唄 と ひと と
ぼくの 唄が 今あるのは
彼からもらった コトバが大きい
那須に住む画家 春のうららさん
こんなに好きなひとは なかなかいないし
彼のことを 冗談まじりで仙人のようなひと と
ぼくは話したりしたけど ほんとは
うららさんは 誰よりも人間で
とびきりの絵描きです
そんな うららさんがおととい死んじゃった
「おい まぁよ! 自分の人生ごときを唄うなよ!」
おんなじモノ創りとして 悔しくて
「うるせー!」って ほんとは思った
それから 悔しくて ずしっとして
理解して 嬉しくなって また逢いに行った
近いうちに 彼の那須の家に行こう
そこで ぼくは彼のためだけに唄いたい
ゆっくり眠ってくださいよ うららさん
marより