クリミア戦争の折、ナイチンゲールが、不眠不休で傷病兵を看護した事は、一般に広く知られています。


同じ頃、戦地で看護に尽くした1人の黒人の女性がいました。

彼女の名は、メアリー・シーコール。


彼女は、負傷や感染症に苦しむ兵士を支えようと戦地行きを志願。

しかし、彼女は肌の色を理由に拒絶されました。

それでも自費で戦地へと赴き、敵味方関係なく、多くの傷病兵の看護に当たりました。


1881年の彼女の逝去時には「タイムズ」紙などに追悼記事が掲載されました。


彼女は、自らを戦地に駆り立てたのは「無私の精神によるもの」と述べています。


没後100年を経て、彼女の功績に、イギリス国内で再評価の機運が高まって行き、2016年には、記念像が建立されました。

(「メアリー・シーコール自伝」 飯田武郎訳 彩流社刊より)


現在のコロナ禍でも、彼女のように、患者に懸命に尽くす看護師の皆さんがいます。


感染の危険と背中合わせの中、不安を抱え、苦しんでいる人に手を差し伸べて行く。

その献身と使命感に、心からの感謝と敬意を捧げたいと思います。


仏法では、仏の慈悲の行為を「抜苦与楽(苦を抜き楽を与える)」と説きます。

苦悩する、目の前の1人に寄り添い、「心の絆」を結び行く事を願い、僕自身、日々、拙いですが、「励ましの輪」を広げて行く事を願い、歌詞を紡いで行く事で「エール」を贈りたいと思います。