昨日から、2年前の5月の記事にアクセスが集中してきております。(-"-)
その記事とは・・・


中国製ダイエット食品で死亡&マジンドールについて
http://ameblo.jp/maser/entry-10001934863.html


メディカルサロンのマジンドールダイエットに伴う処方疑惑・・・

向精神薬・不正販売疑惑 東京のサロン医師ら無資格処方で逮捕
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20080108dde001040013000c.html
向精神薬違法処方「ダイエットに効きます」用法外PR、横行
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20080109ddm041040088000c.html

などが話題になっているためかと思われますが。
現在、上記ニュースの前者で騒ぎの元となっている「メディカルサロン」のホームページはアクセスできなくなっています。キャッシュなどを見る限りでは、ここで扱っているダイエットメニューはいずれも薬などを使った簡単お手軽ダイエットが多いですね。
とくに目を引くように書かれているのが、

「医薬品を使って簡単にダイエット」
「通わなくても痩せられる!」
「食欲抑制剤マジンドールを利用したてっとりばやいダイエットも!」

いちおう副作用などや本来の適応も書いてありましたが、

「副作用の心配はほとんどない」
「医師はあらかじめ副作用の対策を考えているから・・・」

と書かれている部分もあります。
薬の知識もない人からすると、

薬を飲むだけで、簡単に手軽に痩せられる、
副作用の心配もほとんどなく安心のダイエット

という誤解をあたえやすい内容になっておりました。
しかも、オンラインで保険で処方可能かどうか判定してくれて、どこでマジンドールが入手できるか最寄りのお店を教えてくれる照会機能付き。う~ん、とっても安易で便利ですね(-"-)
さらにこのサイトでは保険適応外には「自由診療(保険適応外)で薬がもらえる(薬が買える)」とすすめています。

もう、ホントにナンセンスです。(-"-)

で、もう1つの方のニュースですが。メディカルサロン以外でも、マジンドールの適応外処方が横行されている内容が紹介されています。このニュース記事によると、

マジンドールを欲しいと言われたら、適応外でも処方する、
自由診療なら適応外で処方しても問題ない、

というのが処方側の一部の見解のようです。
現状では医師には処方する権利があり、医師が処方した=処方する必要があると医師が認めた、ということにつながってしまうわけなのですが。欲しいと言われたから処方した、というのは必要があると判断したから処方したではありませんよね。
医薬品は治療薬なわけです。副作用は説明してある・・・では治療の管理にはなりません。
必要があって処方するのであれば、処方して終わりではなく、効果や副作用の管理も治療の一環でしょう。
欲しいと言われたから処方する、自由診療だから適応でなくても処方してかまわない、医療スタッフ側がこういった姿勢なのでは、日本で自由に手に入らないから、ネットで買う、個人輸入で買う、というのが横行しても無理からぬことかもしれません。

だって、考えてみてくださいよん。

自由診療なら適応外でも自由に処方OKで、欲しいと言ったら処方してもらえるのならば、モルヒネだって、アンフェタミン(たしか適応はナルコレプシー)だって、眠剤だって、なんだって自由にもらえるはずでしょ?

自由診療だからってのは理由にも理屈にもならないんですわ。(-"-)

自由に買える、自由に処方してもらえるのならば、何をどう使ってもいいというわけでもないです。
ダイエット商品や健康食品がらみ健康被害や死亡事例のニュースが過去に何件もあることからも、わかると思いますが。
代償はあなた自身の健康かもしれないですし。
代償があなた自身の命ということも十分あり得ることです。

また、市販薬だと自己責任、自己判断での服用となりますが、処方された薬だと医師の指示での使用が原則ですので、万が一、副作用が出た場合、それがひどいことになった場合などの責任の所在が問題になりますね。
処方した医療側が副作用や危険性などの説明した(ふつーは副作用が出れば服用を中止して処方してもらった医療機関を受診)ともなれば、それを無視したのではないかと患者側の管理責任を問われかねません。
自由診療で適応外で「欲しいので処方してもらった」ともなると、患者側の責任も問われるでしょうし、重篤な副作用が出た場合などに利用できる医薬品副作用被害救済制度(市販の風邪薬などでも適正に使用していれば承認される)でも、承認されるかどうかは難しくなってくる可能性がありますね。

よく「薬はリスク」という言葉を使います。

薬はリスクを伴う。
だからこそ、得られる効果と危険をてんびんにかけながら使う。
これが原則だと思います。
だからこそ、「適応」「用法」「用量」が決められているのですし。
薬はもらって飲んでいるだけでは治療になりません。
生活習慣病の薬であれば、薬物治療と同時に生活習慣改善の指導や食事療法が行われます。
それらぜんぶをあわせて「治療」となるわけです。
「治療」レベルのダイエットであるのならば、なおさら。

実際に、マジンドール(商品名サノレックス)による肥満治療はどうなのか?

適応や副作用については、この記事の最初に紹介した過去記事
http://ameblo.jp/maser/entry-10001934863.html
に載せてあるので参照してください。

もちろん、副作用がまったくでないなんてことはありませんよ。(-"-)
出ない人もいるかもしれないけれど。(-"-)
製造販売元の調査だけで20%ほどに副作用が認めれたことを考慮すると、副作用が少ないとも言えません。
効果が出る人もあれば、使っても効果が出ない人もいます。
飲むだけで簡単にてっとりばやく痩せられる、副作用がない魔法の薬ではないことだけは、確かです。

欲しいと言われたから処方する、自由診療だから適応でなくても処方してかまわない、ということが横行するとどうなるか?

薬の管理がさらに厳しくなったり、最悪の場合は供給停止(=販売停止)ということもあり得ます。
本当に必要としている人が利用しにくくなってきてしまうという事態も起きてしまうわけです。

マジンドールを使っている人のすべてが安易に処方されて使っているわけではありませんよね。
治療上本当に必要で、そしてしっかり管理して正しく使っている人もいます。
今回の問題で治療上必要で正しく使っている人までも、マジンドールを使っている=安易なダイエット方法を選択しているとされるのもいかがなものかと思います。
管理が厳しくなればけっきょく迷惑を被るのは、本当に必要で使っている人の方ですから。

乱用が問題となったセデスGやサリドンが供給停止になったように、
マジンドールも供給停止にならないことを祈るばかりです。

最後に、

ダイエット方法の選択は個人の自由。
治療の選択も個人の自由。
マジンドールダイエットを選ぶのも個人の自由。

適応でなくても自由に選択できる医療機関もあるのが現状なのでしょうが、
安易な自由を選択することで、命や健康の自由を放棄しないようにしてください。