今回は人と違うスタイル、姿勢という事をずっと言い続けている自分が影響を受けたPUNKというものを話す前に、何故に反骨精神というものが服に通じる事となったのかをちょっと話したいと思います。先日RICOの前田さんと久しぶりに熱くそな辺を話したんで、その話をもうちょっと膨らませようと思います。


今回はそういった反逆精神、反骨精神、人と違うという事、、、、「カウンターカルチャー」と呼ばれる文化について説明しますね。


カウンターカルチャーと呼ばれる文化は1960年代の後半に若者から起こりました。当時はヴェトナム戦争の真っただ中で、若者はアメリカの資本主義に不満や嫌悪感を抱き始めます。戦争して、ソ連(現ロシア)の社会主義に「戦争」という手段で資本主義を振りかざす政府や国の体質に本当にこれが資本主義か?ってなった訳ですね。ヴェトナムの北と南での戦争でしたが、要はアメリカとソ連が戦争をしてたって訳。


そういった国に対する矛盾や文化に対する矛盾が爆発しポリティカル・コレクトネスという運動にまで発展しましたが、ヒッピーやドラッグという事で連想しやすいヒッピームーブメントを想像してもらえると「カウンターカルチャー」のイメージがわかりやすいですかね。


それが俺みたいな洋服屋が指す「カウンターカルチャー」の原点です。自分はカウンターカルチャーの始まり=ヒッピームーブメントです。「カウンターカルチャー」はモダニズム的価値観への批判ってのが根底にありますが、洋服屋の俺がそこまで言う事もないと思うんでそこはハショリますね。


ヒッピーという反社会的、自然主義的な洋服に身を包み、若者にとっての1大カルチャーとして「カウンターカルチャー」は根づいた訳ですが、それが後のロックやPUNKという反骨性のある音楽やファッションに繋がっていきます。だから俺はロックが好きで、でもそれは見た目ではなく「カウンターカルチャー」という事を理解した反骨精神のあるから好きなんです。


洋服も同じく反骨精神の匂うエッジの効いた服が好きです。それは洋服のジャンル問わずですよ。俺がファッションのみを考えていたら、「カウンターカルチャー」を理解していなかったら、今でもセディショナリーズを着ています。でも日本にいて、電車にも乗れて、飯も食えてるし、音楽もやってないので自己表現としてそれはしません。これは後で書く「エセ」という部分に繋がります。


こういったカルチャーって難しく考えると本当に深いとこまでいっちゃうんですけど、要は【マイノリティー】(差別や構造により 社会的に弱い立場の人を指します。少数派っていうとわかりやすいですかね)を考えた上で服というものを表現するのは大事な事だし、カッコイイと思うんですって事を言いたいんですよ(笑)


俺にとっての「カウンターカルチャー」ってマイノリティーをどう理解するかって事で、まさに「カウンターカルチャー」の代名詞的ワードである「アンダーワールド」っていう事をどう表現するかにつきます。「カウンターカルチャー」を通した文化はいつの時代もものすごいパワーとカッコ良さがあって、それをマスファルトでも絶対に忘れないようやってます。エッジが効いてて、飛ばしてて、アンダー感があって。


上に書いてきたような事を踏まえると同じ反骨、反逆精神、反モダニズムっていう価値観からヒッピーもロックもPUNKもレゲエもヒップホップも「カウンターカルチャー」の一環として自分は理解しています。ただそういった中でも当然エセもあるんで、そのエセを見抜くくらいの知識と経験を若者は見て、調べて欲しいです。こういった深いとこはネットでは絶対わかりません。知った気にはなるんでしょうけど、エセかどうかは自分が知ってないと見抜けないので。


みてくれを見た目だけ真似してたり、なんだかんだ言ってもマイノリティーを理解してなかったり、一番マズいのは知識がないので個性的ってのを勘違いしてコーディネートがメチャクチャになっていうケースが最悪っすかね(笑)逆にめちゃくちゃカッコイイのはマイノリティーを理解しながら洋服を着てる人、またそういった雰囲気が匂う人。「カウンターカルチャー」を本当に理解している人は奥深くて、勉強になって、優しい人が多いです。これは自身の経験上ですけどね。


もし「カウンターカルチャー」や「マイノリティー」を理解しようと思ったら、とりあえず60年代後半~70年代のアメリカ映画や当時の音楽に触れてみて下さい。群れない強さや個としての自己表現を観るには映画がわかりやすいんで。イージーライダーなんかをそういった視点で観るときっと何かしら感じるものが違うんじゃないでしょうか。。。。


という事で、マスファルトは「カウンターカルチャー」を匂わせる洋服のみをもちろんエセがなく取り揃え、またエセでない空間を作り上げ、エセでない音楽を紹介する事に毎日懸命なんですよ。前もちょっと言った事あるんですけど日本って国にいる俺はスーパーに行っても、パチンコ屋に行っても、酔っぱらって路上で寝ても、カッコよく見える洋服をマスファルトは展開します。もちろん女の子にもモテます(笑)


だってそれがリアルでエッジが効いた俺らがやるジャパニーズスタイルであり「カウンターカルチャー」なんですもん★


つづく。。。。