先日、6月21日の22時から、TBS系で放送されました、川口春奈さん、木南晴夏さん、畑芽育さん主演の金曜ドラマ「9ボーダー」の最終回(第10話)のネタバレ&個人的感想を。



前回の第9話のラストでは、明らかに、川口春奈さん演じる七苗への気持ちがあるのに、自分を献身的にサポートしてくれる、大政絢さん演じる酒井百合子の事を裏切れず、七苗に別れを告げてしまった、松下洸平さん演じるコウタロウ。



コウタロウ(芝田悠斗)は、婚約者の百合子の助けもあり、仕事は順調な様子。


そんな時、東京の清澄白河の開発プロジェクトの資料を見る事になります。


計画予定地に『おおば湯』が含まれている事を知り、戸惑うコウタロウ。


一方『おおば湯』では、皆が揃い経営会議の真っ只中。


オープンから1ケ月で、予想売上には到達しておらず、経営赤字という惨状。


銭湯のお客は変わらず、サウナは賑わいを見せているのですが、集客が思わしくないのは、酵素風呂と飲食部門でした。


しかし八海は「かつて婚活アプリで出会った、立花の紹介で、海外の客が来てくれたので、これからは、インバウンド客に特化するのも手だ」と言います。


「そうすると、地元の客が離れるのでは?」と七苗は心配気味。


そんな話をしていると、サウナか出てきた、井之脇海さん演じる松嶋がやって来ます。



木南晴夏さん演じる六月は先日「海外に一緒に行きませんか? 結婚してください!」と、松嶋から告白された事が頭を過(よ)ぎります。


そして、六月は松嶋と二人で話す事に。


「退職の話は進める」という六月に、松嶋は、この間の返事を求めます。


六月は指輪を差し出して、お礼を言いつつ「でも一緒には行けない、ごめんなさい!」と、松嶋に告げました。


続けて「あなたと居て、自分の事が好きだと気づいた、私も左右されずに生きて行く、だから、あなたにも、私に左右されずに自分のやりたい事に専念して欲しい」と告げました。


六月に、そう言われた松嶋は、何も言えず、指輪のケースを受け取って出て行くのでした。



その頃、高橋克実さん演じる五郎が「最近よく来てくれる常連客だ」と、清水という男性を、七苗に紹介します。


清水の名刺を見て、コウタロウの会社だと気づいた七苗。


後日、集会所で、清水が再開発プロジェクトの説明会を行いました。


清水が去った後、木戸大聖さん演じる陽太達は、「これじゃあ、商店街丸ごと立ち退けと言われているのと同じだ!」と憤ります。


そして、このプロジェクトを推し進めているのがコウタロウの会社だと、住民達が気付き始めたのでした。


コウタロウへの批判も始まってしまい、居心地が悪い七苗。


この日の説明会では、結局、何も決まらず仕舞いでした。


陽太と話す七苗は「あれから、コウタロウからは連絡が無い」と言いました。


陽太は「神戸に帰って別人になったのか?」と不満げな様子でした。



2人がその後、YOUさん演じるあつ子が経営する「バル」に向かうと、そこに、コウタロウが入ってきました。


コウタロウは「出張で来たので、あつ子に挨拶に来た」と言いました。


すると、説明会に納得が行かない陽太が、コウタロウを責めますが、七苗とあつ子が止めます。


「本当に再開発するんですか?この街も『おおば湯』も無くなっていいと思っているんですか?」と七苗がコウタロウに尋ねると、コウタロウは「これから話し合って、双方納得出来るように」と言う途中に、七苗が「こんな計画、うちは乗らない!」と反対を表明しました。


七苗だけでなく、陽太も「あくまでも再開発計画には反対だ!」と言いました。


「この街も、商店街も『おおば湯』も、必ず守って見せます!」とコウタロウに告げた七苗。



その後、川沿いの道を2人で歩く、コウタロウとあつ子。


あつ子は「記憶は戻った?」と訊ねます。


コウタロウは「まだ全部は思い出せないが、それでも周りの人に支えられているから、恩返しをする」と言い「だから、これからは芝田悠斗として生きる」と、あつ子に言います。


更に「来月、百合子と結婚予定です!」と言う、コウタロウに、あつ子は「約束して、幸せになってね!」と言うのでした。



ある夜、七苗は六月と、畑芽育さん演じる八海と話していました。


「商店街を無くそうとしているコウタロウの事が信じられない!」と言う、六月と八海ですが、七苗は「『おおば湯』の経営に、今は集中しよう!」と言いました。


後日、七苗は、かつての仕事場の仲間から、アドバイスを貰いました。


八海と陽太は、新しい子供向けメニュー開発の為他店の取材に行きました。


その店を教えてくれたのが立花だと言う八海に、陽太は「二人の関係は何なの?」と尋ねます。


「ただの友達」と答える八海ですが、何やら、モヤモヤした様子の陽太。


そして、その日は、松嶋の最終出勤日でした。


六月と、内田慈さん演じる事務員の久美子は温かく、松嶋を送り出します。


久美子は「2人はお似合いだった!」と言いますが、六月は「ホントに彼の事を思うなら、手を離さなきゃ!」と言います。



一方、七苗が『おおば湯』に戻ると、五郎が、海外からのツアー客を見送っていました。


古い佇まいの『おおば湯』は、外国人にとっては珍しい様子でした。


すると、七苗は、以前、仕事仲間が言っていた、楠の事を思い出しました。


「天然記念物の楠」


それと同じように『おおば湯』も、国のお墨付きを貰えれば、企業が勝手に取り壊せなくなる筈。


七苗が「おおば湯』を登録有形文化財にする案を考える中、五郎も「おおば湯売上アップ作戦」なるメモを取り出します。


それを見て、七苗と八海と、齋藤潤さん演じる九吾は「凄い!」と五郎を褒めるのでした。


後日、コウタロウの下には「再開発計画が困った状態になった」と話が入ってきます。


『おおば湯』のインスタを見ると、そこには登録有形文化財に申請中の文字があったのでした。


さらに八海が子供向けの食事も考え始め、五郎と九吾は、外国人客向けの動画を掲載!


そんな中『おおば湯』のインスタをコウタロウが見ていると、百合子がやってきます。


ウェディング・ドレスを着た百合子が現れ、コウタロウは「綺麗だね」と言います。


コウタロウが百合子とウェディング・ドレスを選んでいる時、百合子から「かつての貴方ではない事を痛感する」と別れを告げられました。



そして、時が経ち、再び、住民説明会が行われていました。


清水は「住民の過半数の同意が得られなかったという事や『おおば湯』が有形文化財を申請中という理由から、再開発事業の見直す声が上がっている」と言います。


しかし、すべての住民が喜んでいる訳ではなく、残念がる住民も居ました。


そこで、手を挙げたのはバルのあつ子でした。


あつ子は「再開発そのものは悪い事じゃない、残す所、新しい所の両方あればいいと思う」と言いました。


その意見に同調する七苗。


更に「今あるものを生かして作る、歴史ある銭湯をそのままに、カフェにキッズ・コーナーを作ったりSNSで発信したりする、古い物に新しい物を加えて行く事で、この街にしか無い物が現れるのではないか?」と七苗は皆に訴えました。


そんな説明会のやりとりを、密かに外で聞いていたコウタロウ。


あつ子は、そんなコウタロウの様子に気付き、帰ろうとしたコウタロウに声を掛けました。


そして、あつ子はコウタロウから驚きの事実を聞かされます。


その夜『おおば湯』に七苗、六月、八海、陽太、あつ子が集まっていました。


あつ子は「コウタロウの結婚が破談になった!」と衝撃の事実を伝えました。


ウェディング・ドレスを着た百合子に「綺麗だね」と伝えていたコウタロウ。


あの時、百合子はコウタロウの気持ちが自らに向いてない事に気づいていました。


「あなたは、もう、私の知っている悠斗さんじゃない、そばにいるのが私でごめんね!」と百合子は言いました。


コウタロウは「そんなことない!」と言いますが百合子の気持ちは固まっていました。


「そう思い続ける生活はやっぱり無理、ごめんなさい」と告げた百合子。


コウタロウの結婚が無くなった事を知り、複雑な様子の七苗。


八海は、そんな七苗に「コウタロウさんと、もう一回話したら?」とアドバイスをします。


しかし、七苗は「今更、話なんて出来ない!」と言います。


すると、あつ子が「コウタロウもそう言ってた、今更、連絡なんてしたら、却って迷惑だろう」ってと言いました。


ここで、七苗は話題を、六月と松嶋の事に切り替えると「六月はプロポーズを断った!」と言い、周囲は残念がります。


七苗は「それで良いのか?」と六月に問うも、逆に「1人じゃ幸せになれないの?」と問い返す、六月。



七苗達が答えられない中、あつ子が口を開き「私は私のままで良い、そう思えるって事じゃない?」と言います。


あつ子の言葉を聞き、それぞれが思いを巡らせるのでした。



後日、海外出発前の松嶋に会いに来た六月。


松嶋は「改めて指輪を受け取って欲しい!」と六月に言いました。


すると六月は「間を考えない? 離れてても付き合う、お互いの国を行き来し合う、籍だけ入れる、入れない、色々な選択肢を一緒に考えよう!」と言います。


そして、六月は指輪を預かる事にします。


嬉しそうな松嶋は「いつか六月の元に戻る!」と約束します。


抱きしめ合う2人。


このまま付き合う事にして、松嶋は旅立って行きました。



一方、コウタロウの下には、陽太が会いに来ていました。


その夜、おおば湯にやってきた陽太。


八海から「七苗姉の事、よろしく!」と言われると「俺らの関係は親友だ!」ときっぱり言いのけました。


そして、「俺は俺のままでいい、八海はいつも、そう思わせてくれる」と言います。


陽太は、八海に似ているキーホルダーを渡すと、八海も嬉しそうに「こんなの貰ったら、勘違いするよ?」と八海が言うと「別に良いし!」と答える陽太。



その翌日は、七苗の30歳の誕生日でした。


オズワルドの伊藤俊介さん演じる梅津が、誕生日プレゼントに、大庭家の面々が描かれた絵を渡していると、五郎が「有形文化財登録の可能性が高い!」と良い報告を持ってきました。


夜、七苗の誕生日パーティーが行われ、皆が集まりました。


「『おおば湯』が、皆の力で持ち直して来た!」と皆に感謝を伝える七苗。


経営が順調で嬉しくなった五郎は、思わず「コウタロウにも、ちょっと報告を!」と口を滑らせてしまいます。


実は、五郎は、大庭湯再建について、コウタロウに密かに電話で相談していたのでした。


「おおば湯売上アップ作戦」も、ほぼコウタロウの案でした。



更に陽太も「コウタロウに会った!」と皆に言います。


陽太はコウタロウに会い「このままで良いのか?」と尋ねていたのでした。


コウタロウは「会社や家族の事を捨てることは出来ない!」と言いますが「あの町にしか無いものが、七苗、毎日思ってるよ! 七苗の事!」と言っていたのでした。


陽太から、コウタロウの思いを聞かされた七苗は何も答えず「とりあえず、用意したごちそうを

皆で食べよう!」と言いました。


そして、六月が、20代最後の感想を問うと七苗がこう語ります。


「1年間色々あった、怒涛の毎日だった、仕事を辞めて『おおば湯』の立て直しを決めて、かわいい弟も出来た! 悩んだりもしたけど、ラスト・イヤーに、今までを振り返って、その先を見つける次の10年 そのまた先の10年って! そして、30代、次の坂道を登っていくんだと思う」と言います。


そして家族達、陽太や、町の人達の事を思い出す七苗。


すると、頭に蘇って来たのはコウタロウの事でした。


「やっぱり、忘れるなんて無理」と言う七苗。


すると、スマホに「会いたいです、またあの場所で!」と、コウタロウからメッセージが。


七苗は一瞬考えるも、思いが込み上げ、走って行くのでした。



そこは、いつもコウタロウがいた川沿い。


既に、コウタロウが待っていました。


「こんばんは、芝田悠斗さん」と七苗。


「こんばんは、大庭七苗さん! 誕生日おめでとう!」とコウタロウ。


「ありがとう、良かったら一緒にお祝いしてくれませんか?」と七苗。


「そんなのいくらでも」とコウタロウ。


2人は微笑み合い、並んで歩き『おおば湯』に向かいました。


そして『おおば湯』に行くと、コウタロウの登場に喜ぶ面々!


ラスト・シーンは、皆で、七苗の30歳の誕生日をお祝いするという、ハッピー・エンドの場面で終了となりました。





コウタロウは、このまま七苗と別れてしまうのかと思いましたが、再び戻って来てくれて、良かったです。


もし、婚約者の百合子から、結婚を破棄されなかったら、戻ってこなかったのでしょうか?


八海と陽太は、付き合う事になったと捉えて良いのでしょうか?


3姉妹が、それぞれの幸せをゲットした(?)

ハッピー・エンドのラスト・シーンには、ほっとしました。


ただ1つ、自らが身を引く事で、コウタロウと、七苗を結ばせた、婚約者の百合子さんが可哀そうにも感じます。


百合子さんが良い人だからこそ、余計に、そう思ってしまいました。


けれど、本当の家族が判明してから、自分を求めてくれる家族や、周囲との関係に悩んで、ずっと辛そうで、笑顔が無かったコウタロウが、やっと笑顔になった事で、七苗と結ばれて、本当に良かったと思えるラスト・シーンでもありました。


いつか、それぞれの、その後を描いたSP版を制作してくれる事を期待したいです。