4月に入った。朝のリハビリ、朝食後廊下をウォーキング。1周が100m きちんと規格して設計されている。 毎日2周歩行器無しで歩く。


と、何やら詰所が騒がしい。約30人ほどの看護師さん達がメモをとりながら説明を聞いている。名札に大きく「研修中」の文字。

そうか4月だもんな 新入社員ならぬ新人看護師さん達が配属されてきたのか。

昔ならナース、看護婦さんという名称だったが今では男性の方もいらっしゃることから看護師という呼び方である。少し前は看護士でもよかったそうだが看護師に統一されたみたいだ。

ちょっとして私の病室にも数人がやって来た。
いつもの看護師さんが「新人のみなさんです。よろしくお願いします」と紹介しご挨拶してくれた。 大変なお仕事ですが頑張ってほしいですね。 

いつもの看護師さんが「あのお願いがありまして。入院患者さんの病状説明をしているのですが、傷口を見せていただけますか?」という。参考になるならどうぞと患部、傷口を見せてついでにガーゼ交換もしてくれた。

どの業界でも、新人はキラキラだ。

こんなボロボロのポンコツにもメンタルケア含めお世話してくれる。本来なら機械的にマストの作業だけすれば事足りるところ、笑顔で相手をしてくれる。

私は初めての手術、入院なのでわからないことだらけだ。不安だらけの中でお願いするポイント、自分で努力するポイント、若い看護師さん達にも敬意を持って接したい。

やがて様々な現実に直面するだろう。理想と現実とのギャップに心折れそうにもなるだろう。

患者である自分さえメンタルの限界と闘わなければいけない業界で初心を貫いて欲しい。


そんなことを考えていると担当のドクターが回診に。ん?あれ? 先生転勤とお聞きしましたが?

「そうなんですよ。本来なら今フェリーで次の勤務先に向かっている途中なんですが、せめて傷の確認だけでもしたいと思ってですね。」

これにはその場にいた看護師さんもびっくり。

早速ベッドでお腹の傷を見てくださって「もう良さそうですね。抜糸していきましょう。」と。

「この後 新しい先生には引き続きを済ませてあるのでいろいろお話しがあるかと思います。」

いいドクターに出会えた。素敵な看護師さん達にも出会えた。 相部屋の悪夢くらい我慢しなければ。


ほどなく新しい担当医が院長先生らしき人と数人 各部屋を回られて挨拶された。「明日 先日の心筋シンチグラフィー他の結果がでます。」という事だ。はたして結果は…