今回はモーツァルトの父レオポルト がモーツァルトに与えた影響を考察します。
レオポルト・モーツァルトがアマデウスに与えた音楽教育(年代順)を並べてみました。
* 1759年(3歳頃)
* 姉ナンネルのために「ナンネル音楽帳(Nannerl Notenbuch)」を作成。
* アマデウスは姉のレッスンを横で見聞きしながら自然に音楽へ親しむ。
* 1760年(4歳頃)
* クラヴィーア(チェンバロ)の正式な指導開始。
* 短いメヌエットや舞曲を暗譜し、耳で覚えて演奏する訓練。
* 音感・記憶力を育てる教育を重視。
* 1761年(5歳)
* 初めての作曲指導。
* レオポルトが口述筆記する形で最初の作品(K.1)が誕生。
* 「旋律を作る」「楽譜を書く」ことを学ぶ。
* 1762年(6歳)
* ヴァイオリン教育を本格化。
* 正しい弓使い・運弓・音程・歌うような演奏法を指導。
* 自作の教育理論『ヴァイオリン奏法試論の理念を実践しました。
* 1762~1763年
* 宮廷での演奏経験を積ませる。
* 「舞台で弾く」「聴衆に伝える」演奏術を教える。
* 即興演奏能力を伸ばす。
* 1763~1766年(ヨーロッパ大旅行)
* 最大の音楽教育期間。
* ドイツ・フランス・イギリス・オランダなど各地で当代一流の音楽家に会わせる。
* 各国の音楽様式を実地で学ばせる。
* J.C.バッハなどの音楽からギャラント様式を吸収させた。
* 1764~1765年(ロンドン)
* ソナタ形式や交響曲の書法を学ばせる。
* J.C.バッハとの交流を通じて、旋律美や形式感覚を身につける。
* 1766~1768年
* 作曲技法を段階的に高度化。
* ソナタ、交響曲、宗教音楽を書かせる。
* 自作品を父が細かく添削・批評した。
* 1769~1773年(イタリア旅行)
* オペラ教育を開始。
* イタリア・オペラ、ベルカント唱法、劇的表現を吸収。
* オペラ作曲家としての基礎を築く。
* 1770年頃(14歳)
* 対位法教育を強化。
* 古典的作曲技法、教会音楽、フーガなどを学ばせる。
* より高度な作曲理論へ進む。
* 1770年代前半
* 演奏だけでなく「良い音楽」と「悪い音楽」を見極める審美眼を養成。
* 優れた作曲家は積極的に研究させ、低俗な作品には厳しい批判を加えるよう指導した。
* 1773年以降
* 芸術家としての自立を促す一方で、作品には厳しい批評を続ける。
* 作曲だけでなく、演奏・教育・礼儀・語学・教養まで含めた総合教育を行った。
レオポルトが最も重視した教育の柱は
* 耳を育てる(優れた音楽を数多く聴かせる)
* 技術を磨く(クラヴィーア・ヴァイオリン・即興)
* 作曲を学ぶ(幼少期から作品を書かせる)
* 世界を見る(演奏旅行による実地教育)
* 人間教育(語学・礼儀・読書・宗教・一般教養)
モーツァルトは幼い頃から各国の音楽様式を自在に吸収し、それらを自らの作品の中で見事に融合させることができました。
もしモーツァルトがレオポルト の子供でなければどうなっていたでしょう?
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