今回の個人的アルバム・レビューは、1995年11月に発表された「Something to Remember」 ベスト・オブ・マドンナ〜バラード・コレクション〜」を。
ベストアルバムとしては、前作「ウルトラ・マドンナ〜グレイテスト・ヒッツ」から、約5年ぶりとなるバラード・ベストアルバムです。
マドンナというと「派手なポップの女王」というイメージを抱いてしまいますが、いつもとは趣が違って「純粋に歌手」としてのマドンナの魅力が満喫できます。
まさしくマドンナ=聖母そのものの歌声です。
こうしてバラード集を聴いてみると、やっぱり、マドンナは歌が上手いんだなと思います。
どんなにパフォーマンスが派手でも、歌手は歌唱力が基本です。
それを体現できるマドンナの偉大さ。
長らく音楽界のトップに君臨し続けているのも頷けます。
マドンナ・ファンはもちろん、バラード好きな人や「良い曲(あるいは歌声)」を探している方にお薦めします。
映画「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザー・「ホームアローン」のジョー・ペシが出演している映画、「きっと忘れない」のエンディング・テーマである「I'll Remember」が収録されているのが、個人的に嬉しいです。
No.1ヒットの「Crazy For You,」・「Live To Tell」・「Take A Bow」・「This Used To Be My Playground」などを収録。
全米2位となった「I'll Remember」など、サントラからのヒットもまとめて聴けるのが嬉しいです。
他にも「Rain」なども含め、聴き応えあるバラード集で、マドンナファンでなくても楽しめる内容です。
シングルヒットを中心に代表的なバラードが収録されており、シングル曲「This Used To Be My Playground」と「I'll Remember」は、このベストアルバムで初収録です。
新曲としてマッシヴ・アタックと共演した、マーヴィン・ゲイのカバー曲「アイ・ウォント・ユー」と、デビッド・フォスターのプロデュース曲「愛を越えて」・「ワン・モア・チャンス」の計3曲、4バージョンを収録している他、新録曲として、2ndアルバム「ライク・ア・ヴァージン」収録曲「愛は色あせて」のリミックス・バージョンを収録しています。
「アイ・ウォント・ユー」は、新曲では唯一、シングルカットされていませんが、ミュージックビデオは制作されています。
また、マーヴィン・ゲイのトリビュートアルバム"「I nner City Blues: The Music of Marvin Gaye」(1995年10月発売)にも収録されました。
日本盤のみのボーナス・トラックとして収録された「ラ・イスラ・ボニータ」は、本作リリースと同年に放送された、浅野温子さん主演のフジテレビ系ドラマ「沙粧妙子〜最後の事件〜」の挿入歌として日本では、同年8月に再びシングルとしてリリースされました。
収録曲
- アイ・ウォント・ユー
- アイル・リメンバー
- テイク・ア・バウ
- 愛をこえて
- クレイジー・フォー・ユー
- マイ・プレイグラウンド
- リヴ・トゥ・テル
- 愛は色あせて(リミックス・ヴァージョン)
- サムシング・トゥ・リメンバー
- フォービドゥン・ラヴ
- ワン・モア・チャンス
- レイン
- オー・ファーザー
- アイ・ウォント・ユー(オーケストラル・ヴァージョン)
- ラ・イスラ・ボニータ