先日、9月10日に、NHKのドラマ10枠にて放送されました、河合優実さん主演のドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」 (略称『かぞかぞ』)の第8話のネタバレ&個人的感想を。



坂井真紀さん演じる、母のひとみの手術は、無事成功し、河合優実さん演じる、七実は、手術の際のお礼がてら、一旦上京し、仕事の打ち合わせを行いました。



「オールライト」では、林遣都さん演じる、小野寺と、古舘寛治さん演じる、二階堂が、岸本家の「ドキュメンタリー番組」を企画していました。


しかし「ひとみが入院中で、不在の岸本家から、スタートしたい!」と言う要望を聞いた七実は、やんわりと、しかし、キッパリと断りました。


「弟は、ともかく、祖母が、訳分かんない人なんで!」と。


小野寺や、二階堂は「ジェネレーション・ギャップか?」とか「祖母が嫌いなのか?」とか、何とかフォローしようとしますが、七実は「あの人が、嫌われるような事ばかりしてくるから!」と答えます。


二階堂は「分かりました! 家族は面倒くさいです!って事で!」と、したり顔で笑いました。


しかし、七実は、あくまでも「ばあちゃんだけだ」と力説しました。


言えばいう程、墓穴を掘っている事に気づいていない七実でした。



七実は神戸に戻って、ひとみの見舞いに行き、この話を伝えました。


そこで、美保純さん演じる、祖母の芳子の話題を切り出しました。


「ばぁちゃん、以前より、ちゃかちゃか動かなくなったみたいや!」と。


ひとみは「その方が鬱陶しくなくて良いわ!」と茶化しますが、七実は、これには乗れませんでした。


以前、芳子に辛く当たってしまった事を後悔していたからでした。


ひとみも、実は、芳子の事は気づいていたようですが、口には出しませんでした。


「退院したら考えなあかんな!」との結論になりました。



家に戻ると、留守電に3件のメッセージが入っていました。


全て、片桐はいりさん演じる、芳子の大阪の友人の住吉さんからでした。


何と、芳子は、鍵も財布も着替えも持たず、大阪の家に「ふらり」とやって来たという事でした。


住吉は、芳子を心配して家に泊めてくれましたが「一応、ひとみには知らせておこう」と電話をくれたようでした。


七実は、早速電話をして、芳子を迎えに行く事にしました。



芳子が居ない間、草太は1人で適当にご飯を食べ、しかし、お風呂には入らず、それでも仕事には出かけていました。


「サボらなかったのか?」と尋ねる七実に、草太は「はあ?だって、仕事っすから!」と答えました。


草太は久しぶりのお風呂で「お化けなんか嘘さ」を熱唱し、七実も一緒に部屋で歌いました。


それから七実は、少しでも片付けようとしたのか、ソファの毛布をめくりました。


すると、ソファに、びっしりと、青カビが生えていました。


それを見た途端、片付けもせず、元に戻して、知らん顔をする七実でした。


大阪へ行った七実は、住吉から「結婚は、まだか?」と聞かれました。


七実は「余計なお世話!」と言わんばかりに応対します。


住吉は、芳子が以前から「(この)大阪の家は、七実の嫁入りの祝儀にするって言うてたから、気になっていただけや」と言いながらも「芳子さんが元気ならええわ!」と言って帰って行きました。


七実は、一応、その後ろ姿に、丁寧に礼を言いました。



かつて、大川家には、七実の曾祖父母を始めとする、7人もの大家族が住んでいたと言う話でした。


七実は、話してみると、思ったより、ずっと、シッカリしていた芳子と共に、祖父の「金ムクの高級時計」を探す事になりました。


そこで、偶然、芳子が、黒田大輔さん演じる、夫の茂に宛てたラブレターを多数発見しました。


後に、ひとみから聞いた所によると「芳子は早くから奉公に出されたのだ」という事でした。


実際に見つかったのは高級時計ではなく、やはり茂が手に入れていた「高級酒」でした。


実際には蓋が空いていたので、かつての行きつけだった質屋に持って行っても、500円にしかなりませんでした。


綾田俊樹さん演じる、店主の轟が、七実に、大川夫婦について話してくれました。


「茂は昔、部品工場の社長をしていて、そこの社員に給料を払う為に、色々質入れをした」という事でした。


社員思いなのは良いのですが、ギャンブルも好きで、臼田あさみさん演じる、若き日の芳子は、いつも苦労していて、夜中に社員を連れてきては、茂が「食事を出せ!」と騒ぐので、ひとみの食事が取られぬように守っていたという事も、しばしばだったようでした。


また、七実は街で、芳子の友達で、根岸季衣さん演じる、雑貨店店主の福本から声を掛けられました。


福本は、七実をひとみと間違えたのでした。


福本は「芳子が、ヘビー・スモーカーである事や、草太が小さい頃、いつも遊びに来てくれた」事を教えてくれました。


また、草太が就職した事も知っていて「立派やねぇ〜!」と言いました。



その頃、芳子は街を歩きながら、ひとみが先日、熱を出して寝込んでいた時の事を思い出していました。


「一杯食べて、一杯元気にならなあかんのに、一生懸命、生きて行かなならんのに、何で、あの子ばっかり、大変な目に遭うん? 何で、もっと元気に産んであげられんかったん?」と呟きながら。


「ひとみちゃん!」と泣き出した芳子の元に、七実がやって来ました。


芳子は、七実をひとみと勘違いしますが、七実は黙って付き合います。


それから1週間程、七実は芳子と一緒に暮らしました。


ごはんは、毎日お弁当、唯一のビタミンは、りんごだった為、七実は、りんごの皮が剥けるようになりました。


形は、もちろん、うさぎちゃんです。


七実から色々話を聞いたひとみは「昔の芳子は、家事と工場の仕事で、いつも忙しそうだった」と話しました。


七実は、芳子の茂宛のラブレターには「幸せを噛み締めている!」と書かれていたと教えました。


芳子は、奉公先から出て、茂と自分の家庭を築くのが嬉しかったのでした。


七実は、遂に芳子の「認知症」について切り出しました。


「ごめんな、こんな話、こんな場所(病室)で!」と。


ひとみも、しばし動きを止めて、宙を見つめると「分かってたんやけど!」と言って泣き出します。


「お母さんにも人生の喜び、ちゃんと、あったかな?」と言うと、七実は「あったよ、今もある!」と答えました。


ばあちゃんは日々進化中や、これからも、どんどん日々進化して、どんどん、おもろい人になっていくんや、きっと! せやから大丈夫や!」と言いました。


七実が家に戻ると、芳子が大阪から戻ってきていました。


七実の好きな豚まんを土産に買って来てていました。


七実は思わず「ばぁちゃん! 私が、豚まん好きなん、覚えていてくれてありがとう!」と芳子に向かって叫びました。


それから、七実と芳子、そして、草太の3人暮らしがスタートしました。


七実は家で仕事をしようとしますが、芳子の事が気になってなりません。


ドアが開閉したら「徘徊か?」と見にいかねばばなりませんし、コレステロール値の高い草太の為に、一応料理にもトライしました。


でも、こちらは味が薄すぎるようで、草太からは「(2人の料理の腕は)どっこいどっこいだ!」と酷評されてしまいます。


しかも、小野寺からも叱責されてしまいます。


椛島光さん演じる、斉藤可奈に「これまで、甘すぎたんではないですか?」と言われて「路線」を変える事にしたのでした。


しかし、七実は「今の家族は、ちっとも面白くない!」と反論しました。


思わずヤケになり「愚痴」を連発した「あかん日々」を、ブログにアップしたら「いいね!」が山のように付きます。


「こんなひどい愚痴を面白がってくれる人も、おるんやな?」と、七実は目から鱗でした。


部屋から出て来てみれば、さっきまで「罵倒の標的」だった2人は、無邪気な顔で寝ていました。


七実は思わず、福地桃子さん演じる「マルチ」こと、天ヶ瀬環の職場を訪ねました。


ずっと疎遠になっていたマルチにも、愚痴を聞いて貰おうとしたのですが、マルチも、もう、すっかり自立していて、七実に忖度しませんでした。


「嫌な事は嫌だ!」とハッキリ言います。


それで、七実は、思わずマルチを「最低!」呼ばわりしてしまいました。


ようやく、ひとみが退院して来たので、七実は、もう一度、マルチの職場へ行きました。


今度は、ちゃんと、マルチの立場や気持ちを思いやり、手土産も持参しました。


マルチも、やっと笑ってくれました。



ひとみは、七実が持ってきた「お腹の大きな芳子」の写真を見ながら、自分が幼い頃を、あれこれ思い出していました。


芳子は確かにいつも忙しかったのですが、ひとみの事は、いつも気遣ってくれていました。


ひとみが食べ損ねた卵焼きも、ひとみの為に、たくさん用意してくれました。


ひとみは、夜中、お茶漬けを作ってくれた芳子に、手を合わせ、感謝の気持ちを伝えました。


「大阪の家を空けて、神戸にずっと居てくれて、家族全員とても助かっている、芳子が思っている事を知りたい、一杯!」と言い、芳子は笑顔で、りんごを剥いてくれました。


「大事な一人娘が、私の作ったもんを食べて、大きいなって、大病しても、生きてくれて、今も、私の作ったもんを食べてくれてる、私は幸せ!」と、芳子は呟きました。


第8話は、ここまで。


今回の第8話は、美保純さん演じる、祖母の芳子が主役の回でした。


今回の第8話は、1971年に、ひとみを身籠った姿を、黒田大輔さん演じる、夫の茂が笑顔で、カメラに収めるシーンから始まりました。


芳子が生きて来た、波瀾万丈の軌跡が描かれていて、観ていて胸が熱くなりました。


「認知症」を煩っても、芳子の明るさが変わっていないのは救いだと思いました。


草太と芳子の2人のシーンは、観ていて心が和みます。


次回の第9話では、草太の自立が描かれるようです。


次回も楽しみです。