このGWはケンタウルス座のω星団の撮影に明け暮れていました。

 

そもそもこのω星団とは何か? 中二病を患っていらっしゃる方が喜びそうな宇宙怪人の出身地みたいな名前ですが、超巨大球状星団です。満月よりも大きな星団で、明るさも3.7等星。肉眼でも見える星団です。なので昔の人が星と間違えてωとつけてしまったのがω星団。星座線上にきちんと表示される球状星団です。

 

撮影するうえで問題なのは、ケンタウルス座という半分地平線の下に隠れている星座の星団であることです。最大高度6度強ですが、実際は4~5度あたりの地平線の上をころころ転がっていく感じです。しかもGW前後にしか現れず、月の状態(満月とかでは撮れない)を考えると数年に一度のチャンスです。だが、この時期曇りがちなのが関東地方。まずとることが難しいです。

 

こんなの撮れるとしたら東浪見海岸くらいなのですが、今年はオリンピックで閉鎖閉鎖。そこで、今回は芦ヶ久保の公園で連日張ってチャレンジです。

 

その結果が以下です。

 

右下の影は山です。地平線を転がっていく感じをわかっていただけますでしょうか。

500mmで60秒12枚コンポジットしていて、それをかなり大胆に切り抜いています。また、画像処理は抑えめにしてより現実の見た目に近い形にしています。

 

バラ星雲なんかと比べて地味ですが、個人的には大好きな天体の一つです。