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NISA や iDeCoは、どちらも資産形成に適した制度として知られています。
近年は、こうした制度を活用して将来に備える人が増えていますが、両者の違いが詳しくわからないという人も多いのではないでしょうか?
最近は新NISAが登場したことで、ますますわからない人もいるかもしれません。
そこで今回は、NISAと iDeCo の違いをご紹介します。
それぞれのメリット・デメリットやどちらが自分に合っているか見極めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

■NISA とiDeCoの違いとは

NISAと iDeCoはどちらも国が定めたもので、資産運用を行った際に税制上のメリットが得られる制度です。
共通するのは、運用して得た利益が非課税になるという点です。
ここでは、NISAと iDeCoの特徴から両者の違いをご紹介します。
 

・NISAとは

NISAは、少額投資非課税制度のことで、2014年1月よりスタートしました。
その名の通り少額からでも投資が可能で、証券会社や銀行でNISA口座を開設したうえで株式や投資信託で運用すれば、その運用益が非課税になる制度です。
NISAには一般NISAとつみたてNISAがありますが、この2つは2023年末で終了し、2024年1月からは新NISAが開始しています。
新NISAは、旧制度よりも投資可能枠が拡充し、投資可能期間が恒久化されています。
旧制度と新制度の違いは、以下のようになっています。

 

 

新NISA

一般NISA

つみたてNISA

加入できる年齢

18歳以上

投資可能期間

無期限

2014年~2023年末

2018年~2042年

投資可能な商品

・成長投資枠:上場株式・投資信託など

・つみたて投資枠:株式投資信託(金融庁が定めた要件を満たすもの)

 

・株式

・株式投資信託

・ETF(上場投資信託)

・REIT(不動産投資信託)

・株式投資信託(金融庁が定めた要件を満たすもの)

・ETF(上場投資信託)

年間投資上限額

・成長投資枠:240万円

・つみたて投資枠:120万円

120万円

40万円

生涯投資金額

総額1,800万円

(成長投資枠:1,200万円まで)

600万円

800万円

引き出し

いつでも可能

節税効果

運用益がすべて非課税

運用益が5年間非課税

運用益が20年間非課税

併用可否

併用可

併用不可

併用不可

 

・iDeCoとは

iDeCoは、個人型確定拠出年金のことで、公的年金に加入している人なら誰でも加入できる私的年金制度です。
自分で掛金を拠出して運用することで、節税効果を得ながら将来の備えの準備が可能です。
NISAと同様で運用益が非課税になることに加え、掛金は所得控除の対象になります。
所得税や住民税が軽減される分、税制上で優遇されるメリットが大きい制度と言えます。
加入できる年齢や投資可能期間などの条件は以下の通りです。

 

加入できる年齢

原則20歳以上65歳未満

投資可能期間

加入から65歳になる前まで

投資可能な商品

・定期預金

・保険商品

・投資信託

年間投資上限額

・第1号被保険者:月額6.8万円×12ヶ月=81.6万円

・第2号被保険者(会社員):月額2.3万円×12ヶ月=27.6万円

(企業型確定拠出のみ加入の場合:月額2万円、確定給付企業年金のみor確定給付企業年金・企業型確定拠出年金に加入している場合:月額1.2万円)

・第3号被保険者:月額2.3万円×12ヶ月=27.6万円

最低積立金額(月額)

5,000円

生涯投資金額

生涯投資金額のルールなし

(月々の拠出限度額や加入可能年齢は定めあり)

引き出し

原則60歳以降

節税効果

・運用益が非課税

・掛金が所得控除(全額)

・所得税・住民税などの公的年金控除(受け取り時)or退職所得控除

併用可否

併用可

 

・NISAとiDeCoは投資目的が異なる

上記の表で紹介したように、NISAとiDeCo加入できる年齢や投資可能期間、投資可能な商品、拠出額の上限、引き出しの有無、節税効果などに違いがあります。
これはNISAもiDeCoも投資目的が異なっているからです。
NISAは、安定した資金形成を支援する制度となっており、将来的な積立や分散投資など、長期間コツコツと資産形成してライフイベントのための資金を増やすことが目的です。
一方、iDeCoは私的年金制度のため、老後の資金形成が主な投資目的となります。
どちらも節税効果が得られますが、ライフイベントに備えて資産形成したいならNISA、老後の資金を貯めたいならiDeCoが適しています。

■NISAとiDeCoのメリット・デメリットを十分に理解しよう

自分に合うものがNISAとiDeCoのどちらなのか把握するためにも、両者のメリット・デメリットを十分に理解しておく必要があります。
ここでは、NISAとiDeCoのメリット・デメリットをご紹介します。
 

・NISAのメリット・デメリット

NISAのメリットは、以下の3つです。

◎少額から運用可能
◎運用益が非課税
◎いつでも売却できる

NISAは毎月最低100円から1円単位での金額調整をしながら少額での運用が可能です。掛金の上限はありますが、自由に拠出金を設定していつでも引き出しできるといった点は大きなメリットです。
本来であれば、株式や投資信託などの運用で得た配当金や分配金には20.315%の税金が加算されます。
しかし、NISA口座で運用すれば無期限ですべて非課税となるので、コツコツと長期運用できます。
いつでも売却して現金化できるので、ライフイベントや出費が多くなるタイミングに備えやすいことも魅力です。
一方、デメリットは以下が挙げられます。

◎特定口座との損益通算ができない
◎元本保証がない
◎売却判断が難しい

NISAは、他の課税口座との損益通算ができないため、税金を納めた分が還付されません。
利益が出た状態で売却しなければ非課税のメリットが得られないので、運用状況に一喜一憂してしまう可能性があります。
また、NISAで購入する金融商品は、ほとんどに元本保証がありません。
投資性のある商品を選択した場合は元本割れするリスクもあるので、短期売買を考えている方にはおすすめできません。
非課税保有期間も無期限なので、売却のタイミングを自分で見極めることが難しく感じる可能性が高いです。
 

・iDeCoのメリット・デメリット

iDeCoのメリットは、以下の3つです。

◎掛金がすべて所得控除
◎運用益が非課税
◎受け取り時に公的年金控除や退職所得控除の対象になる

iDeCoは、運用益が非課税になるだけでなく、掛金がすべて所得控除の対象となるため、年末調整や確定申告の際の節税効果が高く、納めている税金の負担軽減につながります。
受け取り時には、年金として受け取る場合には所得税や住民税などの公的年金控除、一時金として受け取る場合は退職所得控除の対象となるため、NISAよりも大きな控除を受けられます。
一方、デメリットは以下が挙げられます。

◎原則60歳以降にならないと引き出せない
◎元本割れのリスクがある
◎手数料がかかる

NISAとは異なり、iDeCoはいつでも引き出すことができません。
iDeCoで積み立てても60歳以降にならなければ引き出せないので、子どもの教育資金やマイホーム購入など、ライフイベントに合わせて使用できないため、余剰資金で行う必要があります。
また、投資性のある商品を選んだ場合は、NISAと同じく元本割れのリスクがあります。
そのほか、iDeCoは加入と継続に口座管理手数料や運用管理費といった手数料がかかる点もデメリットのひとつです。

 

■自分に合うのはどっち?NISAとiDeCoが向いている人

NISAにもiDeCoにもメリット・デメリットがあります。
ここでは、NISAが適している人やiDeCoが適している人がどのような条件を持つ人なのかご紹介します。
 

・NISAが適している人

NISAが適しているのは、幅広い金融商品の中から選びたい人や、ライフイベントに合わせて運用していきたい人です。
2024年1月から開始された新NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠の併用や、枠の再利用が可能になりました。
中にはリスクが高めの商品もありますが、株式や投資信託、EFTといった豊富な金融商品の中から好きな商品が選択できるので、様々な商品を組み合わせることも可能です。
旧NISAよりも自由度が高いため、教育資金や老後資金はもちろん、ライフイベントや娯楽といった幅広い目的での資産運用ができることも魅力です。
売却するタイミングの見極めは難しいため、必ずしも利益が出るとは限りませんが、柔軟にコツコツと長期間運用したい人に向いています。
 

・iDeCoが適している人

iDeCoが適しているのは、老後の資金を貯めておきたい人や、60歳まで継続して積み立てができる人です。
iDeCoは私的年金制度で原則60歳までは引き出しができないため、始めれば老後の資金を準備できるというメリットがあります。
そのため、公的年金の受給予定額に不安がある人や、自営業やフリーランスをしていて自分で年金を増やしたいと思っている人に適しています。
元々老後の資金形成を目的としているので、60歳まで継続して積み立てが可能な人にとっては、iDeCoの節税効果や受け取る時の控除も大きくなるでしょう。
ただ、余剰資金で行わないと将来起こるイベント時の負担が大きくなったり、資金不足になったりする可能性もあるので、収入が安定している人におすすめです。
掛金は最低5,000円まで引き下げることができるので、無理のない範囲で掛金を決めるようにしましょう。

 

■NISAとiDeCoを併用するのもおすすめ

NISAとiDeCo、どちらで資産形成するか悩んでいるなら、併用するのも方法のひとつです。
NISAもiDeCoも、どちらか一方に限らず、併用が可能です。
どちらも税制上の節税効果が高いので、2つを併用して長く運用していくことで、十分な運用の成果を得られます。
どちらか一方のみで資産形成をしている場合、毎月2万円~3万円程度の積み立てしかできません。
しかし、それでは病気や介護などで出費がかさんだときに余裕がなくなる場合もあるでしょう。
運用益が非課税になるといえ、老後の資金まで形成するには足りない金額だと感じる方にとっては、2つを併用した方が税金の負担を軽減しつつ堅実に老後の資金の形成ができます。
将来のためだからといって無理をしながら資産運用する必要がありませんが、将来の資産額を考えて毎月の収支に余裕があるなら、国の非課税制度をフル活用してみてはいかがでしょうか?
NISAとiDeCoのどちらか一方を利用するなら、退職給付制度の有無や老後資金の確保、資金の流動性、所得控除の活用など、様々なポイントから優先すべき項目で比較してみてください。
例えば専業主婦(主夫)の場合、所得控除の恩恵を受けることができないため、iDeCoよりもNISAで資産を形成するのが良いでしょう。
個々の状況に応じて適した制度は変わってきます。
自身の状況を踏まえ、どちらが税制上の節税効果が高いか把握することが大切です。



今回は、NISAと iDeCo の違いやメリット・デメリット、自分に合う選び方などについてご紹介しました。
NISAとiDeCo は、加入目的や加入できる年齢、投資可能期間、投資可能な商品、拠出額の上限、引き出しの有無、節税効果など、様々な違いがあります。
両者のメリット・デメリットを踏まえ、自分が求めている条件と照らし合わせて決めることが大切です。
NISAもiDeCoも運用益が非課税なので、ある程度まとまった資金を貯めたいのであれば、どちらか一方だけでなく併用を視野に入れるのもおすすめです。