「いいよ」 詞曲:高木芳基
人は人を、何かしらの材料をもって判断する。
「あいつはあぁいうタイプだから」
「あいつってそういうところあるから」
「あいつはあぁ見えてこうだから」
あいつは強い、あいつは弱い、あいつは優しい、あいつは意地悪、あいつは前向き、あいつはネガティブ、あいつは…あいつは…
長く付き合えば付き合うほど、正解率は上がるんでしょう。
でも、大事なのはそこじゃない。
まぁまぁ当たってるか、そうじゃないか、問題はそこじゃない。
色んな人に出会って来た。
浅くも深くも、色んな人と向き合って来た。
結果わかったことは、みんな違うってこと。
当たり前か?でもそうなんだ。
数で得たサンプルなんて関係ない。なんの理にもなってない。
「国勢調査しました。回答率は60パーでした。」
そんなもんとはわけが違う。
みんな強くてみんな弱い
みんなかっこよくてみんなダサい
そしてみんな愛と毒でできている。
でもあなたをわかりたい。
あなたをわかった気でいたい。
それは、あなたを大切に思っている現れなんだ。
人はみんな許されたがってる。
人はみんな許したがってる。
な、はずなのに。
いつからだろう。
時代のせいか
ストレスのせいか
匿名希望のインターネット社会のせいか
人は人を許さなくなった
大人になるってことは「許せる」ようになることかもしれない
重松清の「カシオペアの丘で」を思い出す
「いいよ」という言葉に、何より強くて優しい「許し」をおぼえる。
大切な人に言ってあげたい台詞
大切な人に言って欲しい台詞
「いいよ」
あなたをわかった気になって
そしてそれがあなたを傷つけることになって
そうして初めてあなたをもっと知ることができて
それならば、わかった気になるのも悪くない
いつかそれが
「いいよ」
に行き着きますように