先日、6月22日にNHKで放送されました、横浜流星さん主演の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」第24話のネタバレ&個人的感想を
山路和弘さん演じる、扇屋が連れてきた、謎の男は、吉原にツケが溜まっている、濱田和馬さん演じる、茶問屋「亀屋」の若旦那でした。
亀屋の若旦那が、横浜流星さん演じる、蔦重に名義を貸し、亀屋の名前で、先に丸屋を買い取り、表向きは、賃借という形で、店を始めるという作戦でしたが、蔦重は不安を覚えます。
その頃、田沼屋敷では、栁俊太郎さん演じる、土山宗次郎が、木村了さん演じる、上方帰りの平秩東作を連れてきていました。
成果の無い事に対し、悪びれる事もなく頭を下げる、平秩東作。
渡辺謙さん演じる、田沼意次は、平秩東作の「蝦夷で廻船問屋をしておる、村上という者とは懇意になりましてござります」という言葉を、苛立ちながらスルーします。
宮沢氷魚さん演じる、田沼意知は、福原遥さん演じる、誰袖から、ひょうろくさん演じる「世渡り下手の松前廣年を使う事は難しい」との報告を受けて考え込んでいました。
蔦重が危惧した通り、亀屋の若旦那と、丸屋との契約は破談に終わりました。
店を畳む事を決断した、橋本愛さん演じる、丸屋の一人娘の、ていは聡く、亀屋のからくりを見破ってしまったのでした。
ていは、分厚い眼鏡を掛けた、生真面目女子で
蔦屋耕書堂や、吉原の事を毛嫌いしていました。
地本問屋の会所では「卑怯な忘八の、吉原者の手に渡らぬよう、早急に買い手を見つけよう!」という話し合いが持たれました。
一方、駿河屋の2階の座敷では、安達祐実さん演じる、りつが「カンカン」でした。
「あの、日本橋には、吉原贔屓の馴染みも、大勢いるじゃねえですか、そういう方達に力を貸して貰うってなあ無えんですか? 丸屋に是非、ウチに売りたい!」って言わす手ってなぁ〜無ぇもんですかね?」と、蔦重が、店との交換条件に、こちらが、何を差し出せるか、それを思案していると「男?」と、りつがポツリ。
「おお! お前が色仕掛けすりゃ、良いんじゃ無えのか?」と、皆、一瞬、その気になりますが、確かに、有名人で、才能があり、イケメンですが、蔦重が、女性を誘惑して、騙す事が出来るような男では無いという事に気づいてしまいます。
「ごめん、やっぱ忘れとくれ!」と、りつ。
「待ってくだせえよ、何です? その見切り方!」と反論する蔦重。
「だって、あんた、見掛け倒しじゃないか!」と引かないりつ。
数日後、誰袖は、平秩東作を松前廣年に引き合わせました。
戸惑う松前廣年に、誰袖は「知り合いに、琥珀の取引に詳しい方を探して貰いんした、主さんが、直取引をするのに役立つネタを教えてくださると、まさかの折は、わっちの名をお出しくださんし『わっちに唆された!』と言えば、兄上様の怒りは、わっちに向きましょう」と言う誰袖でしたが、それでも腰が引ける松前廣年なのでした。
隣の座敷から、その様子を覗き見ていた意知は、臆病な松前廣年ではなく、えなりかずきさん演じる、兄の松前道廣に直取引を仕掛けてみるという事を考えます。
「乗ってくるかどうかは、賭けだがな!」と、嘯(うそぶ)く意知。
その頃、松前家の江戸屋敷では、恒例の花見の会が催されていました。
庭の杭に繋がれた大男が、松前道廣に鉄砲を向けられ、失神してしまいました。
悪趣味な座興を楽しむ、生田斗真さん演じる、一橋治済と、田中幸太朗さん演じる、島津重豪。
田沼意次のお伴で来ていた、原田泰造さん演じる、三浦庄司は、弟の松前廣年を見て、打ち合わせ通りに「え!?」っと声を上げます。
三浦の態度が気になった、兄の松前道廣が訳を問うと三浦庄司が「お叱りにならないでくださいましよ、某、先日、あの方を吉原でお見かけしまして」と答え、次は、弟の廣年を庭の杭に繋ぐ、兄の道廣。
「お前、家老の分際で、吉原で湯水の如く、金を使っておるのか?」と、自分の事は棚に上げて、詰問します。
「女、女郎にそそのかされまして!」と言い、道廣の発砲と同時に気を失う、廣年。
一方、蔦重は色仕掛け以外の手で、丸屋の女将のていに近づこうと情報を集めていました。
蔦重は、橋爪淳さん演じる、北尾重政から、丸屋の女将について聞き出そうとしていました。
「へえ、手に入れたがってるもんとか、叶えてえ望みとか、それに応えられますよって、示しゃあ、店売ってくれんじゃねえかと思って」と言います。
2人が街を歩いていると、女達が声を掛けて来ました。
女達(伊藤かずえさん、ベッキーさん、福田麻貴さん)は蔦重に群がり、日本橋移転の噂まで、期待を込めているようで蔦重が、日本橋移転について言葉を濁していると「待ってるよ! 旦那衆は、うるさいけど、私達は味方だからね、向こうで、桶屋やってるから、何かあったら言っとくれよ!」と言い「かたじけ茄子。お頼み茄子!」と返す蔦重。
そんな蔦重を、重政は扇子で仰ぎながら「時の人だねえ」と揶揄います。
「丸屋の女将さんも、あんな風だったら、良いんすけどねぇ」と蔦重。
「ああいう手合いじゃなかったような」と重政。
重政は「丸屋の親父と仕事をしていて、娘の事はさして知らねえんだ」との事で「女将さんの事に詳しい人、一体、何処いるんですか?」と嘆く蔦重に「寺!」と一言、重政。
「寺?」と蔦重は訝みます。
何でも、先代の丸屋は「娘が漢籍が読める!」と自慢していたとの事でした。
そこで、丸屋が檀家だったという、寺にやってきた蔦重。
マキタスポーツさん演じる、覚圓和尚が、メガネ女子のていと話しをしていました。
ていの歳は、30前、蔦重より、3つ4つ年下?
女郎を見慣れた蔦重には、背筋を伸ばして座る姿が新鮮に映りました。
丸屋の手習い本を寺に寄進している、ていの言葉からは『本を愛する気持ち』が滲み出ていました。
「金の工面の為に、屑屋に本を売ると、本は本ではなくなる、寺に渡して子供達に読んで貰えれば、本としての務めを立派に果たせる、子供達に文字や知恵を与え、その一生が豊かで喜びに満ちたものとなれば、本も本望、本屋も、本懐というものにございます!」と、覚圓和尚人に話す、てい。
その瞬間「書を以て、世を耕すんだ」と言う、安田顕さん演じる、平賀源内の言葉を思い出す、蔦重。
「同じじゃねえかよ!」と、思わず呟きます。
父親に恩を返せず、店を畳む事に無念を滲ませるていの姿が、自分と重なり合い、蔦重は、ていを見つめ続けました。
耕書堂に戻ると、駿河屋と扇屋が、店にやって来ました。
手には、丸屋の借用書が握られていました。
「これなら丸屋に明け渡しを迫る事が出来る!」と意気込む2人に、蔦重は笑顔を返しながら考えを巡らせていました。
後日、丸屋は風間俊介さん演じる、鶴屋が見つけて来た、川畑泰史さん演じる、上方の書肆「柏原屋」と売買契約を交わそうとしていました。
そこに「その契約、ちょいと待ったあ〜!」との声が!
ていが振り向くと、そこに現れたのは、吉原の親父達と蔦重でした。
「これはこれは、遠路はるばる、ようこそお越しくださいました!」と鶴屋は落ち着いていました。
「おう、相変わらず、年取んねえな、赤子面!」と駿河屋が応えます。
駿河屋と扇屋が、借用書を手に「悪いけど、その取引は無しにして貰うぜ、もう、この店のいくらかは、俺達のものになってんだ!」と契約を止めようとしますが「自分達も、同じ借用書を持っている! その位の事は、日本橋の商人なら、誰でも思いつく」と鶴屋は強気で言い、更に「でも、そんな、えげつないことはやらない、座頭や無法者、忘八とは違うんですよ!」と反論する鶴屋。
そこに蔦重が「俺と一緒に本屋やりませんか? うちは丸屋さんの暖簾は残しますよ!」と、ていに提案し「改めまして、お初徳兵衛、蔦屋重三郎と申します、改めて考えたんですが、いっそ、丸屋さんとうちで、1つの店にしちまえばいいんじゃねえかって、例えば『丸屋耕書堂』って、しちまってどうです? 女将さん、この際、一緒に本屋をやりませんか?」と言いますが「それでは、蔦屋の日本橋進出にはならない!」と、地本問屋達から反論されるとか堂号があれば伝わる!」と言い切ります。
更に続けて「女将さんは、本当は店、続けてえんじゃねえですか?」と、畳み掛けますが、ていの返事は「お受けしかねます、父も、お達しに背くような真似は喜ばぬと思いますので!」でした。
「『丸屋耕書堂』にするとか、騙されちゃならねえ!」と、地本問屋達は、ていに語りかけますが、蔦重は「しませんよ! そんな事は!」と言い切りました。
そして「そうですか、じゃあ、いっそ、俺と一緒になるってなあ〜、どうです? 店屋敷の売り買いは、難がありますが、縁組は禁じられてねえ、それならお達しには背かねえし、店を一緒にやるのは当たり前、お互い、独り身ですし。どうです?」と続ける蔦重。
「男やもめにウジが湧き、女やもめに、花が咲くと申します」と言う、ていに「そう、ここは、ひとつ、花を咲かせましょうよ!」と言う蔦重ですが、ていが続けて「花の咲かぬ、女やもめは、縁組を、ちらつかせれば食いつくとでも? どれだけ落ちぶれようと、吉原者と一緒になるなど、ありえません!」と、蔦重の提案を突っぱねます。
結局、丸屋は柏原屋が買い取る事に。
商談の後、ていの元へ、中川翼さん演じる、みの吉が「暖簾を、そろそろ外そうか?」と聞いてきます。
ていはある男の事を思い出していました。
その男はていに「俺と一緒にならないかい、おていちゃん、俺ゃ、おていちゃんみたいな人が、まだ1人だなんて信じられねえよ、真面目で、親孝行な、こんな良い娘さんがさ」
落ち込む蔦重に、りつが「芸者衆から聞いた噂なんだけどさ、前の旦那ってのは、女将さんに、そりゃ、熱心に言い寄ったらしいよ、行き遅れだった女将さんは、その話に飛びついたんだって、このままじゃ体裁も悪いし、親も安堵させたいし、ところが旦那は、3月もしない内に吉原通い始めて」と、丸屋の事情を話しました。
「ろくでもねえ男だな!」と、親父達。
「あんたは、そのろくでも無え男と、同じに見えたんじゃないかねえ?」と、りつ。
「俺、べらぼうも、べらぼうじゃねえですか!」と蔦重。
大文字屋では、意知が誰袖から進捗を聞いていました。
すると、山村紅葉さん演じる、志げが、松前兄弟の来店を告げました。
兄の松前道廣から、琥珀の直取引の事を追及される、大文字屋と誰袖。
「物知らずの女郎が、しでかしました事、今後、かような事が無きよう、きつく言って聞かせますので、どうかお許しを!」と慌てる、大文字屋。
「いや、いっそ、それを、わしとお前でやらぬか? 松前家と吉原で、ひとつ、琥珀で大儲けせぬかという話だ!」と道廣。
「勝負有り!」と、襖の向こうから微笑む、誰袖に意知は初めて笑みを返しました。
夏、日本橋進出の話は無くなり、変わらず、五十間道で商いを続ける蔦重。
さて、春が終わり、夏がくる頃に。
矢本悠馬さん演じる、佐野政言は父を気遣っていました。
「そろそろ春か?」と、吉見一豊さん演じる、佐野政豊に、政言は「春は、とうに過ぎたのでございますが」と返します。
「この年は夏になっても、寒いままなのだと」綾瀬はるかさん演じる(?)九郎助稲荷のナレーションが。
何やら気候が不穏なようでした。
その頃、蔦重と、中村蒼さん演じる、次郎兵衛が六平直政さん演じる、半次郎のつるべ蕎麦で、蕎麦を啜っていました。
兄の次郎兵衛としては「吉原から出たら、この蕎麦も啜れない」と、弟を慰めているようでした。
蔦重が蕎麦を食べ終え、里見浩太朗さん演じる、須原屋の元へと向かおうとしますが、地鳴りが響き、地震が!
近頃、地震が頻発しているようで、次郎兵衛は「地震は、ダイダラボッチの腹痛だ!」と解説しました。
すると「浅間山が、火ぃ噴いとるらしいんですわ!」と言う、関西弁の声が響きます。
それは、柏原屋の声でした。
「蔦屋さん、うちから、あの店買いませへんか?」との、まさかの提案が!
第24話は、ここまで。
今回の第24話は、第24話では、蔦重が吉原の親父達のバックボーンを得て、日本橋の丸屋を買い取ろうとするプロセスが描かれました。
一方、松前藩は、誰袖(裏で操る意知)に、唆かされた家老の廣年が、藩主である道廣を吉原へと連れてきて、意次と意知が画策した「抜け荷」の罠にハマってしまいます。
この2のプロセスを描く事で、人間関係の機微と、時代の波の音が聞こえてくる展開となりました。
そして、ラスト・シーンでは、浅間山の大噴火が近づいているようでした。
果たして、この災害が、蔦重にとって、吉と出るのか凶と出るのか?
今回のゲストは、伊藤かずえさん、ベッキーさん、福田麻貴さんでしたが、伊藤かずえさんは時代劇にも、さすがの貫禄でしたが、ベッキーさんは、ちょっと違和感がありました(苦笑)
次回も楽しみです。