今回の個人的アルバム・レビューは、1999年12 月に発表された、長渕剛さんの「俺の太陽」を。
アコースティック・バージョンでのセルフカバー・アルバムです。
とにかく、ヴォーカルとアコースティック・ギターの音が澄んでいて痺れます。
初っ端の「勇次」には、たぶん初めて聴く人は、驚くんではないでしょうか?
「こう来たか!」って感じです。
淡々と語りかけるように歌う、この「勇次」は最高だと思います。
この曲に込められたメッセージを、改めて強く感じる事が出来ると思います。
「素顔」・「とんぼ」・「ひまわり」もボーカルとアコースティック・ギターのみのシンプルさが新鮮です。
「RUN」のブルースっぽい歌い方も渋いです。
やはり、長渕剛さんの基本は、アコースティックだと思わせてくれる名盤です。
蒸し暑くて、眠れない夜なんかには最高です。
叫びながら語るような「HOLD YOUR LAST CHANCE」も良いし、「真直ぐな瞳のかあちゃん」なんて、ちょっとウルウルって、来てしまいます。
「涙のセレナーデ」は、改めてシングルカットされましたが、このアレンジも悪くないと思わせてくれます。
ただ、「交差点」は、個人的には、「オリジナルのアレンジの方が良かったのでは?」と思いました。
ガンガンのロック系やテクノ系が雑音に感じた時に、このアコースティックでストレートなアルバムをお薦めします。
全身の力が抜けてしっとりした気分にさせてくれます。