今まで何度もブログで述べたことだけれど、俺は基本的にニュースを一切見ない。

この情報で溢れかえる世の中、自分が本当に必要なことだけを選択していかないと、頭がパンクして不必要な情報に振り回される人生になってしまう。と、結構本気で考えている。

そして、世の中で起こる重大な出来事は、どんなに情報をシャットアウトしていても、自分の世界に完全に引きこもらず、日常生活を送っている限りは、どうしても入ってくるもの。

それが、いま世界中を騒がせている東ヨーロッパでの出来事だ。

こういうときに、俺が持論を語ったところで、誰も関心を示すことはないだろう。寂しいことだけれど、これは事実。

けれど、こういうときでも、時は流れ、未来ある限り、何かを•どこかを拠り所にして生きたいと思うのは俺だけじゃないはずだ。

トム・ハンクスが熱演した(というよりも、完全に本人に成りきっていた)
『幸せへのまわり道』という映画がある。

1960年代に北米で始まった子供向けの教育テレビ番組 "Mister Rogers' Neighborhood" のホスト役を長年に渡って務めたのは、トム•ハンクスが演じたフレッド・ロジャース、その人だ。

この映画をまだ観ていないという人は、是非観て欲しい。

このフレッド・ロジャースは、収録を離れたところでも、その朗らかで清々しい人格を讃えられた、いわゆる聖人君子のような人だったことでも知られている。

俺は疑い深い性格なので、この映画を観終えたあとで、フレッド・ロジャースのことを結構調べた。

なるほど、無垢な子どもたちの心を永年に渡って掴んできた人物だけあって、色々と自分が恥ずかしく思わされるような逸話が彼には沢山ある。

今、こんなときだからこそ、自分のためにも、彼が残したこんな言葉を心に大切にしまっておきたい。


「僕が子供の頃、ニュースで怖いシーンを観て怯えていたら、おかあさんがこう言ったんだ。

『助けてくれる人を探すの。いつだって誰か助けてくれる人はいるんだから』

今日のこの日まで、特に”災害や災難”が起こったとき、僕はおかあさんが言った言葉を思い出し、そして沢山の助けてくれる人たちが、世の中にいるんだと気付くことで、どんなに慰められたことか。

本当に沢山の、思いやりある人たちが、この世の中にはいるんだよ。」

さて、昨今の東ヨーロッパでの出来事。
“助けてくれる人(たち)”、“救ってくれる人(たち)”は、一体誰なんだろう?

フレッド•ロジャースがそう言ったんだから、俺は信じている。


カナダの、チャイナタウンの、ロンドンパブ