母が亡くなったこの頃は、父が気がかりで、ちょっとしたお惣菜を作り、週に何度か実家に通った。

父が寂しくないように、夜ご飯を共にし、作り置きのおかずを冷蔵庫に入れて帰る日々であった。


亡くなって10日目ぐらいしたある日、実家で家事をしていると、弟の嫁が上から降りてきて「お姉さん、お母さんの下着とかいろいろなものを処分したいんですけど、一緒にやりません?」そう言われた。


「処分したい?えっ?」←心の声


母が亡くなって日にちもまだ経っていないので、気が動転していた私は嫁の言われるままに、まずは母の小物類と下着を嫁と処分整理を始めた。

今で言うスカーフ類、昔の言葉でネッカチーフの種類である。

紙袋いっぱいにスカーフが入っていた。

それを全部処分したいと言い出した。

私は遺品の処分は、弟も含めて家族みんなでするものと思っていたが、その時の私は母を失ったショックで、そこまで頭は回っていなかった。


スカーフを処分していると、嫁が「お姉さん、いるものは持っていってくださいね。後は捨てるのもなんだし、すぐ近所にあるトレファクに売りに行ってきますね」そう言われた。その時も「じゃあ頼むわね」と私は答えたと思う。


いるものは持って行けとはどの口がものを言わせているんだろうか?


嫁の所有物は一つもない!勝手に偉そうに処分するな!(心の声)


母のスカーフ類を整理していると、とても古いスカーフも出てきた。弟がまだ赤ん坊の頃よくしていたポリエステルの安物のスカーフまで出てきた。

それは、若い頃の母の思い出がたくさん詰まったスカーフである。

スカーフを整理しながら、私はのんびり母の思い出話をしたかった。だが、嫁はそうではなかった。

スカーフの何枚かを私は形見として持ち帰ったとき、ふと考えた。

「やっぱりこれおかしくないかなぁ、、」なぜならば、夫の両親が亡くなった今考えると、私は長男と嫁として、義両親の遺品を率先して処分しようと考えるだろうか?義妹や夫から手伝ってと声がかかるまで嫁の立場としたら勝手な真似はしないのではないかと考えた。


疑問に思って、私の友達に話を聞いてもらった。

彼女は激昂した。

「私は玄関1つの二世帯住宅に住んでいるけれど、義母が亡くなってもいまだに義母のタンスには手をつけられない。それは息子である夫がそろそろ整理をしようかと言うまで、私が手をつけるものではないと思っているから」

私も彼女と同意見である。

しかも、弟夫婦は玄関が全く別の2世代住宅に住んでいるわけで、母の荷物を今すぐ整理しなくとも、生活に全く困らないのである。

母の下着、すべて嫁と一緒にその時は処分した。

しかし、数日経つと、無性に悲しい気持ちがこみ上げてきた。

どんどん母のものが消えていく。

とてつもない悲しみが私を襲う。。

父はもっと淋しく悲しかった事だろう。



母の夫は父である。

父が「そろそろお母さんの遺品を整理しようかな?」

そう言われまでなぜ待ってやることができないのか。本当にひどい嫁である。


さらに母が亡くなって、今年で5年経つが、トレファクにスカーフ類を持ち込みに行ったはずであるが、幾らになったかの報告は未だにない。まぁ、想像通りであるが、弟夫婦からは万事私には報告がない。

私ならたとえ10円しか値段がつかなかったとしても義妹に報告する。絶対に報告する。



更に近所に住む母の姉の話であるが、その娘の私のいとこが、母に手を合わせに来てくれた際、おばの入っている施設では、排泄等で着ている服が汚れると何の許可もなく、服を勝手に処分されて、その都度新しいものを買わなければいけないらしい。

(これは嫁から聞いた話である)


私が実家に行くと、嫁から「そういえばお姉さん、この前◯さんが、家に来たときに、おばさんの服がなくて、困っている」と聞いたので、お母さんの服を適当に見繕って◯さんに持たせました。


はぁ?「持たせた?」


何かあると証拠を突きつけるように、LINEで写真を撮って私に送ってくるのに、母の服に関してはラインで確認してくれず私の許可もなしに勝手に「持たせた」とはなにごとか!

当然、父にも事前確認はしていないはずである。


嫁からしたらゴミのような服だったとしても、その服の1枚1枚に、もしかしたら私と母の思い出が詰まっていたかもしれない。それを確認もせず、勝手にいとこに渡すとはあまりにひどいことをする。

酷いことをここまでするかとまた泣けてきた。


後からいとこに確認したら「◯姉ちゃん、お嫁さんから確認されてないの?私は◯姉ちゃんに確認してから服をくれたんだと思ったよ」そう言って驚きながら「ごめんなさい」と私に詫びてきた。


私は「◯ちゃんも弟の嫁の性格わかってるでしょう?もう済んでしまったことだから謝らなくていいよ。しかも、母のお姉さんに母の服を着てもらうわけだから、それはそれで私は納得してるよ」私はそう言うしかなかった。しかし、いとこは、ちゃんと私に詫びてくれた。私のいとこはまともである。


嫁は自分の親が亡くなったとき、同じことをされたらどう思うのか考えてから行動しているのだろうか?

金目のものは全て盗むくせに、自分に興味のないものは勝手に処分をする、私は絶対に許せない。


また1つ思い出した。



生前母は足が悪く、買い物になかなか1人で行けない。

簡単に食べれるようにと実家の近所にある業務スーパーで温めるだけですぐに食べられるレトルトのお惣菜を持っていったことがある。


私が冷蔵庫に荷物を入れていると、嫁が上からやってきて

「そういえばお姉さん、お姉さんが業務スーパーで買ってくるあれなんですけど、お母さんが、◯が こんなもの買ってきたって、めんどくさくて迷惑なんだよ そう言ってましたよ」と

だみ声の母の声真似して私に伝えてきた。


普通に伝えればいいだけだと思う。


「お姉さん、お母様が、いつもお姉さんが買っていらっしゃる業務スーパーのお惣菜ですが、あまりお好きではないようなので、お母様と相談なさって違うものを買ってきてはいかがでしょうか」


ただ、そういうだけで良いのではないか?

母の声真似顔真似までして何がしたいのか?


普通のお嫁さんて、自分の夫の実の姉にこんな態度って取れるのかしら?

私は夫の妹とは年齢が6歳離れている。

しかし、夫の妹に、義母の声真似などして、失礼な対応など取ったことが1度もない。すべて自分の物差しになるが、意地悪な嫁だなぁと私は思う。


そして弟の事は実の姉の前でも呼び捨てである。



父親は私が何を言ったところで、怖い嫁に何も言えない。

それどころか、私の気持ちを知りながら、嫁に気を使い嫁の肩を持つ。

それを理解しながら、私は情が強いおかげで、何年も、私の伝わらない真心を泣きながら、父と関係を続けてきたわけである。


ある日、父に

「もっと実家に行きたいんだけど、弟の嫁が怖くて足が遠いてるんだよね」と言うと、父があまりにもショックな言葉を私に返してきた。


「あぁ、嫁もお前と同じことを言ってるぞ」


私が、長男の嫁に仮に「あなたの娘が怖い」ともし言われたら、私は両方の味方は絶対にしない。

「あら、私の娘も同じことをあなたに対して思っているみたいよ?それは2人できちんと話し合わないといけない問題ね。でもね、私が手塩にかけて育てた子供たちが、人に意地悪を言ったりするようには私には思えないけれど?」そうきっぱり私は言うはずである。でも、父は違っていた。

実の娘を嫁の前でかばってはくれないのである。


いろんな意味で私は子供の頃から、実家では一人ぼっち。