今日は、FBでも繋がらせて頂いている、濱田金吾さんのお誕生日なんです。
今回の個人的アルバム・レビューは、シティ・ポップ界の巨匠・濱田金吾さんの3枚目のアルバム「FEEL THE NIGHT」を。
「濱田といえば金吾です」のキャッチ・コピーで、お馴染みの濱田金吾氏の3枚目のアルバムです。
一文字違いの浜田省吾さんとは、また違う魅力を持ったアーティストです。
僕が、濱田金吾さんの楽曲に出会ったのは、中学時代、ラジオから流れた「PIANO MAN」が、きっかけでした。
すぐにアルバムをレンタルで借り、カセットテープに録音し、テープが伸びるまで聴きました。
僕が、濱田金吾さんの楽曲に出会う、少し前の、1981年の春、「CONTEMPORARY SOUNDS」 (JAPACON」) と呼ばれる、プロモーションが行なわれました。
当時、ニューミュージック界で、新たに台頭して来ていた、佐野元春さん・杉真理さん・綱倉一也さん・濱田金吾さんという、4人のミュージシャンが、所属しているレコード会社及び、事務所の枠を超えた共同プロモーション活動を行なったのです。
バンド時代は、ベース&ボーカルを担当していましたが、ソロ転向後は、すっかりピアノ・マンのイメージが定着しました。
いわゆる「シティ・ポップ」の王道を行く作品を現在も作り続けています。
そして、3作目となる本作で「最高傑作」が完成しました。
当時ヒットしていた、Billy・Joelや、Boz Scaggsの様なサウンドは、まさに日本屈指のAORシンガー・ソングライターと言っても良いと、個人的には思います。
このアルバムのリリースは、1981年ですが、1曲目の「N.Y. CITY MARATHON」から、当時最先端の西海岸サウンドが爆発。
歪んでいますが、ハード過ぎないギターに、ピアノの連打。
アクセントの入れ方は、David Fosterや、David Paichの十八番。
これで、もうロマンティック・ハードネス路線は完璧です。
続く2曲目の「PIANO MAN」や、4曲目の「WHISPERING NIGHT」では、如何にもシンガーソングライターらしい繊細な楽曲を披露。
やるせない男心を歌った、3曲目の「BYE BYE MRS.DECEMBER」は、何故か「波の数だけ抱きしめて」での織田裕二さんを、イメージしてしまいました。
こういった楽曲を聴くと「今の時代、こんな曲を生み出す人は少なくなったな」と、思わされる繊細さがあります。
5曲目の「SENTIMENTAL MOMENT」は、ノリの良いファンキー・チューンで、個人的にオススメです。
その名の通りジャジーなアレンジの7曲目の「JAZZ SINGER」は、Chet Bakerや、Salena Jonesも登場する、小粋な歌詞が嬉しい1曲です。
アルバム・ラストの8曲目は、メローなバラード「海風通信」で締め括ります。
康珍化さんと、小林和子さんの書く詞が、「シティ・ポップ」としての雰囲気を強く感じさせる作品です。
濱田金吾さんの甘く切ないメロディに、独特な歌声は、男性的でありながら、どこか優しさを感じます。
作曲家としても、岩崎宏美さん、太田裕美さん、西城秀樹さん、クリスタル・キング、高橋真梨子さんなどの有名アーティストに多数作品提供もしています。
そんな偉大な濱田金吾さんと、有難い事に、僕は今、FBで繋がらせて頂いております。
今聴くと、1980年代の雰囲気が漂って来ますが、最近耳にしていないタイプの楽曲が多いせいか、今でも新鮮に聴ける名盤です。
収録曲
1.N.Y.CITY MARATHON
2.PIANO MAN
3.BYE BYE MRS.DECEMBER
4.WHISPERING NIGHT
5.SENTIMENTAL MOMENT
6.RUN THRU THE NIGHT
7.JAZZ SINGER
8.海風通信