「西鶴一代女」溝口健二 | CINEMA

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DVD鑑賞ネタ。

「西鶴一代女」

 

監督 溝口健二
脚本 依田義賢
原作 井原西鶴
製作 児井英生
出演者 田中絹代
山根寿子
三船敏郎
菅井一郎
松浦築枝
進藤英太郎
沢村貞子
音楽 斎藤一郎
撮影 平野好美
編集 後藤敏男
製作会社 児井プロダクション
新東宝
配給 日本の旗 東宝
公開 日本の旗 1952年4月17日
イタリアの旗 1952年8月20日
ヴェネツィア国際映画祭
アメリカ合衆国の旗 1964年4月20日[1]
上映時間 148分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語

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田中絹代さんの、

貞淑で男を立てるもったりとした風情と、何事も許さない意思あるプライド、

この人間性のようなものが滲み出たおはるさんだから、

この悲惨な人生も目を覆わずずっと見守りたくなる感じになる。

まどかさんみたいー

所作も本当に美しくて、きちんと魅せてくれて、

昔の女優さんはほんとう、芸事に長けた方だったのだな、と。。

本当、1本自身で成り立たせる実力すごすぎ、、

 

そしてこの絹代さんと、素晴らしいカメラワーク、

そしてしっくりとしながらも存在感のある音楽、

これらが芸術となって、この長編を最後までぐいっと観せてくれる。

 

お話としては

まさにスタフィッサグリアな人生?

ドアマット症候群?!

え、好色一代男ってこんな話なの?て調べたら、

いやこちらはタイトル通りの好色な男の人生記。

ってあれ、好色一代女もあった。こっちか。

なんで好色も女となるとこう、男によって翻弄され落ちぶれてく結果になるのか。

男性が自分がいいように利用してるくせに、その結果、貶めて拒否する。

これ、時代とはいえ、じゃあこの映画作られた時、男性はどんな感想だったのかしら。

 

 

カメラの長回しすごいよね。

入念にテストしてから回すのかな。

そしてアングルと追うスピード感が、この人生を覗き見てるような感じで、物語への感情移入を誘う気がする。

こんな素晴らしい撮影なのに、「平野好美」という方はウィキないのね。

これが唯一の溝口作品だそうな。

 

途中の人情浄瑠璃?しかり、音楽といいい

この映画は歴史的に残される芸術、ということは文句ないと思います。