大阪と奈良を結ぶ最短ルートで、古くは神武天皇東征にも描かれる、生駒山を越える峠道は通称「暗峠(くらがりとうげ)」と呼ばれています。

現在は国道308号線となっていますが、その急な傾斜と、狭い道幅。そして荒れた路面は、最高ランクの「酷道」として有名です。

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この暗峠の名前の由来も諸説ありますが、一つに、神功皇后の話しがあります。

昔、神功皇后が三韓征伐に向かわれる時、朝の鶏の声を合図に西畑を出発ということになっていた。

ところが、鶏は鳴いたが、余り早過ぎて、幾ら往っても夜が明けない、とうとう峠の頂まで登ってしまっても尚暗かった。それでクラガリ峠という名がついた。

 それから、此の様な役に立たぬ鶏は捨ててしまえと云うことになって、東の生駒川へ捨てた。生駒川の下流は龍田川である。

ここで龍田の神さんが、可愛そうだからとて、其鶏を拾い上げて養われた。

それで今も龍田では鶏は飼うが、神さんの可愛いがられるものだから、一切その肉は食わない。

そして西畑では鶏は飼うことはないが、役に立たないで捨てた程の者だから、殺して食うことはかまわない。

と伝わっているそうです。