果てぬ愛雨(RAIN)
梅雨が開けた
私の苦手な夏がやってくる
いつごろからか、体中の熱を発散できない身体になってしまった
だから簡単に熱中症にかかってしまう
私の恋愛体質と同じだ
熱を取り込むことで身体が満足し、逃がすすべを知らないのだ
いつか燃え尽きるとも知らず
毎日のようにかかってくる電話の内容を
私に伝えなければならない話しを
アルコールの力をかりて
爆弾発言を繰り返すL.H (Local Husband)
私が1週間前に見た夢の裏ずけをするように
私の落ち着くのを待って
「あ、そうそう今度下の娘をつれてさ、舅がこっちに来るっていってんだ。。」
「私にどっかいっとけってこと?」
「荷物はかたずけておくから、ま、しばらく」
「って、断れないの?」
「だって、断る理由ないじゃん」
「(断る理由はあるでしょ)」
何時間話をしても同じ
だから、何も言わない
明日、この話の記憶をL.Hは脳裏に留めているのだろうか。
来てほしいのはこの人自身なのだろう、きっと
それを私に悟られたくないだけだ
自分都合の台詞を私に浴びせる前に
私の心を、私を求めることで、かたずけようとする
L.Hのあさましさが殺したいほどの嫌悪を覚えてしまう
それでも、ここから離れられない理由(わけ)があるとするなら
わたしの心の貧しさ故だろう
私はここを去る時期は
この世にこの肉体を留めてはおかないと決めている
なぜなら
この男人(ひと)を死ぬほど愛しているわけではない
ただ
わたしにとっては
最後の男人(ひと)なのだからだ
果てぬ愛雨(RAIN)
今週は学生達が期末試験が始まるため
日曜日も返上して家庭教師として
子供たち宅へ足を運んでいる
さすがに
2件続けて頭をフル回転させるのは厳しいけれど。。。
4年前までは外資系会社のOLとして勤務をしていたが
どうしても組織化されたルーティンワークをうまくこなしていく要領は
苦手なようで
7年間でピリオドを打った
ソウルの大学で1年間韓国語を学び
帰国してから英会話だの韓国語だの
フリーランスでアルバイトをしてきたのだ
実家に身を寄せ、いい年をして親にサポートしてもらいながら
生息していた
母が心臓のオペをし、家事やら看病やら、仕事をせっせとしてきたが、
結局、私の精神状態が張り詰めた糸のようになってしまった
逃げ出したい。
今年の春
ある男(ひと)に出会った
仕事がオフ前日は必ず酔っ払い
単独で一日をコンプリートさせる ダメンズ候補
それが
今、私の隣で眠っている
男(ひと)だ
果てぬ愛雨(RAIN)
雨降りの日は苦手だ
とくに雨音もなく
ひっそり降る雨は心を冷やすから
遠い北の町にいるような感覚が
私の身体中にひっそりしかも痛みを感じさせないで
鈍くだが鋭利な刃物で心臓をゆっくり貫かれているような感覚を味わえといわんばかりに
結局はそうとうな痛みを覚えさせて
ひとしきり記憶の河でそれは戯れて気まぐれに立ち去ってしまうのだ
そんなわがままな梅雨の雨を
私は抵抗することもできず
この新しい愛の海で漂ってはまた記憶の河でおぼれている
わたしは
帰るべき場所がある男(ひと)を愛している
愛し合った後
この人はこうやって女(人)と愛しているのだろうと
淫らな妄想をしてしまう
いくら愛されても
いつも満たされぬままの果てぬ欲求に
わたしは支配されてしまっているのだ


