今週末、岡山国際サーキットで開催される全日本ロードレース選手権。
今回サポートレースとして行われるのが
「King of Euro Fighter」
というレースです。
ご説明しましょう。
岡山国際サーキットで年4戦開催されているバイクレース、
「モトレヴォリューション」の中の一つのクラスに
EF(Euro Fighter)というカテゴリーがあります。
使用するバイクは海外メーカー限定!国産NG!
スリックタイヤは使っちゃダメよ。なレースです。
ドゥカティあり、アプリリアあり、KTMあり、BMWあり、ハーレーあり、トライアンフあり・・・
もちろん車種によって排気量の大小がありますので
「比較的大排気量?」なクラスと
「どっちかっていうと小さめ?」なクラスに分けられます。
「比較的大排気量?」なクラスを「EF-SB」(Bigの「B」)
「どっちかっていうと小さめ?」なクラスを「EF-SS」(Smallの「S」)
と思ってください。
じゃあ、SSとSBのラインはどこにあるのか?
これは気筒数、つまり「ピストンの数」によって変わってきます。
同じ排気量ならピストン多い方が一般的にパワーが出ますからね。
ちなみに、EF-SSの場合、排気量は401cc以上で、上限はコチラ。
● 2気筒:850cc以下
● 3気筒:700cc以下
● 4気筒:600cc以下
● 空冷:気筒数に関係なく1000cc以下
ということはEF-SBだと、
● 2気筒:851cc以上
● 3気筒:701cc以上
● 4気筒:601cc以上
● 空冷:気筒数に関係なく1001cc以上
そしてこのEF勢と混走で走るのが、
ATクラスとMTクラス。
AT(Air cooled Twin)、排気量390cc以上の空冷2気筒マシン。
マシンはドゥカティが多いかな。
MT(Modified Twin)、排気量600cc以上の2気筒エンジンのマシン。
Modifiedなだけに、ある程度の改造はOK。
公式予選および決勝は、この4クラスを2つに分けて行います。
◎ EF-SS & AT
◎ EF-SB & MT
の組み合わせになります。
「へぇ、じゃあ2クラスの混走で2レースなんだね。」
と思った方。
実はそうじゃないんです。
ここまでご紹介したのは、いわゆるマシンでのクラス分けでしたが、
今度は同じクラスの中で「ライダーの技量差」でのクラス分けがあります。
上級者クラスを「マスターズクラス」と呼びます。
1周が3.703kmの岡山国際サーキットで、あるタイムをクリアすると
マスターズクラス入りを果たすのです。
ATとEF-SSの場合、1分45秒。
MTとEF-SBの場合は、1分43秒。
例としてAT・MTクラスをあげます。
同じAT・MT規定のマシンを使いながらも、その中では
「ATクラス」と「ATマスターズクラス」
「MTクラス」と「MTマスターズクラス」
という、別のポジション争いが展開されるのです。
EFの上級者クラスは、マスターズの「M」が追加され、
「EF-SSMクラス」と「EF-SBMクラス」と呼ばれます。
説明が長くなってしまいましたが、要は
「まず使用するマシンによってクラス分け」
「そしてライダーの技量差でさらにレギュラークラスと上級者クラスに分ける」
・・・
書きながら僕もこんがらがってきました(笑)。
「何でこんなにクラス分けが多いの?見ていて分からないじゃん!」
というアナタ。
ハッキリ言いましょう。
King of Euro Fighterは、全日本とは別物の
「参加型レース」なんです。
岡山国際サーキットでの2輪のレースは、全日本選手権を除くと
「地方選手権OKAYAMAロードレースシリーズ」と
「モトレヴォリューション」の2つ。
将来の全日本参戦に向けて地方戦からのステップアップを目指すライダー。
こちらはロードレースシリーズに参戦します。
一方、モトレヴォリューションに参戦するライダーはというと、
自分の好きなバイクで楽しくレースをしよう、という方が多いです。
今回、EFは海外メーカー限定のクラスですが、
昔の2スト250や4スト400のレーサーレプリカで走れるクラスもあります。
これだけたくさんクラス分けするとどうなるか?
それぞれのクラスで表彰式を行うということは、ズバリ!
「表彰台に上がれるチャンスが増える」。
レースやるからにはやはり表彰台に上がりたいじゃないですか!
参加するライダーにとってはこれも楽しみの一つではないでしょうか。
普段あまり見る事のない海外メーカー限定のレース、
「King of Euro Fighter」。
決勝レースは、土曜日にEF-SSとAT、日曜日にEF-SBとMTが行われます。
マシンを間近で見るチャンスもありますよ。
今回King of Euro Fighterのパドックはイベント広場のど真ん中に設置されます。
近くでは海外メーカーの出展ブースも多数登場する予定です。
全日本選手権を走るマシンとは一味違った、バイクの魅力を発見できるかも。