この小説はフィクションです。実在の人物、企業、薬とは一切関係ありません。
まーしゃ:「舞、新型コロナウィルスにBCGワクチンが利くってどう思う?」
舞 :「統計的に無視できない都市伝説」
まーしゃ:「というと?」
舞 :「ヨーグルトが免疫向上につながるのは統計学的に言えるけど、医学的には証明されていない。そんな感じ」
まーしゃ:「なるほど」
舞 :「実際、BDG接種が義務付けられている国は死者が少なく、義務付けられていない国では死者が多い」
まーしゃ:「ほほう」
舞 :「わが国も1951年から接種が義務付けらており、若年層に少ないのも説明できる」
まーしゃ:「じゃあ、BCGワクチンが特効薬か?!」
舞 :「そうも言えない。全く理屈が通じない。そもそも結核菌という菌のワクチンがウイルスに聞くわけがない」
まーしゃ:「確かにな」
舞 :「免疫を向上させるというなら、ヨーグルトとか一緒でうまく説明できない」
まーしゃ:「なるほどな。その上で舞の仮説は?」
舞 :「似た話で丸山ワクチンがある。あれも結核関係」
まーしゃ:「結核患者にがんは少ない。そこに目を付けた丸山先生が結核患者の抗体から作ったのが丸山ワクチン」
舞 :「当時医学的に説明できなかったけど、今なら説明できる」
まーしゃ:「ペプチドワクチンか」
舞 :「そゆこと」
まーしゃ:「今回のコロナウィルスの抗体もにたような塩基配列をもつってことか。じゃあ、なんでがんには利かないで、コロナウイルスには利くんだ?」
舞 :「がんには抗原・抗体反応を無効化する能力がある。シグマインターフェロンを使わなければそれを回避できない」
まーしゃ:「おっと、シグマインターフェロンは架空小説の薬の話だ。しかも対世界でしか開発されてないレベル5の機密事項だ。ここで話すと秘密警察につかまるぞ」
舞 :「現実に戻すと、RNAウイルスにそんな妨害能力ないから利くんじゃないかと。仮説だけどね」
まーしゃ:「なかなか難しい話だな」
舞 :「ところでパパ、さりげなく次回作の宣伝してない?」
まーしゃ:「そ、そんなことはないぞ。ペプチドワクチンは白血球の型に依存する。無限に近い白血球の型を強引に同定するキメラ療法とか全然考えてないからな」
舞 :「はいはい。でもそのうち現実に追いつかれるわよ。医学の進歩は早いんだから」
わかっている。だが、今はお酒を飲みながらバカ殿でも見たい気分なんだ。きっと、4月1日に「なんちゃって~」といってテレビに出てくることを期待してるんだ。
合掌