今日は、アラニス・モリセットのお誕生日なんです。
今回の個人的アルバム・レビューは、1998年に発表された、Alanis Morissetteのセカンド・アルバム「Supposed Former Infatuation Junkie」を。
Alanis Morissetteは、カナダのシンガー・ソングライターで、独特のうねりや、トゲトゲしさを持った楽曲や、赤裸々で詩的な歌詞、全身全霊での熱いボーカルが特長的です。
前作「Jagged Little Pill」は、スカッとするような楽曲や、豪快な楽曲が収められたアルバムでしたが、今回のアルバムは、内省的・シリアス・ヘビーでダークな作風になっています。
このアルバムが、デビュー・アルバム程に評価されないのは、個人的に非常に残念です。
個人的には、アラニスのアルバムの中のベストだと思います。
聴けば聴くほど味わいを増す名盤です。
好きな楽曲ばかりですが、特に「joining you」・「would not come」・「so pure」は名曲です。
デビュー・アルバム程の勢いが無い事を惜しむ声が多いようですが、彼女のスピリットは、少しも損なわれていないと思います。
このアルバムは、Alanis自身が、インド旅行を経験した事が、大きなインスピレーションとなっているようで、インド風・オリエンタル風なメロディが多く見られ、サイケデリックな感覚の曲が多いです。
「瞑想のような深み」を感じさせます。
インド風メロ、サイケデリック、瞑想的な雰囲気の2曲目の「Baba 」・5曲目の「Sympathetic Character」・7曲目の「Couch, The」
流れるようなメロディーが、印象的な3曲目の「Thank U」
静謐なバラードの4曲目の「Are You Still Mad」
優しい雰囲気に癒される、6曲目「That I Would Be Good」
知的でミステリアスな雰囲気の、10曲目の「I Was Hoping」など、前述の「インド風 & サイケデリック」だけでなく、バラエティに富んだ佳曲が並んでいます。
地味な印象のアルバムですが、1曲1曲は、クオリティーが高いものが多いです。
僕は、時々、無性に、このアルバムを聴きたくなります。
ただ、このダーク・ヘヴィ・シリアスな楽曲を、約72分間も聴くのは、テンションが低い時は、ちょっと、しんどく感じる事もあります(苦笑)。
「Alanis Morissetteファン」には、もちろんお薦めですが、「内省的な音楽が好きな人」にもお薦めします。
日本盤は、ボーナストラック「Uninvited (Demo)」収録です。
収録曲
1.Front Row
2.Baba
3.Thank U
4.Are You Still Mad
5.Sympathetic Character
6.That I Would Be Good
7.Couch, The
8.Can't Not
9.UR
10.I Was Hoping
11.One
12.Would Not Come
13.Unsent
14.So Pure
15.Joining You
16.Heart of the House
17.Your Congratulations