2014年10月11日(土) 東京・恵比寿ガーデンホールで行われたCharisma.com主催のイベント「YEBISU GARDEN PLACE 20th ANNIVERSARY presents どっと祭」にTEMPURA KIDZが出演したので行ってきました。

ちょうど恵比寿ガーデンプレイスでは秋のイベントが行われていました。「どっと祭」も文化祭をモチーフにしたイベントで、入場して階段を上がるとロビーには物販と飲食の売り場が設営されていました。Charisma.com主催のイベントということでCharisma.comのファンが一番多かったのですが、多くの方はライブの場所取りよりもメンバープロデュースのグッズなど物販を楽しんでいたようで、Charisma.comの売り場には長蛇の列ができていました。

TEMPURA KIDZの物販売り場では、TENPURA KIDZの私物のフリーマーケットも併催されていました。

オールスタンディングで1500人収容のホールはZEPPの一階部分くらいの大きさで、若干余裕があったのか後ろ半分には丸テーブルがいくつか並べられていて、ドリンクを飲みながらライブが楽しめるユルい会場設定になっていました。最終的には前半分が7~8割くらい、後ろ半分が4~5割くらいの入りになってましたが、開演直前まで最前3~4列目くらいまでしか人が入らないユル目の空気感でした。

場内にはロッカーがなくてクロークもこの日はやってなかったので、荷物は足元に置く感じでしたが、圧力がぜんぜんない状態でしたので、こんなユルいのも悪くないなと思いました。

私はどっこいさん、KIDさん、やぐちおさん、ちゃんみなさんが固まっていた下手寄り2列目に固まっていた後ろの3列目にポジションを取りました。他に知り合いはヒデガラさん、ちきばんさん、Zenithさんといったところ。

そして開演予定時刻の5分くらい前に、Charisma.comの二人がユルく登場。DJゴンチ=ボケ、MCいつか=ツッコミというわかりやすい役割分担のユルいMCがあって、トップバッターのhy4_4hyの紹介があって、ほぼ定刻どおりに開演しました。

■hy4_4hy

一組目は2MCによるラップユニットhy4_4hy(ハイパーヨーヨ)。最初に宇宙服を着たDJが登場し、プレイを開始したところでカラフルな衣装のhy4_4hyが登場。宇宙服DJは最後までヘルメットを被ったままでした。暑くないのでしょうか。

ノリの良い曲を連投して良い感じで会場の温度を上げてくれていました。

個人的にはRHYMESTERの「The Choice is Yours」を演ってくれたのが嬉しかったです(これしか曲知らないので)。サビでキーが歌いにくい「La la lalala lala...」もお約束。




hy4_4hyが終わって転換の時間にてんぷら学園生が固まってた下手寄り2~3列目付近にるぅさんが合流してきて、次はてんぷらとの情報。すると、最前の方が数名場所をゆずってくださり、KARINの妹のうたちゃん他多くのてんぷらファンが最前でTEMPURA KIDZのアクトを観ることができました。少し遅れて入場したスヤさんとお嬢も合流して最前をゲット。私もそういった動きに乗じて2列目に前進。他のアーティストのファンのみなさん、ありがとうございました。こういうの嬉しいです。

DJセットをDJゴンチ用に入れ替えてのステージ転換は5分くらいで完了しましたが、その後10分くらいの間があってから、「next artist ... TEMPURA KIDZ」。

■TEMPURA KIDZ

[セットリスト]
M01 Dance Number (自己紹介バージョン)
M02 すいみん不足

M03 Dance Number (インドバージョン)
M04 CIDER CIDER
M05 はっぴぃ夏祭り

M06 ミイラキラー (TEMPURA KIDZ vs Charisma.com)

アクトが始まる直前に後ろを振り返ると、Charisma.comのライブと同じくらい埋まってました。「ミイラキラー」目当てのファンも多いと思いますが、ここ半年くらいのCharisma.comとTEMPURA KIDZのコラボからTEMPURA KIDZの良さを理解してくれている人も増えているんじゃないかと思います。

最初はいつもどおりTEMPURA KIDZお得意のダンスナンバーから。アイドルイベントでは観客を置いてきぼりにしてしまうリスクもありますが、こういうところでは自分たちのグループの強みから見せていくのは良いと思います。ところどころにある見せ場では会場全体から歓声が上がりました。TEMPURA KIDZの気合が入っているのも伝わってきました。

「すいみん不足」はイントロ中にYU-KAとNaNaHoのリレーによる自己紹介MCも入りました。ステージワークがどんどん板に付いてきま下。間奏ではタイで見せた、
 Y: I say TEMPURA, you say KIDZ!
 Y: TEMPURA!
 客:KIDZ!
 Y: TEMPURA!
 客:KIDZ!
というコールアンドレスポンスもやりました。タイの動画で良いアイディアだと思ってましたが、確かにライブの一体感を高めるのに役に立ったと思います。特に今回のような対バンイベントではTEMPURA KIDZのことを初めて観る観客も多いのでそういった人たちをライブに引き込むのに有効です。2コーラス目の歌い出しの「AOさん、どうぞ」がタイミングよく声を合わせることができなかったのは(もちろん私が)、次のライブへの反省事項。

MCは気分が高揚していて内容はよく憶えてません。どっと祭に出演できたことに対する感謝の言葉と自己紹介メインじゃなかったかと。P→★とKARINが吹くとにゅるーっと伸びるおもちゃを口にくわえてYU-KAの話の途中でにゅるにゅる吹いておどけてみせてMCの邪魔をしていました。少しずつメンバーのキャラをステージの上で見せるようになってきましたね。良い傾向です。

次のダンスナンバーも切れ味抜群のダンスを見せてくれました。見せ場のそこかしこで歓声が上がっていました。

見せ場といえば、2曲のダンスナンバーのどちらか忘れてしまったのですが、途中AOとYU-KAがTWISTARRを彷彿とさせるフロアに座った姿勢のカッコ良いダンスを見せてくれました。観客席後方からだと見づらかったかもしれませんが、2列目の至近距離で見られて嬉しかったです。

同様に2曲のどっちか忘れてしまいましたが、KPP武道館公演で見せたメンバーがもう一人の前傾姿勢を取ったメンバーの背中を飛び越すシーンもありました。ダンスとしての難易度はとにかくとして見栄えがしますね。ダンスに詳しくない観客も「ここが見せ場だ」と感じ取ることができますから、ライブとしての盛り上がりを作るのに有効です。

ダンスはほとんど全力で踊っていて、それが彼らならではのキレを生んでいると思うのですが、力を抜いているように見えるところもときどき見られました。これから売れっ子になって他のアーティスト同様に単独公演の持ち時間が2時間半くらいになったら、あの運動量のダンスでは無理があります。あまり頑張って見せなくても良い局面では適当に力を抜くことも考える必要があるのかなと思います。

ダンスナンバーが終わって、P→★を他の4人が取り囲むフォーメーションになったところでP→★が開栓。「プシュ」という音は前のダンスナンバーの喝采にかきけされてしまいましたが、「CIDER CIDER」につながりました。イントロ、間奏のOy! Oy!も入ってなかなかの盛り上がり。ただ、ここでぶっ壊れるまで暴れることができなかったのは、この日の私自身の反省事項です。ここでの不完全燃焼が最後まで後を引くことになります。「すいみん不足」は発売当時から生歌メインでしたが、この曲も音源のエフェクトをかけたボーカルに生ボーカルを被せるスタイル。なかり生歌成分多めで、踊りながら歌うのはツラそうではありましたが、海上のPAの音のバランスでは聴きづらい感じはなくて、むしろライブの臨場感という点では好ましく感じました。

「CIDER CIDER」歌い終わりはいつもの三つ指付いてお辞儀ではなく、なぜか縦一直線に並びました。「今日はお祭なので、私たちもお祭の歌をやります!」というYU-KAのMCで「はっぴぃ夏祭り」。こちらも、メンバーの煽りも入ったこともあって曲の随所でOy! Oy!と声が上がって会場は大盛り上がり。

そして、Charisma.com登場。会場の熱気もここで最初のピークを迎えました。
 い: このメンバーが揃ったんで、あの曲やっちゃって良いですか~。
 客: YEAHHHHH!!!!
ということで、TEMPURA KIDZ vs Charisma.comで「ミイラキラー」。この曲、スゴく良いし会場も盛り上がってましたが、まだ、観客が介入できる余地があまりない、という点でまだ未完成ですね。ためしにKARINの高速まばたきのところで「KARI-----N!!!!」と叫んでみました。実験は続きます。

いつもの「C→G7→C」のピアノのコードに合わせての礼はなしで(もちろん、普通に礼はあったように記憶してますが)、TEMPURA KIDZのアクトはおしまい。




不完全燃焼とはいえそれは当社比の問題であって、てんぷらライブ中は大声出したり暴れたりで喉が渇いし小腹も空いたたので最前エリアから離脱してロビーに出てみると、物販コーナーが主催者の狙いどおり文化祭の模擬店ぽい賑わいができていました。恵比寿ガーデンプレイスを見下ろすバルコニーにも出られるようになっていて、ビールをいただきながら火照った体を秋の夜の涼風でクールダウンできたのは大変心地良かったです。ライブ中離れた場所にいたちきばんさんとお友達の方と少しだけおしゃべりができました。

今回の出演者に楽器を使うグループはなくて舞台転換にそんなに時間はいらないのですが、アクトの間に15分くらいのインターバルを取って、その間にトイレに行ったり、お買い物をしたり、飲食したり、おしゃべりをしたり、思い思いにお祭を楽しむことができるようになっていました。こういうのすごく良いと思います。

ここから先は後ろでゆるりとライブを楽しみたかったので、フロア後方で座って休んでいたヒデガラさんと合流。ほどなくNext Artist ... 水曜日のカンパネラ。

■水曜日のカンパネラ

これはこの日最大の拾い物でした。TLや界隈で話題にしている人がいるのは気付いてましたが、MVを1~2本観ただけではどんなライブなのかさっぱり見当がつきませんでした。前夜になってこの映像を観てかなりカオスなライブになると予想していました。


いやぁ、映像1回観ただけじゃダメですね。予想の斜め上を行く大変カオスなアクトでした。

いきなり「筋肉マンのテーマ」に乗って筋肉マンの被り物にDJゴンチから無断借用したという提灯を持って登場。

「せっかくなので写真に撮ってツイッターで拡散して」とおっしゃるので、私も写メしてツイートしました。


ライブは会場の空気を考えずに勝手にどんどん自分の世界に入り込んで行きます。観客が付いて来ようと来まいとお構いなしに振り切ったパフォーマンスを繰り出します。

見事観客全員を自分の世界に引きずり込んだのは「星一徹」でした。観客全員に正座を要求してちゃぶ台返し。観客席に放り込んだプチちゃぶ台を追いかけるようにフロアに下りてきて、プロレスの場外乱闘よろしくフロア内をあちこち練り歩いたり、観客の一人(どうやらお友達のようですが)の陰に隠れてみたり、フロアで再度ちゃぶ台返しをやったり、やりたい放題。最後のちゃぶ台返しの後に「ちゃぶ台は要返却なのでよろしくお願いします。」という現実的なことをおっしゃるところも素晴らしい。

いちおう「水曜日のカンパネラ」はグループということになっていますが、ステージに出てきたのはコムアイという女性一人でした。しかもMacbookを使った音源の操作も自分でやってました。ユルユルと次の曲振りを話しながら、案外神経質そうにマウスを操作していたのが何ともシュールでした。

ライブを観てて感じたのは、とにかくトラックが心地良いこと。体が自然に揺れる感じでした。こういうの好きです。そして、MCというかヴァースというか、とにかく歌詞。ある程度決められた主題に沿って作られているみたいですが、その脈絡と関係のない言葉があちこちに織り込まれていて、とてもカオスでフリーダム。良いですね。

正直、必死に追いかけるのはPerfumeとTEMPURA KIDZの2組で手一杯で(というか、間違いなくTEMPURA KIDZを追いかけるようになってPerfumeに対する必死度が著しく低下しています)、もうこれ以上推しを増やしたくないのですが、好きになりそうです。

早速もう一回この人たちのライブを観たいなと思う訳ですが、これから始まるツアーが、TEMPRUA KIDZがゲスト出演する福岡公演は遠いし平日だし無理なんで、せめて東京公演ならCharisma.com出るし、と思ったらこちらはグループ名と同じく水曜日。う~ん。




ふたたびロビーに出てみると、TEMPURA KIDZのブースの回りにすごい人だかりができていました。何とTEMPURA KIDZ自ら物販に立って売り子をやっていました。


そりゃあ、興味ある人は本人が売ってるなら買っちゃいますよね。しかも希望者には購入したTシャツにサインしてくれたみたいです。この日から発売された「Team TEMPURA」Tシャツはブルーを1枚会場直後に購入済みでしたが、もう一枚買いたい衝動に駆られました。

しかしその衝動を阻んだのは我が家の家計でした。7月からいろいろ遊び歩いてる反動で9月下旬にセガレの学校の授業料を支払った後口座の残高が著しく低下して、9月末の給料直後に降ろしたら10月10日のクレジットの返済期限を過ぎると残高がゼロになるという非常事態。グッズの複数買いなどしたらお上から金輪際ライブ禁止の刑罰が下ります。ましてやサイズも年齢も合わない私物の購入などもっての他です。ここはグッとこらえて人垣ごしにメンバーの姿を眺めることで我慢するしかありません。

それでも、P→★ちゃんの美しいとぅるとぅるなほっぺを間近で眺める小さな幸せを味わっておりました。そんな中で一瞬P→★ちゃんが視線をくれたような気がしました。「気がしました」というのは「あれは絶対ワタシにくれたものだ」と断定できるだけの自信がないから控えめに書かせていただいただけで、心の底では「ワタシにくれた」と確信しています。そんな幸せな時間は「まもなく次のライブが始まります」というアナウンスで打ち切られてしまいました。

でも、あのアナウンスがなければ、あのままあそこに居続けたならば、私は残り少ない所持金を叩いて何かを購入して我が家の家計を圧迫していたのではないかと思います。まだ10月11日。30日の給料日は遠いです。我が家の家計と私自身の今後のライブの予定はすべてあのアナウンスに救済されたものです。スタッフさん、ありがとう。

安田レイ

とてもキレイで歌も上手でした。四つ打ち系の曲も私のいびつなストライクゾーンの範囲内です。ノリノリになるような音楽ではありませんでしたが、心地良い時間を過ごしました。

「元・元気ロケッツ」という言葉が何度も出てきたので、かなり期待値高めになっていた「Heavenly Star」は残念ながら歌ってくれませんでした。この点は少し残念。




最後のアクトが始まる頃には20:00を回っていました。天ママズがフロアに集まってきたことでわずかな期待をしてはいましたが、最後のアクトへのTEMPURA KIDZの出演はなさそうです。もう少し時間帯が早ければ少し前の方に移動したところですが、邪魔な荷物もあるし、後ろの方がステージをへの見通しが良いので、最後のアクトもフロア後方のテーブルのあたりで楽しむことにしました。

Charisma.com

圧巻のステージでした。楽曲は彼女たちならではのグルーヴィーなトラックにトゲのある言葉の連続。観客の大部分がこれ目当てで集まった訳ですから当たり前と言えば当たり前ですが、観客のノリも良かったです。

2~3週間前に「アイアイシンドローム」を借りてきて、1週間前に「DIStopping」をダウンロードして予習に励んでいたのですが、にわか仕込みではラップにタイミングよく合いの手を入れられなくて残念。セトリが書けるほど楽曲と曲名も憶えられませんでしたし。私の次のライブは「東天流」ですが、この反省を活かしてこれから女子流の楽曲をたくさん聴くようにします。

それでも、ビートの曲に合わせて体を揺らすだけでも心地良かったですし、終盤の「ハッピーターン」あたりからは良い感じでライブに入り込んで楽しむことができました。ヒデガラさんが「てんぷらちゃんが観に来てる」と耳打ちしてくださったのにそちらに目線を動かすのがもったいと感じるくらいに。

MCは実にユルユル。文化祭ということで制服にしたかったそうですが、学校の制服では年齢的に難しいいということでリクルートスーツでのご登場でした。途中グッズのTシャツの紹介のためにジャケットとブラウスを脱いでいるときは、間違って女子更衣室の扉を開けてしまったような気まずさを感じたりもました(決して実生活でそのようなことを体験したことはございませんが)。

「今夜は全曲やります」と言いつつ、終盤「全曲はできないので、リクエストにお答えします」と言いつつ最初の数人のリクエストはハネ退けて「何かこうハッピーな曲のリクエストないんですか?」と問われれば「ハッピーターン」と言わざるを得ませんよね。この曲では観客に物販で売っていた水玉の手ぬぐいかタオルを回すように要求して「次は要求しなくても回してくださいね。」と、観客との距離感が近いです。現役OLということで、観客の側の心理を心得ているように感じます。

残業(アンコール)は「HATE」から「イイナヅケブルー」。このイベント前に期待していたTEMPURA KIDZの飛び入りはありませんでした。だって、これ観たら期待しない方がおかしいでしょ。


でも、飛び入りががないからといってこの2曲の価値が下がる訳ではありません。2枚のアルバムのリードチューンの組み合わせということで、Charisma.comファンのみなさんにも人気があるのか、この夜最高の盛り上がりになりました。私も不完全燃焼(当社比)で残りに残っていた余力を使い尽くそうとジャンプしてました。こんな尖ったビートの利いた曲に合わせて跳んで騒ぐのはホントに気持ち良かったです。





RIJF14のTEMPURA KIDZのアクト終演後の燃え尽き感みたいなものはありませんでしたがそれは私自身の問題であって、ライブそのものは文化祭仕立てのイベント全体の作りを含めて大満足でした。

本当は他のてんぷらファンの方と晩御飯でも食べながらライブの観想を語り合いたかったのですが、終演は21:00を過ぎていて帰りのバスにあまり余裕がなくなってました。てんぷら学園のみなさんとの挨拶もそこそこに「あーライブ行きてぇ」などと考えながら帰途に就きました。