今年も喪中はがきが届くような季節になりました。

 

このところ親交が無かった方の訃報をはがきで知るところになることが多くなり時代を感じています。

 

お礼や恩返しも出来ず、
感謝の言葉を伝えることが出来ないのはさみしいことです。


今年はコロナ禍で喪主の方のご配慮もあり叔父や叔母など割と近い親戚さえさようならを言えないままです。

訃報をお葉書にて知ったご無礼を詫びる手紙と共にお線香を贈りました。

 

 

近親者ではありませんが私が一方的にファンだった瀬戸内寂聴さんがお亡くなりになりました。

 

毎週横尾忠則さんと文通形式で繰り広げられる週刊朝日の人気コーナー「老親友の往復書簡 ナイショ文」は毎週私のささやかな楽しみだったのです。

 

 

彼らは生と死について愉快に毎回語りあい、

昔話に花が咲くこともあれば今取りかかっている創作活動のことも報告し合っていました。

瀬戸内先生は生を精一杯全うし死とも身近に向き合っていました。

何より驚いたのは横尾忠則さんの作家顔負けの文章力と表現力。

 

占い師の私はお二人のメッセージや考え方には勝手に共感してもう少し自分が歳を取ってからの生き方のヒントとし自分の活動の原動力を得ていました。

 

そして時々体調を崩されてお休みするときのまなほさんとの掛け合いも楽しいものでした。

 

 

今世で出会った以上はどんなにお慕いしてもどちらかの死という形でいつかはお別れすることになります。

 

それは突然やってくることにもなります。

 

多くの方に慕われ心に響くメッセージ力のある言葉を多く残された方ですから末端のファンの私が何かを述べることなどおこがましいのですが、

 

瀬戸内先生、私は先生を通して伝わる言葉の大切さ、今悩んでいる人に対してユーモアを持って生きる勇気を与える言葉を知ることが出来ました。

 

ありふれた歌謡曲の歌詞のようになりますがさようならは言いません。

 

ありがとうございました。

そして、またお会いできるのを楽しみにしています。