今日は、杏里さんのお誕生日なんです。


今回の個人的アルバム・レビューは、杏里さん、13枚目のオリジナル・アルバム「CIRCUIT of RAINBOW」を。



杏里さんにとって、平成初のオリジナル・アルバムです。



6枚目のアルバム「Timely !!」以来のオリコン・チャート第1位を獲得した作品で、第13回・日本レコード大賞・アルバム大賞受賞作品です。


このアルバムは素晴らしい作品だと思います。 



邦楽の枠を超えた上質の「大人のポップス」です


シングル曲が収録されていないので、トータル・アルバムとして、とても優れています。 



アルバムのオープニングの曲の「THE BREAK OF DAWN(INSTRUMENTAL TUNE )や、インター・ルード的な、7曲目の「Havana Beans( DANCIN' TUNE )」を配置している辺りに、アルバム・トータルとしての工夫が見られます。



注目すべきは、洋楽リスナーを喜ばせるような、海外ミュージシャン達のアルバムへのゲスト参加です。


EarthWind&Fireのボーカリストの、Philip Bailey、TOTOのドラマーのJeff Porcaro(1992年に心臓発作で他界 享年38歳 )が参加。


その他にも、Jerry Hey、Paul Jackson Jr.も参加し、その腕前を披露しています。 


洋楽っぽいサウンドになって当然です。


楽曲も粒揃いで、全曲・杏里さん自身の作曲。



但し、1曲目の「THE BREAK OF DAWN」と、2曲目の「CIRCUIT of RAINBOW」のみ、アレンジャーの小倉泰治さんとの共作です。 


作詞は、全曲・吉元由美さん。 



8曲目の「GROOVE A・GO・GO」 は、シングル・カットこそ、されませんでしたが、浅野ゆう子さん、柳葉敏郎さん、田中美佐子さん、布施博さん主演のフジテレビ系のドラマ「ハートに火をつけて!」の主題歌に起用された、クールで、ファンキーなナンバーです。



アルバム・タイトル曲の2曲目「CIRCUIT of RAINBOW」と9曲目の「P.S.言葉にならない」は、本人出演の、昭和シェル石油「Xカード」CMソングに起用されました。


「CIRCUIT of RAINBOW」は杏里さんらしい、爽やかなサマー・チューン。


9曲目の「 P.S.言葉にならない」は、シングルにしてもおかしくない、キャッチーな楽曲で、ミディアム・テンポのバラード。 



Philip Baileyが、コーラスで参加した、6曲目の「WHO KNOWS MY LONELINESS ?」は、ムーディーなスロー・ナンバー。


ビッグ・バンド風のサウンドがゴージャスです。



個人的なお薦め曲は、12曲目の「LOVERS ON VENUS」です。


これは名曲だと思います。


この曲を聴く為だけに、このアルバムを購入しても良いのでは?とも思います(笑)


他にも、スリリングなイントロから引き込まれる カッコ良い楽曲の3曲目の「Asian Girl」


サウンドだけを聴いていたら、洋楽だと思ってしまう程のクオリティーを持つ、4曲目の「Shoo−be Doo−be My Boy」


タイトルからは想像のつかない、アップ・テンポで 弾けたナンバーの5曲目の「失恋ゲームが終わるまで」


個人的には、10曲目の「MISS YOU, MISS MEの ” 流れ ” が凄く気持ち良く感じました。


メロディーに乗る言葉の流れや、コーラス、サウンドの流れ方が好きなんです。 



11曲目の「センチメンタルを捨てた人」は、イントロからのベースがインパクトを残す、ミドル・テンポで聴かせるタイトなポップス。



聴き込めば聴き込む程に、素晴らしく感じる所も洋楽っぽいです。


音作りが、非常に玄人好みで、実に聴き応えのあるアルバムなんです。


このアルバムでは、やはり「LOVERS ON VENUS」は必聴です。


美しくも悲しい、名バラードなんです。


是非、ご一聴を。












収録曲


 1.THE BREAK OF DAWN


(INSTRUMENTAL TUNE )


 2.CIRCUIT of RAINBOW


 3.Asian Girl


 4.Shoo−be Doo−be My Boy


 5.失恋ゲームが終わるまで


 6.WHO KNOWS MY LONELINESS ?


 7.Havana Beans ( DANCIN' TUNE )


 8.GROOVE A・GO・GO


 9.P・S.言葉にならない


10.MISS YOU, MISS ME


11.センチメンタルを捨てた人


12.LOVERS ON VENUS