73億人の中のふたり | 団塊Jrのプロレスファン列伝

73億人の中のふたり

どうも!!流星仮面二世です!!

さあ、というわけで10年越え一発目のお話はこちら。11月28日に行われました新日本プロレス

「WORLD TAG LEAGUE 2018」

水戸市民体育館、行ってきました~でございます。

今回はですね、三世と三世の中学校のお友達親子と4人での観戦ですが、何がってですね、平日ですよ。さらにこの27、28日が三世、期末テストだったんですね。これは仕方ないなぁ~。とりあえず部活だけお休みして学校終わってから向かうしかないな~。なんて、思っていると、観戦前日の午後。それは唐突に新日本プロレスのサイトに現れました。

お、オカダのサイン会だってーぇ!!

やがて夕方、まだ仕事中のボクのところに電話が掛かってきました。忙しくて一度目は出れなかったんですが、続けてニ度目がすぐ掛かってきたので、何かあったのか!?と出てみると・・・

「お父さんオカダー!!オカダがぁー!!うぉー!!」

う、うぉーぅ・・・

しかし無理もない。初めてプロレス見た2014年の1.4から、ず~っと追いかけてきたんだもんなぁ・・・

しかし驚きです。まさか茨城でサイン会やるとは・・・というのも、三世のデータによると、オカダのサイン会って関東以西ではやることあるそうなんですが、関東以東では、なぜかあまり行われないらしいんです。だから三世はいつも「なんであっちばっかりなのかなぁ!?」と言っていました。それが、ここにきて茨城の水戸とは、まったく思いもしませんでした。

これはもちろん参加させてあげたい。念願のオカダに会わせてやりたい!!しかし、その前にクリヤーしなければならない問題がありました。

通常で学校が終わるのが16時。それから学校出てきて、まあ15分くらい。なので16時15分から直接向かって、会場までの道のりは1時間くらいなんで、17時15分には到着できるんです。だから普通なら開場、試合開始には十分間に合うんですね。

しかしサイン会があると話はまったく変わります。そう、サイン会に参加するには整理券をゲットしないとダメなんです。この日は16時30分から17時15までにサイン会対象商品が販売され、それを買って整理券もらわないとダメなわけです。普通に出たなら到着と同時に締め切り時間・・・この時点ですでに間に合っていません。

さらに期末テストです。この日は期末テストがある日・・・普段の授業なら、いっちまおーぜ!!と調整もできるんですが、これはさすがに早退させるのは・・・

じゃあ、せめてテスト直後、終わってから帰りのホームルームはやらないようにして学校出れば16時前には出れるからギリギリ間に合うのでは!?しかしこれもダメでした。整理券は枚数が限定されているからです。並ぶ時間を考えたら、この時間では整理券がなくなってしまうのです。

これは困りました。ボクが先に行くのは可能ですが、それじゃ三世ともう一組のご家族が行けない。嫁に先行ってもらって順番だけ取ってもらうか?とも考えましたが、これも、どうしても仕事で間に合いません。期末テストやらないわけにはいかない・・・ど、どうすりゃいいんだ!!これじゃ蛇の生殺しじゃないかぁー!!

そのとき、嫁から朗報が!!なんと期末テスト2日目だからテストは3時間目で終わり!!午後は授業じゃなく学活というシチュエーションだと言うのです!!これならちゃんとテストを受けて、反則スレスレで上がれるんじゃないか!?そしてついに嫁が動きます。

「こんなチャンスは一生に一度かもしれない。だから本当に今回だけ、給食終わったら早退させよう。今回は仕方ない」

そして一緒に行く親子さんも!!

「◯◯(息子の名前)のためだ~。ウチのも早退させる!!」

本当はよくないことかもしれない。しかもプロレス好きの先生筋から早退理由は若干バレ気味でもありました。しかし、送り出してくれた。みんなが三世のために動いてくれた。合わせてくれた。ありがたい・・・本当にありがたい!!この思いに報わなくては!!

こうして平日にして14時に出発できました。これなら他国が侵略でもしてこない限り絶対に間に合う。レインメーカーを車内に響かせ常磐道を爆走します。

こうして15時に到着し会場入り口へ向かうと、な、なんともう先陣が・・・やはり熱烈なファンはいるんだなぁ~と思うが早く、ボクらのあとに列がみるみる連なっていきました。やっぱり、これは早く出ないとダメだったんだ。早く出てよかった。このあと1時間半並びましたが、その間は選手の入りなどが見れたので楽しく待つ感じとなりました。

そして対象商品販売開始。無事、整理券をゲットです!!

こいつかぁ~

さあ会場入りです。三世はひとまずファンクラブ限定のハングマンペイジ、裕ニ郎との記念撮影会へ。ペイジ、裕二郎の間に入っての撮影となりましたが、ふたりの間に入ってですら、堂々のレインメーカーポーズで写真に収まります。◯◯の大ファンですぅ~と言いながら、どのレスラーにも良い顔している八方美人な現在のファンを嫌う三世の生きざま、見せてもらったぞ。

そしていよいよ、オカダのサイン会に並びます。列の中、見たことない表情を見せる三世。見ているボクも、とにかく尋常でない緊張感に襲われました。そう、これから自分がオカダと向かい合うからではありません。これから三世がオカダと向かい合うからです。やっと夢が叶う、叶えてあげられる・・・そうそれは親心からの緊張でした。

と、そこへオカダが登場!!サイン会ブースへ入って行きます。ついに来た!!始まる!!

だんだんと順番が近づいてきます。ブースは完全に囲ってあるので、オカダの姿は見えません。これがさらに緊張感を高めます。

あの黒い中に、オカダがいるのか・・・

だんだんと列が短くなり、そしていよいよ、ブース内へ通されました。入ると、ついに姿が見えました。もう見えるんです。奥に、オカダがいます!!

まず、ボクです。こんにちは!お願いします。と顔を上げ、オカダと向き合うと一瞬「あれ?」みたいな顔をして軽く半笑い、そのあと後サインとなりました。な、なんだ?おれなんか変なことしちゃったかな?気になるなぁ・・・ま、まあいいか。今日のメインは三世だしな。とオカダを見つめます。

で、ここで・・・みなさんオカダと聞けば、イメージや印象、それぞれ頭に思い浮かぶと思いますが、いやぁ~これ、ちょっとびっくりでしたね。もちろん首なんか太いし体もありますけど、顔がですね、小さいんですよ。体が大きいから顔小さく見えるんじゃなくて、きれいな小顔してるんです。で、さらに驚いたのが握手ですね。手がですね、ゴツゴツ感がないんですよ。大きさはありますけど、すごいしなやかな手なんですよ。で、心地よくて、なんて言うんですかね、ずっーと握手していたい手!?って男のボクが言うのはあれですけど、そんな感じなんですよ。結構レスラーとは握手しましたけど、これは今までになかった感覚でしたね。不思議な感じでしたね~。

そしてボクが終わり、いよいよ三世の番となります。サイン終わったら本当はブース出なきゃならないんですが、おれが見届けなくてどうする!!と、出たフリして星飛雄馬の姉の明子のように出口から見守ります。

歩を進める三世・・・そして、ああついに三世が、オカダと向かい合いました・・・!!

初観戦、2014年1月4日。オカダに目覚めた日

2014年8月11日。初G1。必死になって応援し、オカダ優勝に歓喜した

2015年9月10日。茨城・笠間市民体育館で、この撮影の直後、オカダとバッタリしてしまい1分程動けなくなる
※同日、茨城で鬼怒川堤防決壊被害の為、観戦記自粛

2015年11月、天龍引退試合では子供のファンも新日ファンもいないアウェーな空間でオカダを応援

2016年12月12、茨城・水戸市民体育館。マイコプラズマから前日復帰、小学生生活最後の地方観戦でオカダに初めて触る・・・

2017年9月と・・・

2017年11月、オカダがバス釣りした場所を探し出し、同じ場所で釣りをする

2018年3月9日、茨城・つくばカピオでオカダ入場の際、こちらを向かせる

友達と収まる写真も遠足やクラスの記念写真も、いつもレインメーカーポーズだった。新学期の自己紹介で、好きな言葉のところはいつも"一番すげぇのは、新日本プロレスなんだよ!!"だった。気がつけば、サポーターやタイツ、髪型見ただけで何年のオカダなのか、試合はワンショット見ただけで何年何月どの会場だったかまで答えられるようになり、部屋にポスターを張っては、見る夢もオカダだった。オカダで笑ってオカダで泣いて・・・寝ても覚めても、この4年間、毎日がオカダ・カズチカだった。

その三世が、ついに・・・!!

三世を背に、やや斜め後ろから、上半身を眺める形となりました。向かい合っています。そこでまず、何かやり取りをしています。そのあとサインが書かれ、また何か、やり取りがあったように見えました。明らかにボクのときより長く向かい合っています。やがてお辞儀をし、ゆっくりと三世は戻ってきました。

ブースを出てくる三世。よかったなぁ~と近づくと、言葉にならない三世は大きな呼吸だけをしていました。そして・・・その目には、涙が溢れていました。じわ~と溢れ出る涙。それを見て、肩を抱きながら、よかったなぁ~、よかったなぁ~と・・・そして、記念だ。今サインもらったこのタオルで拭こうぜ!!と言い、涙をぬぐいました。ボクも・・・すいません、泣いちゃいました。何度もよかったなぁ~と言って・・・それは言葉では表せない感情でした。

その後、落ち着きを取り戻すと三世は話してくれました。オカダとのやり取り・・・最初はサインするペンの色を聞かれたそうです。やがてサインが終わり、その直後、三世はオカダに「またIWGPを取ってください!!」と言ったそうです。するとオカダは微笑んで、親指をグッと三世へ向け、出してくれたそうです。そうだったのか。そうだったのか・・・ボクからは見えなかったけど、そんなやり取りがあったのか・・・

人が見れば短い時間の中の、それはただのサイン会でしかなかったかもしれませんし、オカダからすればサイン会に並んだ大勢の中のファンに過ぎない、記憶にも残らないことだったかもしれません。しかし、みんなに応援してもらい、長い年月でたどり着いたこの時間の中には、とてもサイン会なんて言葉では足りない、大きな大きな意味がありました。

これから三世の人生、いろいろあるだろうけど、夢は必ず叶うものじゃない。でもなにもしなければ、それこそ叶わない。どんなことでも力になることは夢を追うことで、夢を追うことが力になるということを、これからも忘れないでほしいな・・・そう思いました。

だからまた、一緒に夢を追おうぜ・・・

最後までありがとうございました。