遅ればせながら、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第24話「変わらぬ人」のネタバレ&個人的感想を


第23話「狩りと獲物」では、巻狩りに乗じて、大泉洋さん演じる「源頼朝・暗殺計画」が勃発しましたが、運よく頼朝は逃れました。

 
第24話「変わらぬ人」は、頼朝と金子大地さん演じる万寿が、鎌倉の御所に戻るシーンから始まりました。


頼朝と万寿は無事に御所に戻りました。

小池栄子さん演じる政子は、泣き笑いの表情で、2人を出迎え、皆が安堵しました。


義時が政子に「賊に入られても、慌てる事の無い見事な采配でした!」と、万寿の事について話します。

しかし、頼朝は、自分に代わり、鎌倉殿の座に就こうとした、迫田孝也さん演じる実弟の範頼を許す事が出来ません。


挨拶を終え、政子達が下がると、頼朝、義時、栗原英雄さん演じる大江広元、野添義弘さん演じる安達盛長ら重臣らによる会議が行われます。


広元が義時に手渡したのは、迫田孝也さん演じる源範頼を後継ぎとする為に朝廷に送られた手紙でした。


中村獅童さん演じる梶原景時が使者を捕らえて、奪い取っていたのです。


義時は頼朝に「それは混乱を抑える為だと思われます」と取り成そうとします。

しかし、4人衆の合議の場に居た広元が「それにしても、何故、あそこまで、跡継ぎを急いだのかが解せませぬ!」という言葉が重く伸し掛かります。


頼朝もまた、範頼への疑念を抱いていました。

範頼は困った立場に追い込まれてしまいます。

頼朝に代わり「新たな鎌倉殿になるように」と、範頼を焚き付けたのは、佐藤二朗さん演じる比企能員でした。

その為、比企能員に仲裁に入って欲しいと、範頼は、比企邸に頼みに行きますが、仮病を使われ、会ってもくれませんでした。

 
義時も範頼が単独で、そんな行動に出るのは考えにくいと思っていました。


義時は範頼に「此度の件、比企殿が絡んでいるのでは御座いませぬか?」と尋ねますが「全ては、私の一存でやった事だ!」と、範頼は義時に告げ全責任を自分で背負うつもりでした。

その代わりに、範頼は頼朝に起請文を書き提出しました。


範頼は頼朝に「あの時は、兄上が討たれたと思い込んでおりました、その為、誰かが采配を振るわなければならないと考えました」と弁明します。

頼朝は範頼に「何故、わしが生きて帰ると考えなかった? 死んで欲しいとの思いが先に立ったのではないのか?」と問います。


更に広元は、書かれた起請文の内容に偽りがあると断罪しました。


義時は「それは、誤解でございます!」と、範頼の為に抗弁をしますが、頼朝は、もう範頼の事を信じていませんでした。

こうして、範頼は釈明するのが難しくなってしまいます。


頼朝は範頼に「範頼、謹慎を命じる! 処分は追って伝える!」と告げます。


安達盛長はこの件に憂いを覚え、草笛光子さん演じる頼朝の乳母・比企尼に助けを求めます。

政子も範頼の処罰に納得が出来ません。


政子は「蒲殿は、謀反を起こすような方ではありません!」と範頼を擁護しますが、頼朝は「疑うような事をした! それだけで罪なのだ」と受け入れません。

比企尼は頼朝に「立場は、人を変えますね! 観音像をいつも抱える心優しい少年だったのに」と頼朝に告げますが、頼朝は「観音様は捨てました、挙兵をした時、源氏の棟梁になった時に、そうやって、命を繋いで来たのです!」と言います。

その後、頼朝は一人で考え、そして、範頼を死罪にせず、伊豆の修善寺への幽閉を命じました。


また、謀叛に関わった、たかお鷹さん演じる岡崎美実は、これまでの功績を考慮され、出家を命じられます。

 
事件の処分が落ち着くと、義時は堀田真由さん演じる比奈と一緒に暮らし始め、穏やかな毎日を送っていました。


しかし、義時は最近、頼朝の気持ちが掴めない事に落ち着きませんでした。

特に、範頼の問題は、義時を余計に不安にさせました。

後白河法皇が崩御した事で、南沙良さん演じる大姫と後鳥羽天皇との縁談は棚上げになっていました。


その為、頼朝は公家で力を伸ばしている九条家の嫡男・高能に大姫を嫁がせようとしますが、大姫は「私は、許嫁がいるの!」と高能に、つれない態度を取り、勝手に縁談を断ってしまいます。

大姫の心の中には、市川染五郎さん演じる木曾義高が居て、どうしても離れませんでした。

それを聞いて、頼朝が政子に「政子、大姫のことなんとかせよ!」と言います。


政子は悩んで、新納慎也さん演じる全成に協力を頼みました。


全成は大姫が義高を忘れるように祈り、義高になりすまして「姫、私の事は忘れてください!」と芝居をします。

しかし、すぐに芝居だとバレてしまい、逆効果になります。

 
大姫は、悩んで秋元才加さん演じる巴御前に相談に行きます。

巴もまた、愛してやまない、青木崇高さん演じる木曽義仲と死に別れ、死のうとしたので、大姫の気持ちを良く理解していました。


巴御前は大姫に「生きている限り、前に進まなければならないのです、面影が薄れているという事は、冠者殿が前に進めとおっしゃっているのですよ!」とアドバイスし、大姫の心に響きました。


大姫は頼朝と政子に「帝へ嫁ぐ話を、もう一度進めてください!」と伝えます。

 
建久6年(1195)3月、頼朝は2度目の上洛をしました。


今回は、万寿から元服した、源頼家も政子と大姫と共に上洛しました。

(ちなみに、坂口健太郎さん演じる義時の嫡男・金剛も元服し、北条頼時と名を改めていました) 

未だ、影響力を持っている、鈴木京香さん演じる丹後局に挨拶をする為でした。


頼朝は政子に「色々と世話を焼いてくれる事になっているから粗相の無いように!」と言います。

大姫は「はい!」と言いますが、丹後局は高飛車な態度で「頼朝卿はともかく、あなたは、ただの人、その娘が容易く入内などとお思いか!」と告げます。


政子と大姫は、それでも腰を低くして、丹後局の言葉を聞いていました。


続けて丹後局は「帝の后となり、男子を産めるかどうか、都では全ての行く末を、その一点に賭けて入内させるのじゃ! そなたに、その覚悟がおありか?」と大姫に凄みます。


更に丹後局は「頼朝卿に伝えよ! 武力を笠に何事押し通せるとは思われぬように」と告げます。

政子はひたすら我慢しましたが、大姫はあまりの圧力に怯えてしまいます。

その事を政子が頼朝に伝えますが頼朝は「今は、敵に回したくない耐えてくれ!」と、政子に言います。


実は、頼朝も同様に嫌な思いをしていました。

東大寺の再建に貢献し、功績を称えられる予定が反故にされたのです。

それは、公家の間での権力闘争でもありました。

頼朝が寝入った後、大姫が居なくなりました。

義時と政子が大姫が居なくなった事に気づきました。


政子は「そもそも、入内に無理があったのよ、近頃の鎌倉殿はなんだかおかしい! 凄く、焦ってらっしゃるように見えるの、何かにおびえてる」と言い、義時も同じように感じていました。

 
大姫が居なくなり、皆が探しまわる中、山本耕史さん演じる三浦義村が偶然、大姫と会います。


大姫は義村に「何もかも嫌になって飛び出したらここに居ました」と告げます。

義村は「姫は、姫の生きたいように生きるべきです、帝に嫁いだ所で、何になりましょうか? 人は己の為に生きる、当たり前の事です」と言い、大姫は、私の為に生きる・・・」と言った途端に、大姫は倒れてしまいます。

その後、高熱を発し、鎌倉に戻っても熱が下がりませんでした。

大姫は「好きに生きるという事は、好きに死ぬという事、死ぬ事は怖くない、義高殿に会えるから楽しみで仕方ない!」と政子に言います。

生きる事を拒んだ身体は衰弱の一途を辿って行きそれから2年後、政子の看病も虚しく、大姫は亡くなってしまいます。

まだ、20歳の若さでした。

頼朝は、政子の手を握りしめ「わしは、諦めんぞ! わしには、まだ成すべき事があるのだ!」と直ぐに、三幡の入内の話を進めます。


三幡は大姫の妹で、頼朝と政子の次女でした。

 
頼朝は広元を呼び、今回の不幸の原因が呪詛だと決めつけ「誰かが源氏を呪っておる」と、弟・範頼を許した事を後悔します。


頼朝は「やはり、生かしておくべきではなかったか?」と呟きます。


修善寺で謹慎をしていた範頼は、村人と農作業をしながら暮らしていました。

その命が梶原景時より命じられた、梶原善さん演じる善児によって葬られました。

村人共々の範頼殺害の現場を村の少女が見ていました。

 
この所、頼朝はぐっすり寝られず、夜中に何度も目覚めていました。

自分の命が、もうすぐ無くなるという事を察して不安と焦りを抱えていたのでした。

鎌倉殿の13人・第24話「変わらぬ人」のネタバレは、ここまで。

鎌倉殿の娘として、父や母や一族の為、何より、亡くなった義高の為に生きようとしていた大姫。

 「自分の為に」生きる事が、まさか、死へ向かう事になるなんて?

義村の言葉が、こういう形で後押しになるなんて苦しすぎます。 

大姫は変わろうとしたけど「変わらぬ人」だったんですね。

そして、最期まで誠実だった蒲殿こと、源範頼も「変わらぬ人」でした。 

 変わってしまった「頼朝」との対比、三谷幸喜さんの脚本、お見事でした。

ドラマのラストでの「殺人兵器」善児による、源範頼の暗殺シーンも衝撃的でした。

しかし、殺害現場を目撃した少女を殺害しませんでした。

この後、善児が自らの手で育て、女性の「殺人兵器」に育て上げるのでしょうか?