今日は、渡辺美里さんのお誕生日なんです。



今回の個人的アルバム・レビューは、1987年に発表された、渡辺美里さんのサード・アルバム「BREATH」を。



渡辺美里さんのアルバムで最高傑作は、どのアルバムか?


デビューアルバムの「eyes」?


セカンド・アルバムの「Lovin'you」?


はたまた「ribbon」?


または「Flower bed」?


それとも「Tokyo」?


色々と意見は分かれるでしょうが、僕、個人的な意見での最高傑作は、高校時代、1番聴き込んだ、このサード・アルバム「BREATH」ではないかと思います。


1987年にリリースされた、このアルバム「BREATH」は、渡辺美里さんが、まさに上昇気流に乗っている勢いの凄さが、はっきりと感じられるアルバムです。



このアルバムは、全10曲の全ての楽曲の作詞を、本人が担当しているのですが、その歌詞の出来映えが、あまりに素晴らしく「20歳前後で凄い仕事をしているな!」と舌を巻きます。



1曲目の「BOYS CRIED」・2曲目の「HAPPY TOGETHER」などは、旬のパワーが漲っています。


シングルにもなった、3曲目の「IT'S TOUGH」は意外と問題作で,この頃の渡辺美里さんは、言いたい事やメッセージが溢れていて、1曲では収まり切れないというのが、はっきり分かります。



また、4曲目の「MILK HALLでおあいしましょう」や、6曲目の「RICHじゃなくても」に見られる前向きな姿勢は、当時17歳で、青春期を過ごしていた自分には歌詞やメロディーから、元気を貰った楽曲でもあります。


5曲目の「BREATH」は、ストリングスを大幅に導入した、壮大なスケールで展開される楽曲。


その抒情味の見事さは、作曲を担当された、伊秩弘将さんの功績だと思います。



7曲目の「BORN TO SKIP」も好きな楽曲で、オリエンタルな味のあるメロディは、木根尚登さんらしいと思います。


8曲目の「HERE COMES THE SUN」は、このアルバムを盛り上げるキラーチューンです。


サブタイトルの「ビートルズに会えなかった」は、渡辺美里さんが生まれる前にビートルズが来日した為に付けられたと聞きました。


小室哲哉さんの真骨頂と言える楽曲です。



9曲目の「PAJAMA TIME」も、小室哲哉さんの作曲で、「MILK HALLでおあいしましょう」に引き続いて、コーラスに安部恭弘さんが参加されています。


ミディアムなメロディーなのに、はち切れんばかりの渡辺美里さんのパワーがはみ出しています。


10曲目の「風になれたら」


ラストにこの楽曲を持ってくるセンスの良さに脱帽です。


タイトル通りのメローな名曲です。



このアルバムから、2000年に発売された「Love Go Go!!」まで、一部の曲を除き、渡辺美里さんが全曲作詞を担当し、うち数曲の作詞・作曲両方を手掛ける事となります。



このアルバムで作曲家デビューした、伊秩弘将さんや、高校時代の先輩だった清水信之さん、佐橋佳幸さんが作曲や編曲で参加されています。


更に、後に宇多田ヒカルさんのサウンドプロデュースを手掛ける西平彰も参加しています。



このアルバム発売前にリリースされたシングル「BELIEVE」は、小室哲哉さんがプロデューサーとして参加している為か、このアルバムにはコンセプトの都合上収録されず、次作のアルバム「ribbon」へ見送られました。



このアルバムの発表から30年以上が過ぎた、2021年になった今も、時々聴いていますが、「IT'S TOUGH」・「BREATH」・「BORN TO SKIP」などは、今、聴いても、17歳当時に戻れ、青春時代を思い出します。


渡辺美里 BOYS CRIED ‐あの時からかもしれない‐渡辺美里 '92 スタジアム伝説リンクyoutu.be

渡辺美里 IT'S TOUGH渡辺美里'92 スタジアム伝説リンクyoutu.be

渡辺美里 - HERE COMES THE SUN ビートルズに会えなかったリンクyoutu.be



収録曲


  1.Boys Cried(あの時からかもしれない)

 

  2.Happy Together


  3.It's Tough


  4.Milk Hallでおあいしましょう


  5.Breath


  6.Richじゃなくても


  7.Born To Skip


  8.Here Comes The Sun

     (ビートルズに会えなかった)

 

  9.Pajama Time


10.風になれたら