今日は、ギルバート・オサリバンのお誕生日なんです。


今回の個人的アルバム・レビューは、日本では、1992年11月に発表された、ギルバート・オサリバンの7枚目のアルバム 「ライフ・アンド・ライムス」を。



実は、このアルバムは、10ccのグラハム・グールドマンのプロデュースで、1982年にLPとしてリリースされていながら、CDでは未発売のまま、10年の歳月を経てCD化と同時に、ようやく日本で日の目を見た、希少価値の極めて高いアルバムなんです。



ポール・マッカートニーの後継者と目された天才メロディメイカー、ギルバート・オサリバン。



オープニングからウキウキポップ「LIVE NOW PAY LATER」、極上ブルーアイドソウル・ポップ「BEAR WITH ME」、これぞオサリヴァン節の静から動への切ない流れが堪らない名曲「A MINUTE OF YOUR TIME」他、グールドマンの透き通ったプロデュースもぴったりはまった、捨て曲無しの名盤です。



また、ラストの「AT LEAST I'M HONEST」は、まるで、小さな、小さなオペラ曲といった風情で、「さすが、オサリバン!」と膝を打つ一曲です。 



他のちょっとした小品の曲も気が利いていて、曲の並びのバランスが抜群です。


何度聴いても飽きないアルバムです。 



 20代前半の頃、FMから流れた、 日本でのライブアルバムの音源に収録されていた「GOT TO BE THAT WAY」の素晴らしさから、このオリジナルアルバムを探し求めて、ようやく手にすることが出来たのですが、アルバム全体として、オサリバンの円熟期の作曲のセンスが最も冴える最高傑作だと個人的には思っています。 



この時期のオサリバンは、プロデューサーのゴードン・ミルズとの確執が表面化し、ついにはミルズを相手どり訴訟へと発展し、勝訴となるも、このアルバムを最後に、長く音楽活動から遠ざかってしまったのです。しかしながら、このアルバムには、まだそんな暗さは感じられず、オサリバンの人柄が感じられるものとなっています。



 「YOU DO'NT OWN ME」と 「 IF I KNOW YOU」は後のアルバム「Every Song Has Its Play 」でセルフカバーしており、オサリバンの、このアルバムに対する思い入れが窺えます。


https://youtube.com/playlist?list=RDrpDzMQJGdKc






 収録曲


  1.LIVE NOW PAY LATER

  2.BEAR WITH ME

  3.YOU DON'T OWN ME

  4.A MINUTE OF YOUR TIME

  5.IS IT A CRIME

  6.GOT TO BE THAT WAY

  7.HAS BEEN

  8.I PROMISE HONEST

  9.WONDER  WHY

10.LOOKING(A TALE OF TWO MEANINGS)

11.IF I KNOW YOU

12.AT LEAST I'M HONEST