以前にも,個人輸入したエフェドラ入りのダイエット商品,ウコン入りの健康食品などで,死亡例を含む健康被害のニュースが話題になりましたよね.
またか...という気がしないでもありません.
今回は,中国製とみられるダイエット食品「天天素 清脂コウ嚢」で死亡例が確認されたそうです.
このダイエット食品を服用後,不整脈が原因とみられる心肺停止で亡くなられたとのこと.これによる副作用も報告されているようです.
分析の結果,国内未承認の医薬品成分「シブトラミン」,向精神薬「マジンドール」が検出されたとのことです.
シブトラミンは国内未承認なので,わたしにも分りません.(^^;
マジンドールの方は医薬品として承認されているものです.
マジンドールは成分名.商品名は「サノレックス」.
法律上,向精神薬としての指定と規制がありますが,適応は食欲抑制剤.肥満の治療に使われる薬剤です.
肥満=処方してもらえる,という薬でもないんですよ.
食事療法,運動療法をあらかじめ行っていて,その効果が不十分な高度肥満症(肥満度70%以上またはBMI35以上)
食事量,体重の推移,食生活などを留意して,常に服用を続けるかどうか,服用する量について注意.
1ヶ月以内に効果がみられない場合,効果がみられなくなった時点で,中止.
二次性肥満症については,原疾患の治療を優先...などなど.
適応にも使用にも,注意点がたくさんある薬です.
適応も単なる「肥満症」ではなく,
「あらかじめ適用した食事療法および運動療法の効果が不十分な高度肥満症(肥満度70%以上またはBMI35以上)における食事療法および運動療法の補助」と長ったらしいもの.
あくまでも薬だけで痩せるためのものではないんですよね...
管理も厳しいものだと思います.
サノレックス(マジンドール)の副作用も
依存性,口の渇き,頭痛,睡眠障害,脱力感,眠気,倦怠感,イライラ,便秘,悪心,嘔吐,胃部不快感,腹部膨満感,腹痛,下痢,めまい,動悸,発疹,GOT・GPTの上昇,排尿困難,頻尿,口中苦味感,発汗,性欲減退,咽頭不快感,寒気,脱毛,月経異常...などなど
ダイエット食品にいったいどのくらいのマジンドールが含まれているのか不明なところも怖い.
医薬品のサノレックス(マジンドール)は,用量が1日最高1.5mgまで,とされており,出来る限り少ない量で用いるとなっています.
薬理効果などがアンフェタミンと似ていることと,依存性の副作用があるため,効果がある出来る限り少ない量を使うというわけなんですよね.
海外でも医薬品として食欲抑制剤がありますが,多くで数週間以内に薬物耐性がみられるとの報告もあります.
使い続けていても,耐性ができて効果がみられなくなるということ.
サノレックスもこの可能性があるため,効果がみられなくなったら即中止,という使い方をします.
そういったシビアな医薬品が,個人輸入で簡単に手に入る商品に含まれているなんて...
考えれば考えるほど,怖い...