ショートプログラムの録画をタイムスリップで観ました。

金選手、予想通りの「負けない」プログラムをほぼ完璧にこなしてきました。さすがです。

ただ、ぱっと目を引くものは感じられなくて、浅田選手が「攻める」プログラムを完璧にやり切れば抜けないスコアではなかったと思います。それがかえって浅田選手を硬くしてしまったのでしょうか。

最初のアクセルは練習の映像よりも変な力が入っているように見えました。着地がうまく行かず転倒。基礎点8.5点のところがダウングレードとGOEで3点の採点。更に転倒で1点減らされて実質2点に目減りしてしまいました。

次のフリップは上手く跳べているように見えたのですがジャッジスコアを見ますと回転不足。こちらも5.5点の基礎点に対して3点の採点。

これで何が何だかわからなくなってしまったのでしょうか、ループ+コンビネーションは2回転になってしまい、二つ目のジャンプも付けられませんでした。

最後のスピンも軸がブレていました。

採点は上位3人に20点近く差をつけられるという残念な結果になりました。

でも、この結果は、「攻める」プログラムを選択した時点で可能性に含まれていた訳です。

こうなったらクヨクヨしても仕方ありません。

もうほかの選手のことは考えなくても良いでしょう。今夜のフリーは氷上で魂を解放して欲しいと思います。ジャンプで勢い余ってお尻で着地というのもアリです。

もうどうなっても良いから今まで本人がやりたかったことを存分にやりきって欲しい、そんな気持ちです。

女子フリーは今夜です。

【追記】

ここ6シーズンほど、浅田選手が出場した試合、GPシリーズ、日本選手権、世界選手権、ほとんど観てました。

ときどき残念な試合もありましたが、ダイナミックさと優雅さのバランスが取れた演技を見るのは冬の週末の楽しみでした。そしてあの笑顔。

浅田選手はこの試合を目指して一生懸命練習や試合を積み重ねてきたんだと思います。その分、本人がショートプログラムの失敗でメダルがほぼ絶望となったことで、さぞ気を落としていることだと思います。

でも、この試合で勝てなかったからといって、浅田真央という素晴らしいスケーターの価値は少しも下がることはありません。

これまでの時間が無駄だったなんてぜったいに思わないで欲しいです。

だから、フリーの4分間は周りの期待とかプレッシャーとかすべて忘れて、自分がやりたいスケートをやってくれたらいいなと思います。

アクセルが決まるまでアクセルを繰り返すもよし、ジャンプが怖ければジャンプをしなくてもよし、演技をする元気がなければ無理に演技する必要もありません。

でも、今までスケートをやってきて、スケートが楽しいと思った瞬間は何度も何度もあったはずです。そういう楽しい瞬間を思い浮かべながら、晴れの舞台で4分間を過ごして欲しい、そう思います。