中間テストも終わり、また普通に授業が始まりました。
幾何の授業は、美しさが大事です。
「へぇ」っと、感嘆の声が出るような授業がしたいです。
とは言え、いまの教科書の使いにくいこと。 ( p_q)
小学生はどこまで知っているのか?
どれが基本?発展的学習内容は、おれもこれもと掲載。
まことに学びにくい世の中です。

空間図形の導入のページは、
「立体、多面体」からでした。
カラフルな教科書は、イメージづくりには向いています。

「こういうのが多面体。」
多面体をきっちり分類(定義)したら、例の公式。
「じゃあ、どんな多面体でもいいから、
 頂点の数、辺の数、面の数を数えて」

「そしたら、VーE+F=…」
「おお!」

残念ながら、今年はどよめきが小さかったです。
私の体調がイマイチで、
授業の進め方もイマイチでした。
正多面体が5個しかない理由も、
正二十面体からサッカーボールを作図する過程も、
反応はイマイチ。
あああ。
「ちょっと、聞いてる?」
「先生、正二十面体を描いていて、それどころではありません。」
あああ。
ちょっと急ぎすぎたか。

結局、この辺は導入に過ぎず、
空間図形を期末試験で出題するときは、立方体の切断とか、
展開図上での最短距離とか、
かなりトンチが効いた問題を出題する羽目になるから、
このあたりの「感嘆符」のつく内容は、
トピック的なんだよなあ。
うーん、たしかに、ごめんな、生徒たち。

それよりも、もっと気になるのは、
「じゃあ、これからは立体の勉強するから」と言ったとき、
「ええっー」
「おい、なんだよその反応は?」
「立体、嫌い。難しい。」
「小学生で立体が嫌いになるってどういうこと?」

「いやあー…。 (・_・;) 良くわからないんですよ。」
「そうなのか。
 でも大丈夫だ。高校生もよくわからないみたいだから。
 大学入試も、わからない受験生が受からないように、
 空間図形の問題は良く出題される。
 みんな、わからないだよ。」
「はあ。」
「まあ、わからないっていう前に、よく見てみよう、立体。
 たとえば円柱。これは家にあるだろ。」
「家にある?」
「茶筒」
「茶筒?そんなのわかりません。」
「おれんち、おちゃのまねーし。」
「チップスターの入れ物じゃん!」
「ああ、それなら見たことある。」
「俺、好き。チップスター。」


立体はその辺に転がっている。
興味をもって見てくれ。
君たちの半分はエンジニアになる。
エンジニアが作るものはほとんど立体のモデルだ。
さあ、物作りニッポンの担い手の諸君、空間図形を勉強しよう。