マーシーがマーチ考察 | マーシー山本教授のゆるゆるクラシック日記

マーシー山本教授のゆるゆるクラシック日記

マーシー山本のお仕事の報告やクラシック音楽の豆知識をお届けします。

世界には様々な国があり
独特の文化を持っています。

行進曲のスタイルもその一つです。
今回はアメリカの行進曲について。

マーチ王と言われているのは
アメリカ出身のジョン・フィリップ・スーザです。

「星条旗よ永遠なれ」「士官候補生」
「ワシントン・ポスト」など100曲を超える
行進曲を作曲しました。

作曲以外にも、歩きながら演奏するには
重たくて大変なチューバを
少しでも楽にしようとスーザフォーンという
楽器まで考案しました。素晴しい!

行進曲はどの民族も持っている
普遍的な楽曲です。

今回はアメリカの行進曲と
ヨーロッパ(ドイツ)の行進曲の違いを
考察してみました。

其の1:速度(テンポ)が違う
●ヨーロッパ
特にドイツの行進曲は遅めのテンポ
♩=108で重々しく重厚な感じがします。
(双頭の鷲の旗の下にに・旧友など)
フランスやイギリスはまた違います。
(エルガー威風堂々など)

●アメリカ
華やかで軽快な感じ(スーザの曲全般)

2:形式が違う
●ヨーロッパ
a:序奏(ファンファーレ)
b:第1主題・第2主題
c:トリオ
d:トリオが終わったら曲の最初に戻り
トリオの前で終わる

●アメリカ
a:序奏(ファンファーレ)
b:第1主題・第2主題
c:トリオ
d:トリオの後、最初に戻らず終わる

※トリオ
中間部元気な行進曲の中で優しく演奏される部分

もちろん例外はありますが、
西洋では行進曲はトリオの後
曲の最初に戻るのが普通ですが
アメリカの行進曲はそれをしていません。

違いを感じながら一度聴いてみて下さい。