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「サザエボンを持っているのでございま~す」とか、
「サザエボンを持っているのだ!」と言っても何の自慢にもならない。
「本物のサザエボンを持っているのだじょ!」と言っても何の自慢にもならないのだ。

祭りの屋台に人形釣りなるものをよく見かける。
以前は金魚つり、ヨーヨーつりが主流であったが、最近では人気が少ないためか、塩化ビニルのアニメ人形がそのシェアを独占しつつある。
そんな人形の中に改造人形が紛れ込んでいた。

サザエさんの胴体にバカボンのパパの顔にサザエさんの髪型。
いわゆる合体改造人形だ。
正式にはサザエボンのパパなのかもしれない。
これは大阪のユニークな人が造り始めたとテレビで紹介されたのを見たことがある。
鉄腕アトムと波平との合体で鉄腕波平てぇのもあった。
独創的な発想は並みの大人じゃできないもので、小学校3年までが可能であると自分自身を振り返ってそう思った。

人形つりで50個取ったら、サザエボン1個と交換してくれるということで、子供も頼んでもいないのに挑戦することに・・・
輪投げと梅干の種飛ばし、レモンの早食いは昔からちと得意な方であったが金魚すくい系は苦手だった。
力学により力方向を分散させ、紙に負担を与えず枠に加重を架ける方法で、いとも簡単に50個を過ぎた。
70個取ると同じく合体人形波平○○に乗るをGETだったが、品が悪いため途中で止めてサザエボンをGETした。
テレビで話題のサザエボンはしばらく自慢が出来た。

その数ヶ月後、高速道路のサービスエリアでサザエボン一体形成物を発見した。
量産を始めたのだ。
やられたと思った。

大事に取っておくような代物でないため、いずれは引越の際に捨てるのが普通であろう。
サザエボンは段々と減っていく。
数10年後にはYAHOOオークション(当時はなかった?)で10万円の高値が付くのだ。希少な付加価値で高値がついて、いわゆるこれこそ価値逓減の法則なのだ~と叫びたかったのに。
本当に残念だ。

今では「サザエボンを持っている」と言っても何の自慢にもならない。
「本物のサザエボンを持っているのだ」と言っても何の自慢にもならないのだ。
あまり考えると腹が立つので自分で納得することに。
これでいいのだ!        ‘97?.

左が本物です。本物?というのもおかしいかっ・・・