突然ですが、「ノストラダムス」というお髭のおじさんをご存知でしょうか?


「1999年七の月 空より恐怖の大王が来るだろう アンゴルモアの大王を蘇らせ その前後火星は幸福に統治するだろう」

彼の著作物の中にあるこの一文は世界的に有名になり、小学校時代にはクラスメートたちが、1999年に人類滅亡~なんて騒いだものでした。当時の僕は今以上に「KY」な人間だったので、ノストラダムス時代の暦は「ユリウス暦」で、現在の「グレゴリオ暦」とは違うので、一概に1999年なんて言えない、だいたい・・・ と延々と理屈をまくし立てて馬鹿ばかしいと笑い飛ばしたものです。今から思えば、なんともウザイ小学生です。みんなは単に騒いで盛りあがりたかっただけなのに・・・ゴメンネ~


で、本日ご紹介する「オススメの本」は、そんな暦に関係する本です。

天地明察/冲方 丁
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主人公の渋川春海(Shunkai Shibukawa)さんは、江戸の元禄時代を生きたイノベーティブな数学者です。なんでも、渋川さんが登場する前まで、日本は中国から輸入した「宣明暦」というのを使っていたそうで、なんと西暦862年から1685年まで、823年間も使っていたそうです。保守もここまでくれば見上げたものです。

で、そんな長期間使っていれば当然「ズレ」が発生するわけで、江戸時代になると暦と実際の日付が、なんと2日もずれていたそうです。つまり本日は7月22日なのに、暦上は7月24日、となっていたそうです。ちなみにどうでもいいですが、7月24日は僕の誕生日です。

で、渋川さんはそんな暦などさっさと捨てて、日本にあった新しい暦を作ろう!と奮闘するわけです。しかし800年以上使われてきた暦を変えるというのは、大きな社会変革です。当然、反対の声も大きかったのですが、彼は不屈の闘志でその抵抗を乗り越え、「大和暦(貞亨暦)」を策定、1685年2月4日に、全国一斉ロードショーとなったわけです。当時は相当に話題となり、井原西鶴など複数の著名人が記録を残しています。

この暦がなんで凄いかと言うと、それは日本に合わせた日本オリジナルの暦だからです。明と日本との経度差を計算して日本に合わせて作られた、まさに日本初の「我が国の暦」なのです。

いつの時代も、社会に大きな影響を与えるイノベーションは、簡単には出来ません。この本は江戸時代という、今以上に保守社会の中で、苦闘しながらイノベーションを起こす、一人の情熱家を描いています。

読了後には熱くなること必至! オススメします。