子供の時間は長くて夏はもっと長くて
ふと立ち止まった十二歳の夏は
それにはもう戻れなくなった気がした
十七歳の夏はそれすらも戻れなくなってしまった気がした
好きだという気持ちはずっと留めていられるのかな
不安が孤独にさせる
今より言葉を持ち合わせていなかったあのころには
今、持ち合わせていても届かない
きみは躰をあずけてくれたのかな
言葉遊びをふたりでしてたね
一人で作り上げた街でほんとうのきみに逢っても
ただ時間を無駄に過ごすだけだ
新しい出逢いに
時間をかけて待ちたいという気持ちは
それなりに価値があるんじゃないかな
でも、きみは言う
ねえ、わかった?わたしたちは二人とも、
ただの誰かの影に過ぎないのよ。
もう一度ほんとうの自分を呼び戻すよ
彼も戻って来てくれると思う
2023-06-20,21 @yoshifumi_ conception from Copyright 2023 Harukimurakami Archival Labyrinth.
2023-06-20の時点の推敲前
子供の時間は長くて夏はもっと長くて
ふと立ち止まった十二歳は
それには戻れなくなってしまった気がした
それすらももう戻れない
好きだという気持ちはずっと留めていられるのかな
不安が孤独にさせる
今より言葉を持ち合わせていなかったあのころ
今言っても届かない
きみは躰をあずけてくれたのかな
言葉遊びをふたりでしてたね
一人で作り上げた街でほんとうのきみに逢っても
ただ時間を無駄に過ごすだけだ
新しい出逢いに
時間をかけて待ちたいという気持ちは
それなりに価値があるんじゃないかな
でも、きみは言う
ねえ、わかった?わたしたちは二人とも、
ただの誰かの影に過ぎないのよ。
もう一度ほんとうの自分を呼び戻すよ
彼も戻って来てくれると思う