今日は、Kenny Logginsのお誕生日なんです。
今回の個人的アルバム・レビューは、1997年に発表された「Kenny Loggins・グレイテスト・ヒッツ~Yesterday,Today,Tomorrow〜」というベスト・アルバムを。
Kenny Loggins初のベスト・アルバムで、1977年から1997年までにリリースされた、彼の作品の中からのベスト・アルバムです。
こうしてみると、1980年代からの彼の楽曲には、どうしても映画のイメージが付いてしまう位に映画のサントラから有名になった楽曲が多いんです。
その為か、この時期「サントラの帝王」という異名が付いた事もありました。
3曲目の「Footloose」は、映画「Footloose」のテーマ曲。
5曲目の「Danger Zone」は映画「TOP GUN」のテーマ曲。
6曲目の「Meet Me Half Way〜心の夜明け〜」は映画「オーバー・ザ・トップ」のテーマ曲。
13曲目の「For The First Time」は映画「素晴らしき日~ワン・ファイン・デイ〜」のテーマ曲という風に、日本でも大ヒットした映画に起用された楽曲が、いくつもあります。
Kenny Logginsについて、もう少し詳しく解説しますと、元々は、1970年代中期に、Loggins and Messinaというデュオで活動していたのですが、互いの音楽性の相違から、別々の道を歩み始めて、1977年のソロ・アルバムから、次第に頭角を現してきたミュージシャンです。
1980年代の大活躍によって、当時を知る洋楽ファンの間で、彼の作品を一度も聴いた事が無いと言う方は多分皆無でしょう。
非常に甘い声質と、抜群の歌唱力、そして、メロディ・メーカーとしての才能もあります。
同時に、音楽的な柔軟性は、ビックリするほどです。
積極的に外部のソングライターを受け入れて、いつまでも同じ事を繰り返すのでなく、彼自身が、求める音楽を追求していった結果として、これほどのヒット曲に恵まれる事になったという成功者だと思います。
このベスト・アルバムだけでも、全部を説明する事が出来ない程、多彩な音楽性が見受けられます。
頑固な気質なミュージシャンもいれば、彼のようにスマートに転身を繰り返しながら、ビッグになって行くというミュージシャンもいて、この時代は、ある意味、とても興味深い時代だったと思います。
今回は、基本的に一曲ずつの感想は、必要ないと思いますが、あえて、1曲だけ。
9曲目の「Don't Fight It~サンライズ・パーティー〜」という楽曲ですが、この曲は、Journeyの全盛期のリード・ボーカル、Steve Perryとのデュエット曲で、僕が洋楽に目覚めた頃、ラジオでも、かなりOAされていました。
この曲は、ギターも興味深く、2人の歌の掛け合いも面白いと思います。
特に声質の違いが良く分かります。
それ以外にも、2曲目は、Stevie Nicks(Fleetwood Mac)とのデュエット曲です。
ベスト・アルバムという事で、タイプの異なる曲が多く、粒ぞろいのアルバムです。
「middle of the road(中道)」という言葉は、まさに、Kenny Logginsの為に作られたような言葉だと思います。
彼が書く分かりやすくて、楽しいポップ・ロックは、1980年代のヒットチャートのどこかに、いつもランクインされていました。
このベスト・アルバムで、彼のヒット曲の、ほとんどが聴けると思います。
収録曲
1. This Is It
2. Whenever I Call You "Friend"
3. Footloose
4. Heart To Heart
5. Danger Zone
6. Meet Me Half Way
7. I'm Alright (Theme From "Caddyshack")
8. Return To Pooh Corner
9. Don't Fight It (Featuring Kenny Loggins With Steve Perry)
10. Forever
11. Conviction Of The Heart
12. The Real Thing
13. For The First Time
14. Celebrate Me Home
15. The Rest Of Your Life