今日は珍しく東京駅でワーク。

朝一、社長を現場に降ろし、
八重洲口付近のコワーキングスペースで
パソコンをカタカタして待機。

タスクを進めながら、
“なんかネタでも落ちてないかな〜” 
そんな事を心の片隅に思い浮かべていた。

でも悲しいかな。

”探そう”とした時って
なぜだか、だいたい見つからない。

不思議なもので、
そういう事は決まっていつも、
期待していない時にだけ起きるのだ。

そう、例えば、、
ポケーッとしてる、お昼の休憩中とかに、、、。

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近くのラーメン屋で昼飯をすました後、
通り道にあった薬局に立ち寄った。

どうも朝方の寒さで
少し体調を崩したみたいだ。

ちなみに。
どうでもいい話だけど、
僕はこんな時に必ず
カコナール2を飲む。

昔、テレビで売れまくっている芸人さんから
「風邪をひいたらカコナール2」と教わり、
以来、ちょっとでも怪しく感じたら
飲むように心がけている。

なんだかまるで
自分が休むことは許されない
”売れっ子”になった気持ちなる。
勘違いも甚だしいところだ。

話を戻す。

早速、まぶしいくらいに明るい
店内に入る。

お目当ての商品を探しながら
陳列棚を見ていく・・・

うむ。
初めて来た薬局。
さすがによく分からん。

店員さんはどこだ?

きょろきょろ見渡していると
商品の在庫チェックしている
若い男性店員が目に入った。

いた。

すぐに声を掛ける。
「すみません、カコナール2ってどこあります?」

すぐに動き出すかと思いきや、
彼は“ん?”と首をかしげた。
「・・・か、かこなーるツー・・・。」

…え?知らないの?
そこまでマイナー商品じゃないけど、、

一応、もう一度確認する
「そうです、カコナール2、、」

改めて脳内検索を始める彼。
おそらくヒット件数が0件だったんだろう、
そもそもの疑問を僕にぶつけてきた。

「…それ薬ですか?」

そ、、そ、そりゃそーだろ、、
薬局に来て薬以外の事を聞くかいな…

な、なんだ?
この人は、、、。

まさかの返しに戸惑いつつも、
今度は大きくカテゴリーで尋ねてみた。
「あ、あの、葛根湯です、葛根湯。」

すると彼は靄が晴れたように
「あぁ~~~~っ!はい、はい!」
とスタスタ歩きだした。

よ、よかった・・・。
どうやら通じたようだ。
安心し、すぐ後ろをついて行く。

ちょうど裏手にあったようで、
彼は目的地にたどり着くやいなや
しゃがみこんだ。

じーっと商品を見つめる。
その眼差しは真剣だ。
1つひとつ商品を手にとっては棚に戻す。

その姿勢は嬉しかったが、
正直、カコナール以外なら
なんでも良かったので

あの、あとはもう大丈夫です、

そう彼に告げようとした。

その時。
彼が何か言いたげな目で
僕を見つめているのに気づいた。

こ、今度はなんでしょう、、

彼はゆっくりと僕に近づき
確かに、聞いた。

「あの…ここに置いてあるのって、、


葛根湯ですか?」

えぇえーーーーッッッ!?!?

どどど、どういうこと!?
何が起きてその質問が出てくるの!?!?

ど、、、どういうことーーー????
ええええええ!?!?!?


ーーーーーー


仕事に戻ってからも、
この謎のやり取りに
脳は持っていかれていた。

彼の行動を理解しようとする度に
僕の頭はエラーを検出する。

わ、分からん、、

なんかもう色々ビックリして
風邪はどこかに吹き飛んだよね。
終わり。