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あれからずいぶん年月が過ぎた。
気が付けば、もう四十になっていた。
あのパンに出会った時は、まだ若かいと思っていたのに・・・

コンビニに入って目に飛び込んできたのが、この沖縄黒糖ロシアだった。
ぬぬ、何?
それは飾りっ気もなにもないただの平べったいパンであった。
見るからに素朴な味というか、古い味がしそうなパンであった。

しかし、沖縄黒糖ロシアの文字が私の目を釘付けにしてしまった。
気が付くと、もう他の物なんか受けつかないくらいに凝視していたのだ。

触ってみると、そう柔らかくもなく、いっそう食欲がダウンする。
賞味期限で身体の安全を確認後、即購入した。
先ほど朝食を済ませたばかりで、もちろん食えるはずなんかない。
100円なのに180円のボリュームを持つこれは、ますます私の胃酸の分泌を激減させた。

沖縄黒糖ロシア???
何で?
この素朴な疑問が私を明智小五郎いやシャーロックホームズ、エルキュールポアロに刑事コロンボ、いやいや金田一耕助のごとく推理の世界へ導いたのだ。

なんだこの名前は沖縄なのか?ロシアなのか?
エチオピア饅頭のごとく、その昔店主がロシアに感動し、沖縄黒糖にロシアの名前をつけたのか?
ならいったいロシアって何なんだ?どういうものなんだ?
いくら店主がロシアに感動を・・・ロシアの何に感動したというんだ?
それにこれはどう見たってパンだろう。
これのどこにロシアがあるんだ。
もう暑いのか?寒いのか?さえ解からなくなってきた。

沖縄→黒糖まではいい。
でも黒糖→ロシアにはどうしてもたどり着けない。
あぁ~どうしたことなんだか・・・と悩み続けて8年。
未だに解決のヒントすら見出せないのである。

写真は8年前に購入したヤマザキパンの沖縄黒糖ロシア
この謎が解けるまでと思い包装を大切に保管しているが、今なお謎は解決されぬままである。