「翔ちゃん〜ただいま〜。」
雅紀が帰って来たな。
玄関からバタバタ走ってきて
俺に抱きついてちゅーをした。
「おかえり雅紀。」
俺は雅紀を受け止めると軽く
おかえりのちゅーをもらう。
足元にはハルがじゃれつく。
「ハル〜ただいま〜♪」
ハルも嬉しそうにしっぽを振り
雅紀の顔を舐めまくっている。
ただそれだけなのになぁ。
凄く幸せな気持ちになるのは
やっぱり雅紀と居るからだよな…
「雅紀…」
ハルごと抱きしめてその温もりを感じ
俺はちょっと泪ぐんだ。
「ちょ…翔ちゃん。どうしたの?」
ハルを降ろして俺を見つめ くちびるで
優しく泪を拭ってくれる。
「はは。なんかさ幸せってこういう事かなぁ
なーんて思ったらさ。」
俺をその瞳に映した雅紀がゆっくりと
背中に腕を回し啄むようにキスをして
「僕も幸せだよ翔ちゃん。」
そう言って俺の胸に顔を埋めた。
やばい…
押し倒したい…
俺の葛藤を知ってか知らずか俺の足元で
ハルが思い切り噛み付いた!
つづく…