「ハイジ アルプスの物語 Heidi」 | |
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監督 | アラン・グスポーナー(ドイツ語版) |
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脚本 | ペトラ・フォルペ(ドイツ語版) |
原作 | ヨハンナ・シュピリ (『アルプスの少女ハイジ』より) |
製作 | レト・シャールリ ルーカス・ホビ ウリ・プッツ(ドイツ語版) ヤーコプ・クラウゼン(ドイツ語版) |
出演者 | アヌーク・シュテフェン(ドイツ語版) ブルーノ・ガンツ |
音楽 | ニキ・ライザー(ドイツ語版) |
撮影 | マティアス・フライシャー(ドイツ語版) |
編集 | ミヒャエル・シェーラー(ドイツ語版) |
製作会社 | Claussen Wöbke Putz Filmproduktion Zodiac Pictures International |
配給 | (スイスドイツ語圏) ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ スタジオカナル キノフィルムズ |
公開 | (スイスドイツ語圏)2015年12月10日[1] 2017年8月26日[2] |
上映時間 | 111分 |
製作国 | スイス ドイツ |
言語 | スイスドイツ語 ドイツ語 |
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母娘3代で録画を鑑賞。
アニメとはハイジのあどけなさの点においてちょっと違うから、母は「イメージがちがーう」とだいぶ言っていたけど、
そもそもこちら原作があって、今までたくさん映画化やアニメ化や各国でしているのね。
どうしても日本人は高畑勲のハイジだけど。
で、実写なので、ハイジを取り巻く環境や人々のバックグラウンドやら思惑をよりリアルに想像しながら観て、
かわいそうに思ったり、共感したり理解したり。
それぞれに人間味があって、それを思って胸を痛めたり涙したりにっこりしたりした。
ハイジの根っからの特性、人間性というのがあって、それを理解し伸ばす方向で寄り添った、クララのおばあさまの母性とマネージメント力みたいなものに敬服する。お金持ちたる所以と思う。
そこを行くと息子であるクララの父の度量のなさ、そしてそれゆえに娘に向き合いきれてない自分を自覚し、後ろめたさがあったりね。
ロッテンマイヤーはなんなら後妻狙いで女としての欲望が見え隠れするし、
家庭教師の勉学への愛情と自分の世界観以外の未知の生物への戸惑い、そこからのホッとするところ、
若い使用人のナイトキャップや、
セバスチャンの包容力、
医師である立場と友人としての力強い戒めを持った進言、
おじいさんの孤独からのハイジへの愛情や庇護・独占欲、
デーテおばさんだって自分の人生があるし、姪っ子に学をつけさせられる環境は、将来に良かれというのもすごくわかるし、
ペーターの田舎の無学な男所以の妬み、短絡的行動、
クララの箱入りで行き場のない陰鬱なワガママ、そして悲しさ、
ハイジは動物みたいでね。でも想像力と優しさ、繊細さ(それも動物的な)があって、
のちに実体験をこの本にしたのかなーなんて観客に想像させるね。
子供達の心の孤独、病もテーマというか主眼にあるから、
それを思うと泣いてしまう。
そんなわけで、
アニメ通りのシンプルなおとぎ話なんだけど、
人物それぞれに血が通っていて、とても面白く観ました。
もちろんアルプスの山々の景色もいいね。
うちの子はそんなに感動しなかったみたいだけど。