今日は、TOTOのボーカリスト、Bobby Kimballのお誕生日なんです。



今回の個人的アルバム・レビューは、1999年に発表された、TOTOの通算10枚目のアルバム「MINDFIELDS」を。


1984年に発表されたアルバム「Isolation」のレコーディング中にバンドを脱退した、初代ボーカリストのBobby Kimballが、このアルバムより復帰。



「After You've Gone」では、元・Ozzy Osbourne BandのPhil Soussanが、ソング・ライティングと、バッキング・ボーカルで参加しています。



色々と遠回りしましたが、落ち着く所に落ちついた感じです。 


全14曲入りで、かなり気合いの入ったアルバムで聴き応え十分の内容に仕上がっています。




2曲目の「Mysterious Ways」でのBobby Kimballのボーカルを聴くと、やっぱり、TOTOを、ロックさせるのは、彼の声なんだなあ〜!と感心させられました。 


9曲目「Mad About You」は、David Paichと、脱退したJoseph Williamsの共作で、ボビーの伸びのあるボーカルが気持ちいいです。 


11曲目のSteve Lukatherが淡々と歌う「Melanie」は、なかなか印象に残る曲です。 



13曲目の「Better World Parts I, II & III」は、卓越した音楽性・演奏力を見せつけるプログレッシヴな7分の大作です。



当時、1980年代のTOTOファンは喜んだのですが、音楽性は「80年代回帰」ではなく、あくまで「現在進行形(プラス・80年代エッセンス)と言えます。 



前半の1曲目から、6曲目は、前作の「Tambu」の延長線を感じさせる楽曲が続きます。 



シタール風のフレーズ(George Harrison&THE BEATLES?)が入った、スロー・チューンの1曲目の「After You've Gone」、ホーンが絡む、FunkyなRockの2曲目「Mysterious Ways」、レゲエのリズムが入った、3曲目の「Mindfields」、ジャム風・スロー・ブルースの4曲目「High Price of Hate」など、多彩な音楽性を「TOTOという名の音楽」に仕上げています。 



後半の7曲目から13曲目は、80年代っぽい感触が出てきます。



メロディアスなRockチューンの7曲目「Caught in the Balance」、スケールの大きなバラードの8曲目「Last Love」、Joseph Williamsが作曲で参加した、Pop Rockチューンの9曲目「Mad About You」、爽やかで、ほのかな哀愁漂う、11曲目の「Melanie」、Fusion風インストから、美しいバラード 、そして、Fusion風インストの3部構成を取る、13曲目の「Better World Parts I, II & III」は、佳曲です。 



特に、「Mad About You」と「Melanie」 は、1980年代のTOTOの質感が感じられて素晴らしいです。


演奏・アレンジ・サウンドの素晴らしさは、さすがです。 



上質のメロディーが聴いてて心地良いです。 



個人的には「コアなファン向け」のアルバムだと思います。



「1980年代のTOTOを期待する人」には、ちょっと肩透かしかも?



基本的に、1990年代のTOTOです。



日本盤・アメリカ盤には、ボーナス・トラックの

「Spanish Steps of Rome」が収録され、全14曲収録です。 











収録曲


  1.After You've Gone 


  2.Mysterious Ways 


  3.Mindfields 


  4.High Price of Hate 


  5. Selfish 


  6.No Love 


  7.Caught in the Balance 


  8.Last Love 


  9.Mad About You 


10. One Road 


11. Melanie 


12. Cruel 


13. Better World Parts I, II & III 


     Bonus Truck


14. Spanish Steps of Rome