美女には国を滅ぼす力があるのか? | tdo@かふぇ

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中国の歴史上実に多くの王様がおります。
その中には立派な王様もいれば、愚かな王様もいるわけでして、
その代表格で周の幽王と言う人がおりました。

周の国は孔子が理想とした国でもありました。
この周王朝、実に37代、867年という長きにわたって続くわけでありますが、
そのうちで中国を統一していたのは十二代の幽王までといわれております。

即位して三年後に褒(ほう)の国の姒(じ)という女性に惚れまして、
とうとう后と太子を廃位して、褒姒(ほうじ)を后に据え、その子を太子としました。

昔から美しい女性の事を「傾国」とか「傾城」といいまして、国を滅ぼすと形容されていました。
この絶世の美女である褒姒は、面白くない形で嫁がされた経緯もあり、笑いません。
そんな彼女を幽王はなんとか笑わせようと、いろいろ試みますが決して笑いません。

そんなある時、敵の侵入などの急を知らせる「のろし」が、
間違って打ち上げられてしまった事件が起こりまして、
国中から武装をした兵士達がお城にはせ参じました。
しかし、もちろん何も起こるわけがありません。

それで、兵士達は呆然とそこに立ちすくむしかありませんでした。
その間抜けな様子を見て、なんと褒姒が初めて笑ったのです。

愚王は褒姒の笑う姿を見たいあまりに、
この偶然起きた現象を臣下に命じて、何度も再現させたのでした。

ある時、本当に敵が攻めてきました。「のろし」を上げましたが、
また例のご機嫌取りだということで、誰もお城に来ません。
それで、とうとう幽王は暗殺されてしまった。。

国を滅ぼすのは美女ではなく、リーダーである王様。
というお話でした。