8/9、ロシアとグルジアが交戦状態になった。つまり、戦争が始まった。
この日は長崎に原爆が落とされた日で、
10数年前、偶然、原爆祈念日に居合わせた自分としては、
人間として、心を真っ白にするようにしている。
北京オリンピックも始まったその日に、戦争が始まるなんて。

そのロシアとグルジアのオリンピック代表選手が、
表彰台の上で方を抱き合っている写真を見た。
「戦争は政治家がはじめたもの。
 私たちの友情は変わらない。」
と語ったとか。

そうだよな。
戦争は、軍人とそれに近い政治家の都合で始まる。
そして肉親を殺されたりした、近親者の憎しみが争いを増幅させる。

日本はアメリカに原爆を落とされた。
原爆は非人道的兵器である。
被曝して遺伝子に傷を覆えば、その後遺症は後世にまで及ぶ。
非常に恐ろしい。
クラスター爆弾もひどいものだ。
イラク戦争で使われた劣化ウラン弾だってひどいものだ。
(それを日本政府は支援したのだから、私たちも同罪に近い。)
どうしてここまでひどい兵器が考えつくのか?
どんな精神性の人間がこのような兵器を作るのか?

実は、他人の国のこととは言えない。
日本軍が中国東北部の地中に埋めて逃げてきたというドラム缶の中には、
「生きて苦しむ毒」が詰まっているという。
現在この辺は、経済的発展を遂げ、
工場やその働き手の住むマンションを建設するるために地中を掘り起こしている。
その現場で働く人たちが毎日、被害にあっているという。
中国の新聞で、
「今日も日本軍の残した毒に○○人の方が被害に遭い、死傷しました。」
というニュースが記載されない日はない、と聞きました。

もちろん、日本でこの手のニュースが報道されることはほとんどありません。
隣の国の報道機関の隠蔽体質を避難している日本ですが、
民主主義、自由主義経済とはいいながら、
暗黙裏に情報統制・洗脳操作(プロパガンダ)をしているのは、
さして隣の国とは変わらないのでは、とも思うときがあります。
中国の南京で虐殺された現地の人の数も、
たしか原爆で亡くなった方の数とさして変わらなかったと記憶しています。
だから何?といわれそうですが、日本の兵隊も、
これでもかという非人道的な殺略をしたと、小学校のとき、新聞で読みました。
私の祖父の兄は、兵隊にとられ、戦地でなくなったと聞きました。
どこの戦地でどんな任務中、戦死したのかは聞きませんでしたが、
外国の方の命を殺めていないことと、小学生ながら、
初めて聞いたとき、祈りました。

学生時代、大学を辞めて、自衛隊に入隊しようかと考えていたことがあります。
余りにも情けない、弱い心の自分を鍛え直すのと同時に、
経済的に親から独立するために。
そんなとき、大学の講義をさぼってハリウッド映画を見てました。
トムクル-ズ主演の「ア・ヒュー・グッドメン」。
トムクルーズ演ずる弁護士は正義のもとに、
アメリカ軍隊の体質とその結果起きた殺人事件の真相を暴きますが、
それはハッピーエンドではありませんでした。
そこには戦争や人間の生死に隣り合う兵士の現実の精神性が表現されていました。
私はあらためて、自分の甘さを悔いました。
「戦争は人間の精神性や尊厳を破壊する。」
僕はどうあがいても、兵士にはなれません。
いや、なれないという自分で正しいと思っています。

しかしそのころ、
外国の軍隊の傭兵で暮らす日本人のドキュメントをTVで見ました。
「戦いたいと思っている自分に気がつき、
 徴兵制のない平和ボケした日本を飛び出した。」
というセリフが報道されました。
当時の日本(1995年頃)では、韓国の徴兵制にならい、
徴兵制導入の検討がマスコミで騒がれていた頃にあったTV番組です。
これもプロパガンダなのでしょう。
たしか徴兵制批判には映らなかったと、覚えています。
(そのメディアは、先日、「内閣支持率上昇で41%」と報道した、
 同じ報道ネットワークの番組だったと記憶しています。
 また最近、洗脳効果の疑惑を持つのは、
 先日ブログに書いたアイドルユニット「羞恥心」もメンバーに入った、
 統合ユニット「アラジン」の歌う「頑張れニッポン」という歌です。
 フジサンケイグループ、オリンピックの応援ソングに乗じて、
 国威発揚の歌を子どもに擦り込むつもりか、と斜に構えてしまいます。)

夏休みの夕方、飲んだビールの酔いが回ってきたのでしょうか?
とりとめのないことを書いてしまい、自分の信念を見失いそうです。

でもたった一つ、確かなことが。
自分の家族(とくに子ども)が愛おしいように、
隣の国の人を愛おしく思っている人がいます。
誰にも等しく与えらえた1つの命と生きる権利。
それを奪う権利は、政治家にも兵士にも、誰にもない。

戦争はやめて。