Haworthia limifolia 瑠璃殿
内側に大きく凹むダークカラーの葉を広げるいかにもごっい姿が特徴。
昔の洗濯板さながらの葉を緩く回し広げる物や中央から外へ重ね広げる様は硬派系なハオルチアでしょう。
さて、育成は明るい日陰~日のさす窓辺。半日陰~日陰で育つとは言え、できるだけ日照は確保しなければ植物としての成長に影響いたします。
また日に当てすぎると深緑から褐色にやけてきます。意外とずぼらに管理できそうですが適度な管理は必要。
水のやりすぎに注意し休眠時にも根が乾きすぎない程度の湿り気が必要かと。
多湿には非常に弱いので細菌系やカビにも注意が必要です。
増やし方については株分けが主流かと、稀にランナーで増えるなどと
書かれているサイトがありますが嘘ですね。地下茎からの新株です。
花は毎年咲きますが受粉から種を… よりは株分けが一番確実で早いでしょう。
さて、うだうだと書いていますが枯らす事もしばしば… 最近では春先の管理に
失敗した一鉢がこの有様です。
…さて、どうしたものか
なのでここまでダメージ受けてしまったので思いきっていままで試みなかった方法を、瑠璃殿の葉挿しに挑戦したいと思います。
今まで…
文献調べても中々ヒットしない瑠璃殿の葉挿し、ハオルチアの硬葉系って成長速度が遅い事もあり葉挿しには適さないと言われてはおります。
言われておりますが他のハオルチア系の成功例も多数ありますので可能なのでは?ってことで「 リミフォリア ルリデン」の葉挿し記録です。
2022/5/15
今回は、大半の葉に黒い穴が開き根が加湿による根腐れ状態。
根と下葉を取り除き胴切りに近い状態で先端部を切り離し。
そして葉挿しに使えそうな葉を別に切り取って乾燥。
数枚は芯の胴部分近くを残したものと、葉の途中からカットした物にルートンを塗布した二種類を用意。
乾燥後、発芽用の土へ、
2022/6/5
ここまででの変化は、本体株 葉を刈り取った胴の隙間に新芽らしい突起
が数個見受けられる
2022/6/11 ↓
2022/6/21
2022/7/3
二月ほどで本体から数個の新芽を確認、隙間からの新芽の成長が早いです。
根を残していたならばと思うと悔やまれる部分ではあります。
さて、葉挿しです。興味深い変化が表れています。
2022/7/16
二か月ほど経過した「胴に近い部分」から切り離した葉に発根の兆し。
ここで注意深く観察すると発根と思われる部分に形の違う二種類の突起。
青い円内の突起には他とは違う表皮の被さりを確認。
7022/7/30
更に半月ほど成長したものです。周囲に土が付着しており
解り難いですが明らかに新芽らしい形状に成長しております。
この後、土に伏せ直し経過を観察中です。
また、葉挿し用にカットした緑色だけの葉は変化もなく
乾燥したままの状態。この事からも
葉挿しには胴に近い部分を含めた葉肉でなければ発根せず
挿しには葉の根元部分が必要であると思われます。
7022/8/13
先の発芽発根した葉、新芽に日光が当たるように浅く伏せ直し
半月経過したもの。やはり新芽の成長には日光が必要なのか葉緑素を
形成し始めて緑色に。
もしも他の方が葉挿しで葉を伏せるなら葉の裏ではなく表を用土側に
し挿し伏せたほうがよいかもしれません。
7022/8/13
そして残した葉の隙間から成長した新芽、かなり大きく成長してきました。
今まで発根は確認できていたが発芽の兆候が見られなかった葉の一つに
新芽を確認。
7022/8/22
発根さえすれば新たな芽が成長します。三か月程かかりましたが
この形状でなら葉挿しには十分な成果を見込める事を確認。