私のそもそものきっかけは北海道テレビのローカル番組「水曜どうでしょう」の
罰ゲーム企画を見たことから。
広島にずっと住んでいるが、四国って、あんまり行ったことがない土地だった。
昼間でも南海放送ラジオ、FM愛媛がカーラジオでクリアに聞こえるほど近い場所なので、
行こうと思えばいつでも行ける場所だった。
若いうちは体が動けるうちに海外に行って、異文化経験するんだ、と
金が貯まったら海外にちょいちょい出かける、そんな生活を夢見ていた。
「無理だ」、と分かった。
今の会社は有休がとりにくい。職務柄連休が取れない(取りにくい)。
でも今の仕事で飯食ってる自覚と自負はある。
そんな私にぴったりだったのが「お四国さん」であった。
最初は観光気分で鳴門に1泊2日の旅行に行ったついでに(当時は土日連休の職務だった)、
#1-#3まで回った。まさに観光感覚。
家に帰って、四国の持つ独特の「寂寥感」を愛おしく思えるようになった。
それは普段の生活では体験することのできない感覚だった。
その後、私の祖母が定年退職時にお四国さんを回る計画を立てていたが、諦めた話を聞いた。
そのとき祖母は、私がちょうど中学入学だったので、その祝いにラジカセを買ってくれた。
お四国さんに行きたかった自分の思いではなく、孫の喜ぶ表情の方を選んだんだ・・・。
じゃあ、その分わしが拝み倒してきてやるんだ、と誓い、もう3周目。
祖母は、私が土産に買ってきた各札所の手拭いを、今も好き好んで使ってくれている。
