終業式をむかえ、1年の課程を終わった。
六年一貫の持ち上がり担任制であるから、
その1/6が終わったことになる。

来年のこの時期は「ああ、もう1/3が終わった。」
再来年は、「ああ、もう半分が終わった。」と思うのであろうか?
そう考えると、時間が経つのは、本当に速い(速そうだ)。

国公立大学の後期日程・合格発表もすべて終わったようだ。
いくつかのサプライズもあったようだ。
例年の通り、定員の少ない医学部では繰り上がり合格などの、
補欠合格の発表も次々とあり、
以前担任した生徒のそうであったときの安堵感を思い出す。
ほんの1点、2点の差で、
若者のその後の浪人1年間の生活や、
あるいは職業が決まる。
ペーパー試験はそれはそれで、公平・公正な試験制度であるが、
ときおり胸が痛むこともある。

ああ、そういえば、
大学を中退して、再受験した元・生徒がおったなあ。
あいつはどうしたことか。
おそらく受かっていることだから、連絡くらいよこしてほしい。
もう二十歳を過ぎた大人なのだから。

大学入試のことは、これくらいにしておこう。
また週刊誌が、潜在的需要を喚起するために、
あること・ないことを記事にすると思うので。

私のこの6年は何に向かうのか?
大学入試結果でないとするならば、
それ相応の中高一貫校に勤めているのだから、
どんなことを生徒に教えて、職務遂行といえるのか。
そう保護者に問われそうだ。
見渡せば、生徒にガンガン問題を解かせている先生もおる。

「ベースアップこそ、生徒のため。」
それは共感できる。
「すべての生徒に数学の面白さを」
それが私のモチベーションの根幹をなしている。
面白がれるためには、ベースとなる知識が必要だ。
だから共感できるのだが。

じゃあ、私は何をどうするのか?

「創造性への挑戦」
それが私の、この6年の目標。
大学入試結果を残すことではない。
社会のあらゆる分野にそれぞれが巣立つその時に、
彼らの知識の根底にあってほしいものは、「創造性」である。
何を持って、「創造性」というのかは難しいが、
「おもしろいね、それ。
 じゃあ、やってみようか、それが現実となるように。」
思考停止で既定路線の踏襲ではなくて、
挑戦と創造。

春休みになりました。
少し、頭と心を整理して、「挑戦と創造」の論を固めようと思います。