4月16日の22時から、NHKの「ドラマ10」枠にて放送されました、小芝風化さん・安田顕さん主演のドラマ「天使の耳」の第3話のネタバレ&個人的感想を。



煽り運転に遭い、当て逃げされた、泉里香さん演じる、福原映子は「以前にも命を狙われた事がある」と言い「犯人は、おそらく煽り運転の男だ!」と断言します。


更に「川に人が投げ込まれるのを目撃した」とも証言します。


すると、証言通り、川で、那須泰斗さん演じる、中井春平という男の遺体が発見されます。


犯行現場の川の付近で、映子が証言した、白いリストバンドが発見された事で、刑事課では、死体遺棄現場を映子に目撃され「口封じの為に、映子が命を狙われた」という可能性も、視野に入れた捜査が行われます。


しかし、検死の結果、浴槽で溺死させられて、川に遺棄したという見立てで、改めて捜査を進める事になります。


瞬と、金沢は、リストバンドの「T・M」の刺繍と、映子の事故車の塗膜痕から、稲葉友さん演じる、煽り運転の犯人・森本恒夫に辿り着きます。



森本は、煽り運転での当て逃げは認めますが、殺人は認めません。


リストバンドは「テニス・スクールで紛失した」と釈明します。


しかし、犯人の顔を見ていない筈の映子が「犯人は森本だ!」と断言。 


金沢は「犯人の顔はハッキリ見ていない」と言っていた映子が「犯人は森本だ!」と断言した事に違和感を覚えます。


しかし、森本と、被害者の中井との接点は無く、捜査は難航します。


それでも中井には、半年程前から、秘密の女が居て、別れ話が出ていて「近く大金が手に入る」と知人に話していた事が分かります。


そんな中、中村ゆりかさん演じる、映子の妹・真智子が「姉の結婚前最後の女子会」と言う見出しで、Instagramにセレブな写真をUP。


吉住さん演じる、同僚の織田涼子から見せてもらった瞬は、映子が怪我をした手で、シャンパンを開けているのに気づきます。


「映子の証言は全て嘘で、中井の秘密の女が、映子だ!」と仮説を立てた瞬は、金沢と共に、映子の勤務先に聞き込みをします。


その結果、映子と中井との接点が見つかります。


映子には御曹司の婚約者が居ましたが、性格が、キツく、中井と付き合うようになりました。


映子のおかげで、セレブ生活を享受している真智子は、婚約破棄にならないように、姉の二股を全面協力しました。


ところが、中井は別荘や車を自由に使い、手切れ金も要求しました。


ある日、映子が婚約している御曹司の別荘に家宅捜索が入ります。


映子に令状が出たのでした。

別荘付近のドラッグストアで、映子と中井が一緒に店を出る姿がハッキリ写っていたのでした。


「中井は別荘で殺害されたのではないか?」と考え、金沢と陣内もその捜索に同伴します。


家宅捜索で開け放ったドアから、猫が外に飛び出します。


駐車場の外車の下の空き缶とじゃれる猫。


その空き缶には、中井と映子が口をつけた形跡があり、ようやく罪を認めた映子は「あの男が悪いんです」と自供。


映子は1年半前に御曹司に見初められましたが、
半年前、中井にも声を掛けられ二股。


御曹司も仕事が忙しいと、映子に八つ当たりをするような男でした。


しかし、やっと掴んだ玉の輿。


この御曹司マネーを渡すまいと、妹が全面的に裏工作を請け負ったのでした。


森本のリストバンドを盗んだのも妹。


姉の浮気を隠蔽したのでした。


真智子の贅沢も、全て、御曹司マネーのおかげだったからでした。


ようやく映子は、御曹司から、プロポーズされますが、中井に「二股を御曹司にバラす!」と脅されます。


中井は、映子の二股に気付いていて、泳がせていたのでした。


警察は映子を逮捕しますが、姉妹は中井を殺していませんでした。


中井は酔って、ジャグジーで勝手に溺死。


警察に届けると婚約破棄になるので、姉妹は死体を川に捨てたのでした。


映子と中井の関係を決定づけたのは、別荘に同行した瞬が偶然見つけた、あのコーヒーの空き缶でした。


缶には映子と中井のDNAが残っていたのです。


映子は2人で飲んだ事は認めましたが、「中井が窓からポイ捨てした筈で、それが、なぜ別荘にあるのか分からない?」と主張。


森本に罪をなすりつけたのは、煽り運転が原因でした。


映子は「事故の後、私の事を見たのに、そのまま逃げた、当て逃げの犯人の森本なんて、私を殺そうとした、勝手に死んだ中井の所為で、私だけこんな目に、こんなの割に合わない!」と言いました。


見事な推理で事件を解決に導いた瞬でしたが、空き缶の謎については分からずじまいでした。


それでも交通課のイベント会場で、奇跡の耳を持つ、飯沼愛さん演じる、奈穂と偶然再会した時に訊いた、ポイ捨て被害に遭ったカップルの話を思い出します。


実は、ポイ捨て被害で、左目を怪我した、森迫永依さん演じる、田村真菜の為に、小栗基裕さん演じる恋人の深沢は、白いボルボの車を探し続けていて別荘に辿りついたのでした。


そこで、声を掛けられて、驚いて証拠の缶を落としてしまい、車の下に転がったといのが真相でした。


映子と真智子が逮捕されたニュースを聞いた、田村真菜と深沢は「犯人、この町の人だって! 僕達には関係ない事だよね」と話します。



それから3か月後、また新たな事故が発生。


現場検証をした瞬は、トラックが、急ブレーキを踏んで、何らかの要因で、右に急ハンドルを切り分離帯に突っ込み横転したと見たてます。


金沢はこの事件を瞬に任せます。


伊藤潤さん演じる、ライナー運送のトラック運転手の向井恒夫は重傷で、ノモガクジさん演じる、対向車の運転手・望月浩二は軽傷。


どちらの車にも、ドライブレコーダーは付いていませんでした。


内藤理沙さん演じる、向井の妻・彩子によると、向井は事故を起こす様な人物で無いと言い、唯一の目撃者である、トラックの後ろを走行していた阿部亮平さん演じる、運転手の太田芳男に事情を訊くしかありませんでした。 


翌日、目撃者の太田から、瞬の見たて通りの証言を得ます。


太田は「前にトラックが入っていたので、信号の色はわからないが、突然、前のトラックが急ブレーキを踏んだ、ブレーキを踏むと同時に、前のトラックが右に急ハンドルを切って、スリップして分離帯にツッコんだのだと思う」と言い、更に

「左側に路上駐車していた車が、急に動き出したのではないか? 急ブレーキの原因は、左に路上駐車していた車ではないか?」と言いました。


「停車していた、3台の内、シルバーの外車は、特に飛び出ていて、事故直後には急発進した」とも言いました。


瞬に任せると言った金沢でしたが「路上駐車」と訊くと、自ら質問し、太田の車のドライブ・レコーダーから、外車の持ち主を割り出すことに成功します。 


持ち主は、高級住宅街に暮らす、山下容莉枝さん演じる、中年女性の石井聡子。


石井は「路上駐車していただけで、何も悪い事はしていない!」と言います。


事故状況の話をしても、シラを切り通す石井。

「進路妨害を認めないなら、裁判で決着するしかない」と、いつになく強引な金沢に驚く瞬。


ようやく石井は「急ブレーキは、私の前を通ったからだ」と認めます。


詳しく事情を訊くと、石井は車を止めて、反対側の店に弁当を買いに行こうと道路を横断したが、サンダルが脱げて道路に戻った。


それを避けようとして、トラックが急ブレーキを踏んだ。


自分の車が飛び出ていたように見えたのは、幅が狭い為だと言い「横断歩道が遠いのが悪い!」とか「左ハンドルの高級車は運転が難しいの!」と全く悪びれる様子はありませんでした。


さらに「私は、別に罪にならないでしょう? 歩行者だったから、トラックの前方不注意になるのかしら?」とニヤリとします。


その時「何笑ってるんだ! 人の命を何だと思っているんだよ!」と金沢が、石井に掴み掛かりました。 


「路上駐車」に異常に反応する金沢にいったい何があったのか?これと第1話の「お守り」も関係しているのか? 





前回から第3話に跨った「煽り運転事故」の原作は「危険な若葉」編ですが、泉里香さん演じる映子に、御曹司の婚約者が居たり、映子が暮らす、マンションが豪華だったりというのは、ドラマ・オリジナルです。


ドラマで発見された遺体は男性でしたが、原作では幼い少女。


なので、遺体と映子との関係も、ドラマオリジナルで、原作では映子は逮捕されません。


また登場シーンは少ないのですが、第1話から、第3話に登場する「ポイ捨て」の被害に遭ったカップルは、原作の「捨てないで」編に登場する恋人達をモチーフにしていますが、原作では、男性は既婚者で、不倫の末の事故で、男性が不倫相手を殺害する計画を企てる物語です。


今回は、瞬役の小柴風花さんが、犯人確保で見事な身体能力と、背負い投げを披露しましたが、交通課のイベントと併せて、これも楽しいドラマのオリジナルでした。 


第3話の終盤の新たな中央分離帯の事故は原作の「分離帯」が原作です。


来週は、いよいよ最終回。


原作に忠実な結末になるのでしょうか?


来週の最終回も楽しみです。