◆フランス議会選挙から見る、たけさんの政局話
まず始めにお断りをしておきます。
外国の国政選挙と日本の地方自治体選挙を同一視するのは間違っているというご指摘もあるでしょう。
その事は十分に承知をしている上で今回は書かせて頂きます。
千葉市長選挙とフランス議会選挙の共通点は、何れも投票率が低かった事です。
千葉市長選挙は史上最低の投票率は回避できたものの、フランス議会選挙は史上最低を更新。
半数の有権者が「棄権」した事を危惧する声も聞かれました。
ここではその一部のやり取りを文字興しでお伝えしていきます。
今夜の投票結果は、最初から結果が見えていたという話しもありましたが、予想外だったのは投票率の低さだったのではないでしょうか。
史上最低の投票率はどう説明すれば良いのでしょうか。
史上最低の投票率でしたが、政党の支持率にはあまり影響はありません。
議席数についても同じシミュレーションができますが、ここは若干留意すべき点もあります。
ただ今回、これだけ棄権した人がいる背景には、有権者の選挙疲れもある様に思います。
大統領選挙から数えると、2016年の9月・10月からずっと選挙モードが続いている訳ですからね。
予備選挙が2回、候補者の討論、大統領選挙と次々とあって、新しい大統領が選ばれた。
そして今、「大統領にとりあえずチャンスを与えてみようか」という雰囲気になっている訳です。
しかし国民に何かを動かしたいという強い意思はありません。
今回の1回目の投票の前に、既に世論調査で分かっていたのは、
「新しい大統領と政府に一先ずチャンスは与えたい」という国民が多かったという事です。
必ず暗闇から出られるとは限らないけど、しばらく様子を見ようという事です。
しかし一週間後の決選投票までの間の動きに注目すべきです。
議席数が予想から幾分変わる可能性があります。
日本の国政選挙でも暫し『風』が政局を左右してきました。
今世紀も既に16年半ですが、これまでにも「郵政民営化」・「政権交代」と『風』が勝敗を決しています。
風が吹いた選挙では、一方の政党は大勝ちをし、一方の政党は大敗を喫す。
その流れは今や日本のみに限らず、世界でもスタンダードになりつつあります。
しかし私達は本当にそれで良いのでしょうか?
風が吹くこと自体は決して悪い事ではありません。
ある側面から見ると、投票率は間違いなく上がりますし、いわゆる無党派層も投票所に足を運びます。
その反面、特定政党を大勝ちさせ、後々になってから後悔をするという苦い記憶も同時に甦るのです。
千葉市長選挙では「最初から結果が見えていた」という空気を最後まで覆す事はできませんでした。
市民の間に一度でもそういう空気が流れてしまえば短い選挙戦。
短期間でその空気を一変させる事はできないでしょう。
一方で千葉市では2年後に千葉市議会議員選挙が控えています。
国政に目を転ずれば、衆議院議員選挙が年内に行われても決して不思議ではありません。
ここでも投票率が結果を大きく左右します。
簡潔に書けば、風が吹けば与党は大敗を喫し、吹かなければ特定政党が議席を伸ばす。
ズバリ!!これからの選挙戦は支持母体の「ある」・「なし」で結果が大きく左右されます。
更に踏み込んで書けば、今後は公明党と日本共産党が一定の強さを発揮する選挙戦が続きます。
都議選では所謂「小池新党」が世間の注目を集めていますが、これはあくまで一過性のものでしょう。
自由民主党も何だかんだ言ってそれなりに議席を獲得するはず。
私の注目は寧ろ公明党と日本共産党です。
この「水と油」が今度の都議選でどれくらい支持を拡大する事が出来るのか。
その点に注目をしています。
都議選を重視している公明党は、議席を伸ばしてくるのでは無いでしょうか。
民進党は残念ながら「・・・」なので、野党の受け皿は最終的に日本共産党になるものと思われます。
これからの選挙戦は支持母体がものを言う。
国も地方もその様な選挙戦に変わりつつあるのでは無いでしょうか。